カリュー城
Carew


カリュー城 入り口から

カリュー城は、ペンブルックからおよそ5キロほど離れたところにあるお城ですが、車やバスでしか行けないような不便なところにあるので、ペンブルックからバスに乗って行くと良いでしょう。一度ペンブルックからペンブルック・ドッグまでバスで行くと(大体15分ほど)、そこからカリュー城行きのバスが出ています。ペンブルック・ドックからカリュー城までは、バスで大体10分ぐらいです。ペンブルックのインフォメーション・センターでバスの時刻票を貰えます。カリュー城のバス停は、お城のすぐ向かいにあります。お城は、牧草地と公園に囲まれた、とってもきれいなところです。(お城の中をヤギが歩いていたのには驚きましたが…。

1100年ごろ、ノルマン人のジェラルド・オブ・ウィンザーがこの地に木造の城を建てたのが始まりですが、当時の城の様子を示すものはほとんど残っていないそうです。現在見られるような石作りの城は、13世紀にはいってから、ニコラス・オブ・カリューの手によって始まりました。この城はまたRhys ab Thomas(1449-1525)の城だったことでも知られています。彼は、1485年イングランド王位を求めて亡命先のフランスからフランス人、ブルターニュ人、スコットランド人、イングランド人の混合軍を率いてウェールズに上陸してきたヘンリー・チューダー(のちのヘンリー7世)の味方についた功績により、ボズワースの戦い(1485年8月)後彼によってこの城を与えられました。1507年、Thomas主催の大規模なトーナメントが開かれたことが有名です。

カリュー城はその後1558年に、ヘンリー8世の庶子の一人であるSir John Parrotの所有となりましたが、彼が大逆罪で逮捕されロンドン塔で死亡したため所有者を失い、1686年まで放置されました。カリュー城は市民戦争時代に、要塞として使用されましたが、現在はPembrokeshire Coast National Parkによって管理されています。カリュー城では、11世紀のノルマン人の時代から16、17世紀のチューダー朝後期の城の様式を見ることができます。

カリュー城の入り口付近には、11世紀のものと見られるCeltic Crossが立っています。この石造りの十字架は、ノルマン人がやってくるまでこの地に住んでいたケルト人とバイキング両方の特徴を併せ持つ、貴重な遺跡なのだそうです。長い間この地に立っていたんだ、と思うと不思議な気持ちがします。

カリュー城の脇にはまた、水車小屋や中世時代に作られた橋なども残っています。水車小屋は博物館になっているので、見学できます。粉引きの歴史など、なかなか面白かったです。 お城の周りには、ウォーキング用の小道があります。お城の周辺を歩きがてら一巡してみてください。色んな角度から見るカリュー城は素敵です。


カリュー城の一般公開:イースターから10月末まで毎日10:00am-5:00pm

ペンブルック・ドックから361番のバスに乗って、約10分。Carew Crossで下車。




イングランド スコットランド ウェールズ