4.鳥籠の少年篇  04.6.4.
 



「進さん、進さん。」

「どうしましたか? セナ様。」

「…また“です・ます”で喋って。」(むう〜〜〜。)

「あっ…と。ですが、ここは王宮内ですし。」

「う〜〜〜。それでもヤです。」(ぷく〜。)

「う…。」

「ふぬ〜〜〜。」

「(コホ)ンンっ………どうしたんだ? 一体。」

「(にこりvv)…あ、そだった。
 あのですね、蛭魔さんと桜庭さんが中庭で喧嘩してるんですよう。」

「またですか。放っておきなさ………放っておいて良いぞ、いつものことだ。」

「ですけど…。怪我とかなさらないでしょうか。」

「双方とも手練なのだ、そう簡単に倒されはすまい。」

「本格的な咒の大技も使ってらっしゃいましたよ?」

「それでも、だ。大体、本気で相手を叩き伏せようというつもりがあるのなら、
 あの二人の破壊力をもってすれば、とっくの昔にこの城や城下ごと大破している。」

「…そういえばそうですよね。」

「後片付けは当人たちにさせればいいのだしな。」

「そですねvv」

「まったく、傍迷惑な痴話喧嘩だ。」

「痴話喧嘩…。」

「どうした?」

「いえあの…進さん、そんな言葉知ってたんですね?」

「夫婦ものや恋人同士の、仲がいいからこその中途半端な喧嘩のことだろう?」

「はい、そうなんですけど…。///////

「きっと泥門というところでは、男同士でも夫婦ものとなって構わないのだろうな。」

「そ、そうなんでしょうね、きっと。///////


  「ところで。」

  「はい?」

  「どうして、私からはダメだとしておきながら、
   セナ様からは“です・ます”で話されても良いのでしょうか。」

  「えっ?」

  「そんなだから尚のこと、対等な話し方をするのに気が引けるのですが。」

  「………あーうーっと。///////


「あの朴念仁が“気が引ける”んだと。」

「地獄から蘇った時に何か悟りでもしたのかな。」

「おや、お二人とも“魔界大戦争”は終わられたのですか?」

「う…っ、近衛隊長。」(苦手だ、こいつ。)

「“魔界大戦争”ってのは何だよ、高見。//////

「(くすす♪)仲が良いのはよろしいことですが、
 魔弾で抉ったトコとか、ちゃんと直しておいて下さいませよ?」

「仲が良いのは…ってのは何だ、進といいお前といい…むがもが…。」

「はぁ〜い、修繕しときま〜す♪」


  *あくまでも“しゃれ劇場”ですので、ご理解下さいませ。


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