迷いネコの探し方のヒント
この項目は『PET RESCUE』様の了解を得て基本部分を転載使用させていただいています。

自由ネコの場合
日頃から家と外を自由に行き来する猫であればテリトリー争いや車の事故、
発情期等の原因が考えられます。
ある程度広範囲の移動も考えた方がよいでしょう。
日頃から、休日や夜間の外出時などにネコの行動範囲を確認して置いたり、
仲の良いネコがいればそのネコの良くいる場所を確認しておくと、
探すときの手がかりになります。
首輪は必ずして野良猫との区別が誰にでも付くようにしておきましょう。
ビニール系の首輪で有れば文字が書けますので、名前や住所など書いておく良いでしょう。
たまたま見つけてくれた方が連れてきてくれることもあります。

家ネコの場合
家の中だけで生活する家猫であれば、非常に近くで発見されるケースが多いものです。
ただ、外の環境に馴れていないので神経質になり飼主の呼びかけにも応えず、
長ければ1〜2週間その場所に潜んでいる場合があります。
その場合は、日頃その猫が使用している臭いの付いたトイレの砂を
猫の隠れていそうな場所に少量まいてみます。
時間をおいてから名前を呼びかけると、自分の臭いを嗅いで精神的に安定するため、
姿を現す場合があります。
また、大好物のおやつを持ち、臭いを振りまきながら呼びかけることも効果があります。

探すときのポイント
猫の気持ちになって、猫の好きな場所や通り道を猫の目線で捜索します。
名前の呼びかけや捜索作業で発見できない場合は、
チラシ、ポスターを使って広範囲で捜索を行ないます。
猫は移動する際、人が使っている道よりも塀の上やすき間、裏庭や屋根等で行動しています。
そのため道路に面した場所よりも見えにくい家の裏側に居る場合が多くなります。

チラシ投函
猫の情報収集では、チラシを投函する事によって自分の目では確認しにくい場所を
居住者の方に見てもらい協力して頂く事が不可欠です。
よくネコが集まる庭や倉庫のある家などには必ず投函しましょう。
チラシの投函は地域の住宅地図などを用意して、投函範囲や猫の好む場所やエサ場、
その地域の生ゴミの日等、様々な情報を収集し、地図に記入してその後の捜索に役立てます。


捜索手順
1.自宅付近を中心に名前を呼びながら丹念に探します。
  昼間で有れば、建物のスキマなども見えますので良く探します。
  また、マンションやビルの非常階段やベランダ、張り出したヒサシの上などもよく見ます。
  
  夜の捜索はスポット光の使える大型の懐中電灯を使い捜索します。
  人が行動しなくなる位の時間帯の方がネコが路上などに出てきます。
  ゴミ収集日は集積所を必ず全て回ります。
  近所に飲食店などが有れば、店の裏なども見ておきましょう。

2.猫を保護した人からの連絡があるかもしれませんので、
  動物管理センターや役所、警察(本署)と最寄の交番にも連絡を入れておきます。
  また、簡単な特徴、写真が有れば写真も添付した資料を作り近所の交番へも協力を依頼しておきます。
  交番は受け持ち地域が決まっていますから、地域毎にお願いしておくと巡回などの途中で
  見つけてくれる場合があります。
  また、見つけたときにケガをしていることもあります。
  捜索前に掛かり付けの獣医さんにも連絡して置きます。
  特に休日や夜間の連絡先などを聞いておき、緊急時の対応をお願いしておきます。
  もし深夜に見つけてケガをしていても人間と違い救急車を呼ぶことは出来ません。
  緊急時も想定して準備をしておきましょう。

3.チラシを作り配りながら探します。
  いなくなった地域の商店、スーパーなどにも貼らせて貰うように協力をお願いします。
  近くに公園など有れば、よくそこを利用している人にも声をかけてチラシを配布します。
  犬の散歩をしている人にも協力を要請しましょう。
  犬の散歩の方は時間帯で色々な方がいますので時間帯を変えてお願いするのも良いでしょう。

*見つかった場合はチラシの貼り付け店へ出向いてお礼を述べて回収するのを忘れずに

参考情報
☆テリトリーの範囲
猫のテリトリーはおよそ次の様になります。     1日の移動距離
去勢していないオス 約 500m〜1km         約 50〜100m
去勢済みのオス   約 250m〜500m        約 25〜 50m
避妊していないメス 約 150m〜250m        約 15〜 25m
避妊済みのメス   約  50m〜150m         約  5〜 15m


☆行動の特徴
*日本猫
日本猫が失踪した場合、猫自体に目立った特徴がないと第三者からの判別が難しく、
特に、キジトラ、茶トラの猫は全体数が多いため、普段から首輪や鈴を付けておくと
情報が得やすくなります。
特に目立った特徴が無い場合は、尻尾の長さや曲がり具合等を
ポスターに詳しく記述すると判別がつきやすくなります。

*洋猫
比較的情報が集まりやすく保護されやすいのですが、人なつっこい性格の場合、
そのまま他所の家の中で飼われてしまう場合があります。
迷子になった場合の移動ペースはゆったりしており、
近距離で発見される場合が多い傾向にあります
※一般に、西洋系よりも東洋系の猫の方が活発に行動する傾向があります。


☆飼育状況による特徴
*室内飼育
普段、外に出さず家の中だけで飼っている猫が失踪する原因は、
窓の閉め忘れやベランダから落下等が考えられます。
室内飼いの猫が外に出た場合、外の世界に免疫がないため、
車の音や人の足音、地域の野良猫等に怯え精神的に不安定な状態になり神経質になっています。
ですから、飼主が名前を呼んでも応えず、帰る家が解っていてもなかなか行動する事ができません。
失踪した猫が隣の家で発見される場合も数多く、
捜索する場合は、まず、近場から徐々に遠くを捜すようにします。

*自由外出
普段から家と外を自由に行き来している猫が帰って来なくなった場合は、
何らかのトラブルに巻き込まれた可能性が高くなります。
発情期のオス同士のケンカ、木に登り降りられなくなる、
ケガや車の事故、誰かに飼われてしまった等が考えられます。
日頃から、自分の猫のテリトリーを観察しておき、家に帰らない場合、
まずテリトリー内を名前を呼びながら捜してみます。
それでも見当たらない場合は、テリトリーの外側を中心に捜索します。


☆季節
1.春
  行動しやすい時期なので昼も夜も行動します。
2.夏
  昼間は日陰で休み、涼しくなる夕方から行動します。
  車の下や公園の木陰や遊具の中などを要チェック。
3.秋
  行動しやすい時期で、発情期にもなりますので比較的遠方まで行動する場合があります。
4.冬
  日中に行動し、夜は風の当たらない場所に潜みます。