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さてさて、こちらはドワーフ捜索隊。昨年の今頃までは、魔界からの使者である邪妖が跳梁していた王宮だとはいえ、そうそうややこしい存在の結界なんぞがあちこちにばら撒ける筈はなく。
「それでなくたって、今現在はこの俺らが在中してんだかんな。」
光の公主として覚醒した瀬那や、魔導師としての能力値の高い自分たちの気配があるのに、怖いもの知らずにも怪しい奴がのうのうと居座ってられる筈はないんだしと大見得を切り、見つけ次第 叩きのめしちゃると言わんばかりのご様子で。完全に“化け物退治”というノリにて、意気揚々と庭のあちこちを探っていた妖一さんなのだが、
“そうは言ってもサ。”
彼の言い分はあくまでも、人に徒あだなす陰界の存在がこっそり潜んでいるというケースへの理屈であって。犬猫がひょいと紛れ込んでいるようなレベルのものならば、敷地の見張りという任務にある衛兵であれ、いちいち眉を逆立てたりはしないだろうというのと同じように。邪意のない存在の日常的な行為へは、それが精霊という特殊な存在であれ、こちらとしてもさほど厳しくチェック出来ないでいるもの。
“大地の“気”を見守る、言わば、平和安泰への“代理人”を自負してるような輩も、少なくはないからねぇ。”
逆に言えばそんな相手まで細かく意識していたらキリがない。だから、よほど邪悪な、若しくは揮発性が高いものにしか反応しないのが、自分たちの所謂“ノーマルモード”だってのに。ランチャーを肩の上へ担いだまんまにて、
「出て来なっっ! 糞(ファッキン)ドワーフ野郎っっ!!」
………何と言いますか。これほど、交渉とか説得とかに向いてない人もないんじゃなかろうかと思ったりするんですけれど。
“…同感です。”
少なくとも“なまはげ”じゃないんだからサ。(笑) もうちょっと“やりよう”はあると思うんですが。
「妖一〜〜〜、もう少し穏便に構えてよう。」
「何だとォ?」
自分よりも大柄で肩も背中もがっつりと頼もしい筈の相方からの、いかにも宥めるような声での呼びかけに、
「そんな及び腰になっててどうするか。」
情けねぇなと感じたか、ちょいとほど眸が座っている蛭魔であったが、
「だからさ、何もわざわざコトを荒立てなくたって。」
何だか物々しくも…物騒なものを担いで出て来た魔導師様たちには、庭師の方々も恐れをなしたか早々に庭から退避しておられ。残暑の陽射しだけがあっけらかんと降りそそぐ無人の庭園には、他には誰の気配はない。
「向こうからすりゃあ、僕らの方が怪しい存在なのかもしれないよ?」
登場した途端に純朴な人々が“さささっ”と逃げてったような対象なんだもの。どう誤解されたって不思議じゃないようと、利かん気の強い“相棒様”へ現状をご説明したところが、
「それじゃあ訊くがな。正義の側のドワーフだったら、何でまた王宮の中庭にあんな罠みてぇなもんを仕掛けて、しかもそれ以降の挨拶が全くねぇんだよ。」
「それは、その…。」
桜庭にしたところで、まだ逢ってもいない相手の思惑までは分からない。確かに、セナを小さくしたという“猟果”があったのに、彼を回収にも出て来なかったというのは何だか妙な案配であり、
「…どっかに出掛けてるんじゃ…ないのかな?」
土地につく精霊って言ったって、そうそう一か所にだけ“じ〜〜〜っ”と居続けるって訳じゃなしと。無難なところというのを ぽそりと返すと、金髪痩躯の美しき“カナリア”さんは、
「ほほお、そうかい。だったらあのまま、俺たちにさえ発見出来なくて。チビがネズミやモグラに攫われていても、そんでもって頭から食われていても、そいつには罪はないんだな。」
どこか小馬鹿にしたかのように、綺麗なお鼻を つ〜んとそびやかし、下目使いになって…見下してのお言葉を下さるものだから。
「あうう〜〜〜。そんな怖いコト言わないでよう。」
な、なんだか、どっちが悪役なんだか判らなくなって来るような発想ですのね。(ぶるぶるぶる) そんなこんなで、喧嘩腰の黒魔導師さんを何とか宥めながら庭中を見て回って…気がつけば昼近く。セナ王子がすてんと転んだ辺りをもう一度重点的に捜索し直し、さて。
「うが〜〜〜っ!!」
あ。これはもしかして。雄叫びと共に、手にしていたランチャーの台尻部分、グリップをぎりぎりと、指の関節が尚のこと真っ白くなるほど堅く握り締めた蛭魔さんだということは………。
「出て来いってんだろがっ、こんの糞精霊がっっっ!!!」
「きゃあ〜〜〜っっ!」
あああ、とうとうキレましたか。(笑) 2時間も我慢したのは記録的かもと、後々で桜庭くんが良い方にと解釈しておられましたが、それでもね。何連発のに改造したやら、ダン・ダガンッ、ドバンっと。小型ロケット砲弾が庭の隅々…木立ちの根元や茂みの真ん中、容赦なく飛び込んでは炸裂する様はなかなかに凄惨な光景で、
“庭師の皆さん、それとセナくん、ごめんねごめんね。”
彼らがそれはそれは手間暇かけて丹精なさってるお庭なのに、火薬と炎で台なしにしてからにと、制止出来なかった自分を叱咤しつつ、結構間近で“どごぉん”と立ち上がった土の飛沫に、思わず顔を背けていると、
《 くぉらっ、貴様ら一体、何をするかっ!》
そんな声がしたから…あれれのれ。
「今のって…。」
「おうよ、やっとのお出ましらしいぜ。」
しゃこんっという軽快な金属バネの音をさせ、慣れた手際でチェンバー部分を開いたランチャーに、腰のベルトへ装着してあった新しい弾丸を次々と装填しながら、蛭魔が不敵な笑みでもって口許を吊り上げて見せる。
「とっとと出て来なっ。この城に巣食いし、無能の糞(ファッキン) ドワーフっっ!」
《 なんだとぉっ!》
やっとのことで、打てば響くという威勢の良い声がしたのは、先程 派手に土を舞い上がらせた木立ち前であり、セナ王子がすっ転んだ位置からは少々離れている。イヌツゲの一種だろうか、低木ながら枝のしっかりした常緑の茂みが根元に並んでおり、その陰からごそごそと動くものが這い出して来て、
《 畏れ多くも、この王城に守護として奉られし我に向かって、
その生意気な口の利きようは何たることかっ。》
キーキーと。さっきのセナ王子の甲高い声よりは聞き取りやすいそれなものの、やはり か細い声にて吠えているのは、背丈が10cmちょいという小さな小さな老人である。恰幅は良いらしくて座りの善さそうな体格だが、白い髭を顎と鼻の下に長く伸ばしているし、お揃いなのか眉毛も長い。くすんだ色合いの装束は、この土地のものにしてはかなり古風ないで立ちで、
“何か童話で見たことがあんぞ、これ。”
それって、もしかして白雪姫ですか? 先にぼんぼりのついた三角帽子もかぶってますしねぇ。でも、蛭魔さんて…童話なんかも知ってるんですねぇ。
「あ、それはバッチリだよ♪ だって僕が寝る前に毎晩読んであげてたんだもの。」
一番好きだったのは、アリババと40人の盗賊だったよね、なんて。この大きな展開を見せた場面に於いて、いきなり罪のないお話を持ち出した白魔導師さんへ、
「…っ。」
思わず…物も言わぬままランチャーの砲口を向けかけた妖一さんだったが、仲間割れをしている場合でもないだろう。後で覚えてなと凄みを聞かせた一瞥を桜庭へぎゅぎゅうと差し向けてから、
「やい、糞ドワーフ。お前、この庭に巣食ってどのくらいになる。」
近寄って来るとあまりに小さな的なので、ランチャーの先を向けるのはとりあえず諦めて。相変わらずの乱暴な聞きようをした蛭魔にむっとしたまま、
《 つくづくと失敬な奴じゃの。聞いて驚け、ワシは足掛け六百年は此処におるわい。》
どうだ参ったかと、ふぬぬと踏ん反り返って胸を張る。装束といいお髭といい、いかにもご老体風の風体だったが、そこまでの長生きさんだったとはなと蛭魔が眉を片方吊り上げて見せれば、その傍らから、
「あ、それじゃあ、ガバンドの長を知ってるんじゃない?」
桜庭が弾んだ声をかけ、
「ほら、元は此処より西のサンデル湖の辺ほとりにいた一族の長で、王城の方にドワーフが少ないからって分家した。」
《 おお、そうじゃ。それはワシの爺様じゃが…。》
喧嘩腰になりかかってた語勢を挫かれ、しかも…覚えのある係累の名をすらすらと出されて。
《 …おぬし、なんでまたそれを知っておる。》
人間の伝説に取り込まれてでもない限り、自分たちの系図など伝わりようがない筈で。害はなさないがだからと言って人懐っこい訳でもない。そんな自分たちの、しかもかなり古いことを詳しいこの青年って一体…と。おじいさん精霊が怪訝そうに眉を寄せたのへ、
「聞いてないかな、アケメネイの山に住んでた精霊のこと。
風の係累のものだから、あんまり交流はなかったけれど、
ガバンドの長とはこれでも、ヒックイ酒の飲み友達だったんだよ?」
ニコニコと笑ううら若き青年のお顔をじっと見据え、
《 ……………アケメネイの山? ヒックイ酒?》
桜庭が並べた…蛭魔もまた、こちらは覚えがないからと眉を寄せて見せる名前の数々を繰り返していたドワーフだったが、
《 お、おおっ! まさか あんたっ、アケメネイの風の精霊かね?》
おわあっと一気に思い出し、嬉しそうな顔になるお爺さんに、
「…言ったそのまんまじゃねぇかよ。」
蛭魔が呆れたように呟いたが、いやまあ、地名がまんま名前だったって事はよくある話じゃないですか。(苦笑) 直接睨み合っての抗戦態勢にあった蛭魔をうっちゃり、小さなドワーフさんはてことこと桜庭の方へと駆け寄って、
《 おうおう、噂に聞いてただけだがの。こりゃあ 別嬪なこったわい。》
よほどの噂になった人物であるらしく、それへと逢えて嬉しいぞと、素直に喜ぶドワーフさんで。
「やだなぁ、それは女の人へのほめ言葉でしょうに♪」
《 何を言う、爺様から聞いておるぞ。仙女に姫君、どんな女性にょしょうも片っ端から堕とすその上、侠気に溢れし諸国の王さえ、その顔容かんばせと美声で籠絡したという話をな。》
「……………ほほぉ〜〜〜。」
妖一さん、何だか眸が座ってるんですが。(笑) そうかいそうかいと冷たい感心でもって見やって来る黒魔導師さんからの視線を受け止めて、元“美形絶倫魔神”さんも“あわわ…”と凍りかかっている始末。そうまで ぴっきーんっと凍った空気の層は、だが、小さなドワーフのお爺さんには高層すぎて気がつけなかったらしく、
《 いやあ、長生きはするもんじゃて。高名な精霊さんには逢えるわ、もうじき訪れる“光の公主”様の覚醒にも立ち会えそうだわ。》
腕を組んで“うんうん”と感慨深げな声を出すご老体のお言いようが、何とか耳に入るに至って。
「「………あ?」」
こんな時だってのに完全に自分たちの問題にて睨み合ってた導師様二人が、はい?と。今 何か、聞き流してはいけないことを聞いたようなという思いに顔を見合わせた。ちょっと待って下さいな。“光の公主”の覚醒って…。
「おい、糞ドワーフ。お前、それをどうして知ってる。」
《 何じゃこいつは。まだそんな失敬な口を利きよるんか。》
ほのぼの懐かしそうなお顔をしていたものが、一気に不機嫌そうな表情に戻ったドワーフのお爺さん。
《 勿体ない話じゃが、聞かせてくれるわ。》
いいか? よう聞けよと毛足の見事な眉を立てて仰々しくも念を押し、
《 この王城に先触れの邪妖が現れよったんじゃよ。魔界からやって来た使者での、そやつの使命は…この世の光すべてを従え、負界の邪悪を抹消出来るという陽界の民の眷属、光の公主様を暗殺することなんじゃ。》
大事なことで、しかも相手の陣営に聞かれては不味いことだからと、声をひそめるお爺さんにつられてか、
「…ふむふむ。」
二人の魔導師さんたちも、一応は…黙って話を聞いている。
《 そやつが狙う“月の御子”様が誰なのかは、あいにくと判らんのだがの。この王城に降臨あそばすには違いない。覚醒なさればワシらの主上しゅじょうとなられるお方じゃ。これはお守りせねばならんと、ワシはてぐすね引いてその刺客を待っておるのじゃ。》
どうだまいったかと、えっへんと胸を張るお爺さんへ、
「…もしかして、ドワーフ・リングを張ってないか?」
罠の代わりに…と蛭魔が訊けば、
《 おうともさ。刺客をとっちめるべく、あちこちにな。》
それは誇らしげに言い返したお爺様だったもんだから………。
「………あのな、爺さんよ。」
さしもの…怖い者なしで鳴らした蛭魔でさえも、真実というのか現状というのかを話してやるのに忍びなく。途中で桜庭に選手交替を申し出て、小さなお爺さんが上げた甲高い悲鳴を背中で聞くこととなったのだった。いやはや、暢気な精霊さんだったもんだことで。(苦笑)
◇
「…という訳で。」
何とも肩透かしな顛末に終わった“ドワーフ探し”であり、当事者のお爺様におかれては…こんなことになろうとは思ってもみなかったと、そりゃあもう大きく動揺されてしまい、とてもではないが公主様にはお顔を合わすことが出来ませんとのことで。
「どうかお許し下さいませと、そりゃあもうもう平身低頭の構えでな。」
しようがないからチビの代理で許してやったぜと、相変わらずに偉そうな蛭魔が見やった窓の向こうでは、彼が荒らしたお庭が大急ぎで修復の真っ最中。一見、誰もいないのに勝手に立ち木や茂みが復活しているように見えるのだが、その根元やあちこちでは沢山のドワーフさんたちが立ち働いており、
“どういう罪滅ぼしをさせるかねぇ。”
容赦ないよな、こういう時でもと。自分が育てたようなものも等しい この麗しき青年の所業の凄まじさに、ちょっぴり呆れるやら、
“でもま、これでチャラだからって区切りをあげたってのは、ある意味で優しい対処だよね。”
こんな風に解釈している辺りは、こちらさんも相変わらずに悪魔さんへは盲目状態なご様子な桜庭さんで。(笑)
「あのあの、それはボクも構わないのですけれど。」
小さくなったセナ王子の待つお部屋へと帰って来た二人の導師様。事の次第を突き止めて説明下さったのは嬉しかったし、そのドワーフさんをどうのこうのと咎める気持ちもセナにはなかったが、
「あの、それで。ボクはどうすれば元に戻れるのでしょうか。」
いくら恐縮していたからとはいえ、セナを縮めた咒を仕掛けていた肝心なドワーフさんを連れて来なかった彼らだったのが…ちょっと心配で。いつだって周到で手抜かりなんてしない人たちだけれど、一面、大雑把なところもなくはない。ああ、忘れてたなんて言われたらどうしようかと、ドキドキする胸元を小さな手で押さえつつ、円卓の上から二人を交互に見上げたセナ王子へ、
「ああ、それはね…。」
桜庭が何げに口を開いたのを遮って、
「それがな、ちょっとばかり言いにくいんだ、うん。」
黒衣の金髪魔導師さんが、いやに思わせ振りな口調になったため。えっ?と目を見張ったセナと、それから。彼の傍らに控えていた白い騎士殿が表情を強ばらせた。この、いつだって漲みなぎる生気を余すところなく発散させていて、後ろ姿を見ただけでもいかに元気か知れるほどという(おいおい) いつだってそれは強気な蛭魔さんが、こんなにも…伏し目がちになり愁いを含ませた表情を、他人の眼前で晒して見せるなどとは。
「そ…そんなに難しいことなんでしょうか?」
そうまで取り返しがつかないことだから、ドワーフさんもお姿を見せられないと? 頭から血の気が引きそうになり、小さなその身で何とか立ち上がっていたものが…ふらりとよろめきそうになったのを、
「…っ!」
進さんが素早く、だがだが そぉっと迎えるようにと広げて下さった手のひらに、何とか受け止めてもらえたのだが。
「蛭魔さん?」
ひじ掛け椅子のようにゆったりと、セナの小さな体を受け止めてくれた進さんの手の中で。親指に掴まり、何とか身を起こしたセナに向かって、憂いを帯びると妖麗さが尚増す美貌の魔導師様、ゆるゆるとかぶりを振ってから“ふう”と小さくため息をついて見せ、それから…決意したかのようにおもむろに口を開いた。
「人によっては簡単なのだがな。お前だとどうなんだか。」
「…はい?」
「だから。その姿になったお前をそれでも心から想ってくれている者と。」
「はい…。」
そこまで言って、少々間を保たせるように口を噤んだ蛭魔であり。
「???」
正直ピンとも来ないらしくて、素直に小首を傾げている小さな王子へ、こちらの側も少々毒気を抜かれたように内心でたじろぎつつ、(苦笑)
「だから。…判んだろがよ。
こういうシチュエーションに付きものなものってったらよ。」
言葉を重ねて仄めかしたが、
「はい?」
やっぱり判っていないらしい“晩生おくて”な王子様。見やれば、頼もしき従者の方もまた、同じような“???”という顔をしているばかりなものだから。
“こりゃあ…アプローチの仕方を間違えたかな?”
これではこっちがとんだ道化ではなかろうかと、ささやかな疲労感を覚えつつ、
「だから。」
こうなりゃ…ダサダサだが露骨に言ってやれと、覚悟を決めた蛭魔である。
「お前を想うどっかの誰かさんと、
真実を込めたキスを交わせば、元に戻れるんだとよ。」
「あ………。/////////」
◇
後は若い人たちにお任せして…じゃなくて。(笑) 結果なんて知らねぇよと、言うだけ言ってとっとと部屋を後にした。ったく手間のかかる奴らだぜと、軽く舌打ちしていると、後から出て来た相棒が追いついて来た。
「妖一ってば、お茶目vv」
「なんだよ、その言い方。」
「だってサ。あれも即効性のある方法ではあったけど、
ドワーフさんは放っておいても1日で戻るって言ってたのに♪」
「ま〜な。」
「こうすれば進展があるんじゃないかって、気を利かせたんだね?」
「…勘違いすんなよな。あれは俺からの単なる意趣返し。
朝っぱらから ややこしい人探しなんざやらされたんだ。
こんくらいは腹いせせにゃ、気が済まねぇんだよ。」
「ふ〜ん。じゃあ、ボクも腹いせvv」
「…? 何のどういう?」
「付き合わされたから、妖一に腹いせしよっとvv」
「だ〜っ! 昼間っからは よせ〜〜〜っっ。///////」
――― さて、その日の晩餐の席には、無事に元の姿に戻ったセナ王子が顔を出し、
国王陛下や皇太后様からお体の具合はよろしいのですかと
盛んに気遣われていらしたのだが。
真っ赤になるばかりな王子から何かしらを察することが出来たのは、
同席していた二人の導師様たちだけであったとさ♪
〜Fine〜 04.8.25.〜9.1.
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*相変わらずに変てこりんな人たちでして、
いつまでもこんな調子では
セナ様の咒法の免許皆伝もいつの話になるやらですねぇ。(笑)
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