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2004年1月15日(木) ON AIR | スペインのお菓子 Chupa Chupsについて。 |
今週月曜日、成人の日の朝は、スペインのお菓子、churrosについてお話しました。甘くて温かい濃厚なチョコレートと食べるこの揚げ菓子が、この寒い季節にはぴったりだと言う話でしたが、今日は、もっと、皆さんに身近なスペイン生まれのお菓子の話をしたいと思います。Churrosよりも身近なスペインのお菓子?いったいなんだと思います?谷山さんも小さい頃に必ず一度は食べたことがあると思います。チュッパチャップスという名前で親しまれている棒付きのキャンディーです。 これがスペイン生まれだというのは意外に知られていないのではないでしょうか。それもそのはず、チュッパチャップスは世界164カ国で売られている世界的ベストセラーなんですね。私もスペインに来るまでずっとアメリカのお菓子かとばかり思っていました。特にあのポップなロゴマークや包装紙の色使いがなんともアメリカ的な感じがしたんですが、あのロゴマーク、実は1969年にサルバドール・ダリが考えたそうなんですね。 さてこのチュッパチャップスの生みの親、エンリク・ベルナ氏が昨年の暮れ12月28日に亡くなられたということで、スペインの新聞各紙にも大きく報じられました。享年80歳、バルセロナで亡くなられました。そこで今日は、このチュッパチャップスについて少し話してみようと思います。 エンリク・ベルナさんは両親がバルセロナでお菓子屋さんを経営していまして、子供の頃からお菓子との関係がある人だったようです。小さなお菓子屋さんから、一大企業家になるチャンスは1950年代にやってきました。スポンサーであったドミンゴ・マサネットという人が、スペイン北部のアストゥリアスにある経営状態の悪いお菓子工場を立て直すためにベルナさんを派遣しました。ベルナさんは工場の立て直しに成功し、そしてついにはその工場を買い取って、企業家としての第一歩を踏み出しました。ベルナさんにとってはこのアストゥリアスというのは非常に重要な場所なのです。ですから、チュッパチャップス社の実質上、業務上の本社はバルセロナにあるのですが、現在でもチュッパチャップス社の登記簿上の本店はアストゥリアス州に置かれています。 チュッパチャップスの誕生は、1958年のことです。ベルナさんは、子供達が飴を食べる時、手を汚しているのを見て、飴に棒を付けることを思いついたそうです。それがヒットしたので、特許を申請。1960年代スペインはフランコ将軍の独裁体制化で、外国で商売するのは難しかったので、当初国内を飛び回って市場を開拓していきました。1970年代にスペインがEECヨーロッパ経済共同体に加盟してから、ベルナさんは国外へチュッパチャップスを輸出し始めました。1980年代には、フランスに工場をつくり、その後、ベルリンの壁が崩壊してからは、ロシアにも進出、メキシコや中国にも工場をつくりました。こうして150以上の国でチュッパチャップスが販売されることになり、売上高5億ユーロ、従業員2000人の多国籍企業に発展しました。ベルナさんは色々な事業に多角化を図ったこともあり、バルセロナのガウディの代表作の一つである建築物、カサ・バトリョもチュッパチャップス社の所有物になっているそうです。 現在チュッパチャップス社の社長はエンリク・ベルナさんの息子のシャビエルさんが務めていますが、経営は家族の手を離れています。 |
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