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雷電山=らいでんやま(1212メートル))
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北海道 2005.07.07 単独 マイカー 一等三角点
コース 朝日温泉(5.30)−−−雷電峠(6.00)−−−天狗岩(6.20)−−−中山(6.45)−−−岩場(7.45)---前雷電(8.05)−−−雷電山(8.20-8.30)−−−前雷電(8.55)−−−岩場(9.15)−−−中山(10.05)−−−天狗岩(10.20)−−−朝日温泉(11.05)
雷電山山頂
≪北海道百名山・一等三角点≫

余市道の駅で一夜を過ごし、薄明から国道5号線、276号線で岩内方面へ。岩内からは国道229号線となってさらに朝日温泉の看板を探しながら南下していく。ところが朝日温泉の看板が見つからないうちに雷電温泉の看板まで来てしまった。ほんとうはその手前に朝日温泉への道があるはずだった。
雷電温泉への道へ入って少し走ると朝日温泉の看板が出ていた。あとは朝日温泉までの距離表示を目安にして行くと、雷電山登山口となる朝日温泉へ到着。
温泉の駐車場には利用者以外駐車禁止の注意書きがある。50メートルほど手前に3台分ほどのスペースがあったのでここに駐車して出発する。

朝日温泉裏手に回り、沢の流れにかかる橋を渡ると「雷電山登山口」の道標がある。降りだしそうな空を気にしながら霧の漂う樹林の緩い登りを行く。今日もまたゴム長靴といういでたちになってしまった。
30分ほどで雷電峠、しかし峠という雰囲気はない。

今日のコースは急登が少ない代わりに、距離はけっこうあって、高低差900m余の割には時間がかかる。
ロープのつけられた急登の先にちょっとした岩場がある。さらにもう一つ先の岩場が天狗岩、好展望地という感じだがガスで何も見えない。右手のガスが切れた瞬間、小さな湖「コックリ湖」がひととき目に入った。
植生はハイマツ帯となってきた。枝が伸び放題で、我が物顔に登山道に張り出していて歩きにくいことおびただしい。おまけに足元は水溜り、泥んこ、それにハイマツの根や幹。顔に当たるハイマツに気を配り、足元からは目を離せない。もう少し整備された登山道かと思っていたが、思い込みとはかなり様子はちがっている。ぬかるみとハイマツのうるさい道はほとんど山頂までつづいた。

急登が一段落して平坦になると岩場がある。ここは右手が登山道になっている。
丘陵状の緩やかな道がしばらくづくが、そのあとロープのある急登をひと頑張りし、勾配が緩んだ先が「前雷電」の標柱の立つピークだった。天気がいいと広々とした風景が広がっているはずだ。周りに見える範囲はハイマツだけで、高木はほとんど見えない。

前雷電から少し下って平坦な笹の切り開き道を過ぎてから、緩く登って行くと勾配がなくなり坦々とした水平道となる。すでに雷電山頂の一角にたどり着いていることがわかるが、どこが山頂ともわからないような広大な平坦地である。
ここまで花はほとんど目にしなかったが、ようやくエゾゼンテイカ、ハクサンチドリ、イワイチョウ、エンレイソウなどが少しばかり咲いていた。チングルマはすでに花期を終ってヒゲになっていた。
山頂標識と一等三角点はハイマツに覆われた広い平坦地の登山道にあった。天気がいいとどんな展望があるのだろうか。きっと空の大きい霧ケ峰高原のような雰囲気ではないかと想像される。

それにしても茂るにまかせたハイマツをもう少し手入れしたらどうだろうか。ハイマツ漕ぎと言っても過言でないところもかなり多い。すでに一般登山道とは言いにくくなりつつあるようだ。

帰路はついに雨が降り出してしまった。温泉を楽しみに足を急かせて下った。

この日、朝日温泉は休業、がっかりしていると留守番のおじさんが『入ってもいいよ』と声をかけてくれた。何とありがたいことか、早速お言葉に甘える。料金は要らないって受けとらない。貸しきりだから女湯でも男湯でも好きなほうへどうぞと。
昔はこんな温泉があったなあ・・・そんな感じのする鄙びた温泉で、建物の壁は木の板、それも風雨にさらされた年代物、アルミサッシュなどは使っていない。風呂も荒削りの太い丸太を棟にしてプラスチックの波板で屋根を葺いてあるだけ、壁も同様の波板で囲ってあるという素朴さ。しかし湯の方は1級品、湧出温度47℃、湧出量も多くその上湯の花が多い。いかにも体に効きそうな気がする。
重々お礼を述べてまた余市へと戻り、この日はビジネスホテルに投宿して洗腸をした。

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