aguilar



AOCワインで有名なコルビエール地方にあるaguilar城です。carcassonneの5人の息子たち(puilaurens, aguilar, queribus, peyrepertuse and termes)のひとつに数えられるaguilar城は、豊かに実るぶどう畑をはるかに望む、岩山の上に堂々とした姿を見せています。

aguilar城の名前が、初めて歴史上に登場するのは1020年のこと。12世紀にはTermes領主の所有となり(Termesはaguilarから車で北西1時間ぐらいのところ)、アルビジョワ十字軍の嵐が吹き荒れる13世紀を迎えます。カタリ派のリーダーの一人、carcassonne伯の臣下であったtermes領主は、対十字軍の戦いに従事しますが、当主のRaymondは十字軍側に捕らえられ獄死。息子のOrivierによって城は1241年に十字軍側に明け渡され、フランス王ルイ9世のものとなります。

このOlivier de Termesという人は猛将で知られた人物らしく、一度はフランス国王にひざを屈したものの、1442年には再び反フランス国王の立場に…。1245年にまたまたフランス国王の元に下った後は、彼の臣下の一人として第7回十字軍遠征に参加。そこでの功績が認められ、1250年には見事aguilar城を取り戻すことに成功しています。その他にも、アラゴン国王のマジョルカ奪還の遠征にも参加していたそう。なんだか忙しい人ですよね〜。

かつては、国境を接するスペインの侵入を防ぐ防衛地のひとつとして、重要な役割を果たしていたaguilarですが、1659年にフランスとスペインの間で結ばれた条約により、国境がさらに南へと変移したため、その重要性は失われ、城は衰退していきます。現在見られるaguilar城はすっかり廃墟と化していますが、5つの塔を配した外郭と、居住部を備えた内郭の様子を見ることが出来ます。



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