どした? と。気遣うような伺うような声をかけた坊やのお声に、はっと我に返ったとほぼ同時、小さなお手々がぺちぺちと額を叩いたそのやわらかい感触に、
「……………ぅ☆」
何にだか…辛そうに眉をしかめて。坊やを腹に乗っけたままにて身を起こすと、何とか頑張って…自分の上から抱え上げるようにして降りていただき、そのままバタバタと部屋から出てったお兄さん。勢いよく開けられたドアから、今日は寒いからと朝から屋敷の中へ上げられていた、シェルティのキングが入れ替わりに飛び込んで来て、
「きゃはは…vv」
あうんっと まとわりつくふかふかな仔犬へと意識が移ったらしき坊や。可愛いもの同士でじゃれ合っている、無邪気なお声を背中に聞きつつ、
“どういう夢を見るかな、今日に限って。”
いやに生々しくも…心地のよかった夢。いつだって自信満々で、傲慢で強情で。恐ろしい筈の化け物や、どんなに地位のある者へ対してでも、それこそ“別け隔てなく”公平に尊大だけれど…実は優しい心根をした。可愛くないのに可愛げのある、微妙に蠱惑的な魅力が一杯な青年と、不思議な逢瀬を果たしていたのは良いのだけれど。目覚めと同時に、その彼と瓜二つな坊やが無邪気にも抱きついて来ていたりすると“困った事態”に成りかねないのが…お兄さんとしては凄っごく辛い今日この頃であるらしい。(笑)
――― はてさて、夢幻の彼方のあの方々は、
こちらの彼らとは
どういう縁(えにし)にて つながっている人たちであるのやら…。
〜Fine〜 04.12.28.〜05.1.17.
*ウチで上げております“陰と陽”の論旨は、
先にテレビ放送が終わった『蒼穹のファフナー』というよりは、
天才テレビくんの『ジーン・ダイバー』かと。(古すぎて判る人いないって。)
*またまた九条様に、麗しい挿絵を頂戴致しましたですvv
初春からこんなに幸福至福でいいのでしょうかvv
いつも本当にありがとうございますvv
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