9月 前半分

 9月3日()  くもり  1円=Rp77.50

 きのう無事ウブド(注1)に到着しました。
宿は結局Sさんの定宿「Yハウス」の斜め前にあるCAMENG HOUSE
というところにしました。2ヶ月宿泊するからということで、一泊25000ルピアでOKしてもらいました。 昨夜はグヌン・サリ
(注2)を観ました。半年前の自分とは少し違う視点で観ている自分が少し不思議でした。やはり
自分で踊るようになったことが大きく作用しているみたいです。このことを詳しく書いてしまうと長くなるので日本に帰ってからにしようと思います。

 そしてラティハンの話
じつはついさっきラティハンから帰ってきた所です。先生(Bapak T)の
家がわからなくて1時間くらいSさんとバイクで迷ってしまいました。
やっと見つけるとBapakは温かく迎えてくれました。第一印象はすこし
小太りのおじいちゃんといった感じでしたが、踊りはじめるとやはりさすがだなあと思わされました。Sさんといっしょに第一楽章を何回も踊りました。まだここまではふたりとも覚えている所なので問題はありませんが、明日はたぶん第二楽章をやるとおもうので大変でしょう。料金はSさんといっしょに1時間練習して、それぞれ5万ルピアということでした。予想していたよりも少し高いですがその分必死に学ぼうとおもいます。

今夜はプリアタン・マスターズ(注3)を観にいきます。
それではまた・・・。


泊まった部屋から庭を眺めたところです

(注1)バリ島内陸部に位置し「芸術の村」として知られる。芸能の本場でもあり、毎晩観光客のためにバリ舞踊の公演が行われている。

(注2)プリアタン村のガムラングループ
海外公演も数多くしていて、世界的にも知られている。

(注3)ウブドにあるARMA美術館にて定期公演を行っているガムラングループ。メンバーのほとんどは、かつてプリアタンの一流グループで活躍した演奏家で構成されている。以前はレゴン・ラッサムの完全版を演じていたが、現在は半完全版。

 

 9月5日(火)  晴れ  1円=Rp77.85

 こちらはいまのところ暑すぎず過ごしやすい毎日です。夜は少し寒い日もあり薄い掛け布団が必要なくらいです。この時期は例年日本人観光客が多いのですがことしはとくに多いような気がします。目に付くのは若い
カップルや女性数人のグループです。日本人の男性でひとりで来ているような人はあまり見かけないようです。ところで今私が泊っている宿は
Jl・トゥブサヨ
(注1)から少し奥に入っているのですが、部屋は3つしかなくゲストは今の所わたしだけみたいです。家の人はみなとても良い人で
快適にすごしています。朝食はコピ(コーヒー)とフルーツサラダと日替わりでパンケーキとかフレンチトーストとかがでてきます。毎朝なにがでてくるか楽しみにしています。日曜日にプリアタン・マスターズで踊りの先生が
ジャウック
(注2)を踊りました。まえもって聞いていなかったのでとてもラッキーでした。また、昨日はヤマサリ(注3)のリハーサルを観てきました。さすがSさんの宿はこういう情報を手に入れるのに便利なところです。夜いきなりY・ハウスに電話があり、A嬢とY嬢がよびだされ、Sさんに「見にいくか?」と聞いてくれたみたいで、Sさんが私の宿にきて私も誘ってくれたのです。リハーサルは約1時間くらいだったでしょうか、「ヤマ・サリ(注4)」とか「レゴン・クンティール(注5)」を練習していました。

 さて、それではラティハンの話
前回、第二楽章に入るかもしれないと書きましたがまだ当分無理のようです。1時間ほぼ休みなしで第一楽章をテープを流して練習しているのですがSさんも私も汗だらだらで死にそうになりながら踊っています。日本で習っていたのとすこし違う振りもあり、ふたりともすこし戸惑いながらラティハンしています。Bapak.Tはすごいです!それではまた次回・・・。

(注1)ジャラン・トゥブサヤ プリアタンにある通りの名前 

(注2)男性が一人でトペン(仮面)をつけて踊るおどり

(注3)ウブドにて定期公演を行っているグループでつい最近日本公演も行った

(注4)曲の名前(器楽曲)

(注5)バリの代表的な踊り「レゴン・クラトン」のひとつ。「レゴン・ラッサム」がレゴン・クチル(子供のレゴン)と呼ばれるのに対し、「レゴン・クンティール」などはレゴン・グデ(大人のレゴン)と呼ばれる

 

 9月8日(金) 10:00  くもり  1円=Rp78.75

 たくさんの方から励ましのメールをいただきましてありがとうございます。
この場をかりてお礼を申し上げます。さて、こちらでの私の毎日は、まず朝7時過ぎに起きます。そしてベランダの椅子にぼーっと坐っていると
しばらくしてイブ(家のお母さん)が朝食を運んできてくれます。その後も
しばらくぼーっとして過し、ラティハンが9時か10時のどちらからかはじまるので、その30分前くらいにSさんの宿に行きます。たいていSさんは
すでに準備が整っているのでSさんの運転するバイクの後ろに乗っかって踊りの先生の家に行きます。1時間ラティハンした後、宿の前でバイクからおろしてもらい、部屋に戻るとまずはマンディ(水浴び)と洗濯をします。そうこうしているうちにもうお昼になっているので、近くのワルン(食堂)に昼ご飯を食べに行きます。よく行くのは歩いて15分くらいにある地元の
人向けのワルンで,チャプチャイ(野菜炒め)とナシプティ(ご飯)の大盛りとコカコーラでRp5000(約70円)くらいです。ここは安くて美味しいので
とても気に入ってます。その後は部屋でなんとなく時間をつぶして夜の
7時くらいになるとその日あるダンスの会場にむかいます。よく行く
プラ ダラム プリ
(注1)には歩いて5分くらいでつくのでとても便利です。ダンスを観た後は夕食を食べてから部屋に戻ります。本当ならマンディをしてから寝たいのですが、夜は寒いのでついさぼってしまいます。こちらでのわたしの一日はこんな感じです。

 ラティハンの話
昨日からいよいよ第二楽章に突入しました。予想どうり全然覚えられません。結構落ち込んでいます。

(注1)バリにはたくさんの寺院があるが
そのなかでもプラ・ダラムとは「死者の寺」のことである。ダンスの公演は寺院の中で行われるのではなくその外にある屋根つきの会場(ワンティラン)で行われる

 

 9月11日(月) 10:55  晴れ 1円=Rp78.50

 今こちらではあちこちで葬式の準備をしています。日本と違ってよほど社会的な地位がある人のお葬式でない限り合同でするのが普通のようです。高さが3メートルちかくある牛の形をした棺桶が何体も道端に置かれていたりするので、その光景は圧巻です。まだ私は見たことが無いのですが火葬は公開で行われるそうです。昔は王様とか身分の高い人の
葬式では奥さん達(ヒンドゥー教は一夫多妻制)も火に飛び込んで自害したそうです。話は変わりますが、使えなくなったと言われていた5万ルピアのお札はウブドでは問題なく使えます。ただし両替するとそのお札が
入っている事はありません。使えるけどもらうことはないという感じです。
でも他の地域のことはわかりませんので悪しからず。レートは金曜日に79までいったのですが今日は少し悪くなってました。もしも80になったらまとめて両替しようとたくらんでいるのですが・・・。

 ラティハンの話
じいちゃん(踊りの先生)の家のカセットデッキが調子悪く、練習の途中で止まってしまう事がよくあって非常に困ってます。それでもやっと第二楽章をうろ覚えですがわかってきたような気がしています。なんとか先が見えてきたという感じです。明日でちょうど練習10日目です。じいちゃんがお金をもってこいと言ってました(笑)。10日ごとに払う事になるみたいです。


葬式の様子です

 

 9月14日(木) 10:40  くもり  1円=Rp81.50

 ここ数日レートがどんどん上がっていてとうとう81.5になりました。毎日上がっているのでかえって両替するのをためらってしまいます。でも、いつかは両替しなくてはいけないのですが・・・。
朝食にコピ(コーヒー)が出てくる事は前に話しましたよね。バリに来たことがある人ならご存じだと思いますが、こちらのコピは思いっきり甘くして出てくるのです。日本では絶対ここまでいれないだろうというくらいに砂糖が入っています。でも寝起きにはこのあまあまのコピが実によく合っているのです。甘いものは脳を活性化する作用があるのでしょうか、これを飲むと頭がすっきりします。そしてフルーツサラダ、これも毎朝出てきます。サラダといっても、バナナ、すいか、パパイヤ、パイナップルを小さく切って皿に盛り付けただけのものなのですが量はかなりあります。一人暮らしをしている自分には果物ほど普段は無縁のものはないのですが、バリにくるといやというほど食べることになります。でも、たぶんこのフルーツサラダのおかげだと思うのですが、毎朝きっちりと出るものが出ます。(汚い話ですいません)何日か前に初めて経験したのですが、朝食にラーメン(ミ−クワ?)とナシプティ(ご飯)が出てきた時は驚きました。こちらの人はラーメンをよく食べるみたいでスーパーに行けばおどろくほどたくさんの種類のインスタントラーメンが売ってます。値段もRp450から800くらいと手頃です。こちらの人にとっては、スープとおかずを兼ねた便利な食べ物というかんじのものなのではないかと思います。

 それではラティハンの話
昨日の練習中に近所の子供たちが数人見にきました。恥ずかしがる方がみっともないと思い、開き直って気合を入れて踊りました。じっと真剣に見られていたのでこちらも普段よりうまく踊れたのかもしれませんが、じいちゃんに「バグース(すばらしい)」と誉めてもらいました。お世辞かもしれませんが嬉しかったです。


 これはバナナパンケーキの朝食
(2月のYハウスにて)

 

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