えっとな?
改めて言うのも何だけど・・・
他に言葉思い付かねェから、まんま言うけどさ・・・
「ありがとう、な・・・」



 
Thank you



「おれが此処まで来られたのは、皆のお陰だ!!」
其の日の夕飯時、突然言ったルフィに注目したクルー
「熱はナシ・・・」
ルフィの額を触って言うのはチョッパー
「此処んトコ、腐った食材は食わしてねェ筈だが・・・」
首を傾げたのはサンジ
「如何したのよ!!」
怒る様に驚くナミ
「本当に熱出てねェのか!?」
とはウソップ
「ふふっ」
と、ロビンが笑う
そして、普段通りのゾロにまで皆が注目する
「何だよ! おれ、何か変だったか?  皆、何でゾロを見るんだ!?」
訳が分からないと言うルフィの頭をグリグリと撫でるゾロ
「むう!!」
口を尖らせてガタンと立ち上がり、キッチンを飛び出して行ってしまう
「船長さんの機嫌、損ねちゃったかしら?」
「否、そんなんじゃねェと思う」
ゾロも立ち上がり、少し心配しているロビンに言って直ぐさま後を追う





「ルフィ?」
特等席に座っている船長を窺いながら呼ぶが、返事はない
「ルフィ、こっち向けって!」
聞こえていない訳では無いと理解した上で近くに行き、背後から手を伸ばして顔を自分へと強引に向かせる
「ん・・・」
「そんな風にヘソを曲げるな!」
一瞬合わせた後に背けたルフィの視線が気に食わないと告げたのだが、
「おれだけのゾロだかんな・・・  おれだけの・・・」
というルフィの珍しく弱々しい声に驚かされる  そして、噛み合わない話にも・・・
「ルフィ、お前・・・  自分の言ってる事解ってるか?」
「皆、おれの言う事が変だったり解んないなら直接訊きゃァイイじゃんか・・  其れなのに、ゾロを見た・・!  おれのゾロなのに・・・・・」
ポフンと胸に凭れて少しずつ言葉を探しながらボソボソと言うルフィ
「だははっ!」
「ゾロ?」
突然安堵して笑うゾロを見上げる  麦わら越しに感じる優しい手は、何時もと変わりなく落ち着く感触だったけれど、今のゾロの表情を確かめる為に・・・
「あ?  あァ・・・  もっと複雑な事でヘソ曲げてんのかと思ってたからなァ・・・  安心したよ、何時ものルフィで・・・」
ゾロの頬が自分の頬に触れたと同時に身体がふわりとゾロの匂いと身体と優しい想いに包まれる
「あ、あんな?  ゾロ・・・」
「ん?」
少し戸惑いながら言うルフィの次の言葉を待つ
「おれがまともな事言ったら・・・、ダメ・・なんか?」
「何でそう思う?」
「だって、さっきの皆の顔・・・」
「おれはずっと言ってる筈だ!  ルフィはルフィらしく居ろ!!  其れとも何か?  今のルフィは作り上げたルフィだったとでも言いてェのか??」
「違うっ!!  おれは何時だって真剣だ!!  真面目だぞ!!」
突然力強い視線になったルフィを見て小さく意味深な笑いを向けるゾロ
「だったら!  其れで良いんじゃねェか?  誰が何と言おうと其のままで居ろ・・・、おれは、此のまま此処に居るから・・・」
「お・・、おう・・・  此からも、ずっとヨロシクだ、ゾロ・・・」
やっと表情が和らいだルフィに不意打ちの口吻を送る
「ん!  もっかいホシイ・・・」
「あァ、幾らでも・・・」
微笑みながら何度も何度も重ね合わせた後に胸の中に閉じ込めて告げる
「おれァ・・・、こんな風に大切なものを抱き締めて進める自分を誇りに思う!」
「おれも・・・  おんなじだ!  ししっ!」
何時も通りに笑うルフィが愛しくて、また強く抱き締める
「ゾロ  ありがとう、な・・・」
懐で照れながら言うから、如何返せば良いのか少し悩んだゾロ
「此からもっと感謝させようと思ってるんだが?」
今から其の言葉を言うと先で困るぞ?  と言うと、満面の笑みになった
「おう、良いぞ!!  何遍でも其の度におれは言う!!」

つまり・・・
自分に一番感謝しているのだと言うルフィで・・・
勿論皆にも感謝していたのにあんな風にはぐらかされて、少し気分を害してしまったのだと解ったゾロだった
「だがな、皆も解ってたんじゃねェか?  多分、照れ臭ェんだ  心配すんな・・・  ルフィの人選は間違っちゃいねェから・・・」
そう言われて、また嬉しくなる
「やっぱ、ありがとうだ・・・  ゾロ・・・」
其のまま身を任されて、先ずは此処を降りなくてはと普通の事を考えてしまうゾロだった





勿論キッチンに居たクルー達はこうなる事を予想していて・・・
そっと退散した事も当然の事であろう(皆、何時も悪いね・苦笑)





「ありがとう」の心を込めて、愛する人へ・・・・・








取り敢えずFin.(続きは近々にでも、多分・・・・苦笑)

*続き、いただいてきましたvv→ ***


皆さまのお陰様で、クソダサイトが20,000打を突破致しましたーーー!!!
有り難う御座います〜、有り難う御座いますうぅ〜〜〜
(が、しかし・・・  以下、クソダアホのお詫びです)
栄えある(あんのか?)20,000番ゲッターは此のワシ自身でした
・爆(こんのクソダアホーーー!!!・絶叫)
申し訳御座いませんでしたっ(ドタマブチ付け土下座!!!)
またも慌てて作成したクソ駄文では御座いますが、宜しければお持ち帰り下さいませです、はい・・・

20030312 WED PM UP   byヴォケヒロ


ご自身が踏まれたからと、素早くこんな素敵な作品を書き下ろせるなんて。
やはりヒロ様って只者ではありません。
ルフィがあんまり可愛いものだから、ちゃっかり頂いてきてしまいました。
ヒロ様のところのルフィは、本当にお元気で可愛くて。
で、ゾロがまた。そんなルフィが可愛くってしようがないっていう、
どーんと構えた大人物なのがお素敵ですvv
ちょっと拗ねちゃった可愛いルフィを、どうもありがとうございましたvv
大切に読みますね? ではではvv


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