チェスター城
Chester




ロンドンから電車で約2時間半。イングランド北西部、かつてのイングランドとウェールズを結ぶ中継地点に、現在でも町全体が城壁にすっぽり囲まれたチェスターの町はあります。

チェスター城は、ディー川を望む町の南側に位置しています。 チェスター城が立っている丘の上には、ローマ人時代にチェスターがDEVA(デヴァ)と呼ばれていた時代から、砦が立てられていたそうです。10世紀前半、ローマ人の砦跡にサクソン人が城と城壁を築き町全体が要塞化されたそうですが、現在それらの形跡はほとんど残っていないそうです。現在見られるお城は、11世紀後半、ウィリアム征服王のおいであるヒューが経てたモット&ベイリーが基礎となっていますが、それでもやっぱり残っているのはごく一部だけ。写真はかつて城の内郭にあったアグリコラ塔です。(ローマン・ブリテン時代、アグリコラというローマ人の武将がイングランドにいましたが、その人物にちなんでいるのでしょうか?)

イングランドによってウェールズ征服が大々的に行われた12世紀から13世紀の間には、チェスター城は前線基地の役目を果たし、イングランド議会がこの城で開かれていたのだそうです。城は16世紀にイングランド中を巻きこんだ市民戦争で破壊を受け、刑務所として再建される18世紀後半までは、放置されていたのだそうです。現在城は、チェスターの軍事博物館になっています。また、城の一部は裁判所としても使用されているそうですよ。

チェスターの町を囲む城壁は、歩いて一周することができます。20〜30分で歩くことができるので、散歩にはぴったりだと思います。またチェスターの町はお城だけでなく、黒い木組に白壁の建物が多い町です。とくにロウズと呼ばれる商店街はおしゃれですよ。10世紀まで歴史が遡ることができるチェスター大聖堂も、ぜひ一度訪れてみてください。







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