![]() cucugnanの村全景 |
![]() 村一番の高台に残る廃墟 |
queribus城から車で20分ほどのところにあるcucugnanの村です。この村で一夜の宿を取ったのですが、村の高台には風車と教会を戴き、山の麓に向かって村が広がっている様を見ると、この村の歴史が古いことは十分に見て取れます。この村の歴史は、最近分かったところによると4世紀にまでさかのぼれるのだとか。cucugnanの村名は、年号の359年を表すラテン語"centus centus centus quinquagenta and novem"の略語から来ているのだそうです。100と100と100と50と9ってことでしょうか!?当時はローマ人の居住地だったのですね〜。 13世紀のアルビジョワ十字軍の時には、cucugnan領主はカタリ派の側に立ち十字軍に立ち向かったそうですが、その後降伏・・・。1495年には、スペイン人たちの襲撃によって村は破壊されてしまいます。新たに築かれた村は、かつての村があった所よりも下方にあるのだそうです。現在でも、村がある山の頂上には廃墟が残っていますが、それが元々あった村の名残なのかな?でも、それにしては少し新しすぎるような気がしないでもない・・・。 cucugnanは小さな村ですが、この村の中にはオクシタン語(またはオック語)で書かれたお話、The Sermon of the Priest of Cucugnan(オクシタン語では、Loi sermou dal curat de Cucugna)の世界を朗読と映像で体感することができる劇場があります。お話の内容は、cucugnanのお坊様が不信心者たちに向けて行ったお説教が題材となっており、この地方では昔から良く知られているお話なのだそうです。このお話を、この地方で現在でも話されているオクシタン語で書き上げたのが、オクシタン語とプロヴァンス語の保護と育成に努めた第一人者である、Achille Mir という詩人さんです。cucugnanにある劇場では、Mirが書いたオクシタン語のお話の朗読を聞くことが出来るそうです。ちなみに、このお話は“風車小屋だより”で有名なドーデによってプロヴァンス語に翻訳されたり、他の作家さんによってフランス語に翻訳されたりしているそうです。私自身はどんなお話なのか知らないのですが、お話の中に天国や地獄が出て来るそうなので、悪いことをすると地獄に落ちますよ、良い行いをすると天国へ行くことが出来ますよ、といった教訓話なのでしょうね、きっと。 この村が位置する辺りは、あっちを向いてもこっちを向いても、一面ブドウ畑!!道路を走っていても、ワインのシャトーやドメーヌの看板がそこかしこに見られます。この辺りは赤ワインで有名と聞いていたので、最初のうちは赤ワインばかり飲んでいた私なのですが、とある時にとあるレストランでふと気がついてみれば、他のお客様たちが飲んでいるのはロゼワインばかり。皆さんの真似をしてみようと思ってロゼワインを注文してみたのですが、これがおいしかった〜。赤ワインよりもロゼワインの方が、この地方のお料理(ほろほろ鳥、ウサギ、雉、鹿といった野鳥獣)に合いますね〜。やっぱ皆さん、良くご存知ですわ〜。これ以後、夕食時にはずっとロゼワインを頼み続けた私なのでした。 |
![]() 村の裾野に広がるブドウ畑 | |
![]() 村を見守る風車 |
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