11.原作拡張版 篇 ? 05.3.09.
「進さん、あのあの。」
「どうした? 小早川。」
「桜庭さんから聞いたんですが、
進さんて人を顔じゃなく筋肉で見分けてるってホントですか?」
彼があの“いかにもアイドル風”だった髪形を思い切りの五分刈りへと変えた時。
周囲から“印象がすっかり変わった”と言われた中、
変わっただろうか?と ただ一人小首を傾げていたそうで、
「………どうだろうか。」
指摘されたの自体が初めてらしく、少々考え込む清十郎さん。
自分がそうしていることへの意識をしていなかったか、
それとも“それはちょっと順番がおかしい”ことだとは思っていないのか…。
「そういえば、初めての対戦の後の日にお逢いした時、
ユニフォームもアイシールドもなかったのに、
体格だけでボクだって判ったって言ってましたよね?」
「ああ。」
今度は“判らなくてどうするか”と、妙な質問への不思議そうなお顔。
これはやはり、それが彼の“当然スタンダード”であるらしく、
“そっか、だから…。”
あのエイプリルフールの変装ごっこかくれんぼも、それはあっさり見破られちゃったのかと。
2年も経ってから納得がいったセナくんだったらしくって。
「だとしたら…。」
う?んとと何をか言い出そうとするセナくんの様子に、
それでは困りますとでも言われるのだろうかと、我知らず身構えていた“高校最強”さんへ、
「うかうかと太ったり痩せたり出来ませんねvv」
冬の厚着への微調整くらいは利いたとしても、あまりに体型が変わってしまったら、
進さん、ボクのこと、見失ってしまうかもですねと。
「誰かと取り違えられたら困りますし。」
にこりんvvと笑いながら…どこまで本気かそんなことを言い出す可愛い人へ、
一瞬ぐらっと その身がよろめきそうになったほどの、多大なる心的ダメージを受けつつも、(おいおい)
「…大丈夫だ。」
こちらさんこそ、それはそれは大真面目に言い切った お不動様。
「この俺が、小早川を誰かと取り違える筈がないだろう。」
「あやや…。///////」
あまりに大胆なお言いようへ、セナくん、
ドキドキと頬を真っ赤に染めてしまいましたが………そもそも大威張りで言うことでしょうか?(苦笑)
――― 今や 匂いで嗅ぎ分けてたりしてな。それとも触感か?
おいおい、妖一ってば。(苦笑)
ちなみにお前は?
???
確か、俺とチビと、抱きすくめても違いが判らんかったよな。
またそんな古いお話を………。(汗)
もはや“見分ける”というお話ではなくなっているような………。
*あくまでも“しゃれ劇場”ですので、ご理解下さいませ。

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