![]() lagrasse修道院 |
![]() orbieu川から見た石橋と修道院 |
![]() 現在も残る屋根付市場 |
フランスで最も美しい村に認定されているlagrasseの村です。orbieu川の左岸にはlagrasseのシンボルでもある大修道院が立ち、川を挟んで右岸には防壁に守られた中世の面影を残す村があります。 すでにローマ人の居住地として、古くから集落がこの地に存在していたそうで、大修道院の設立を許可する特許状が発布されたのは、なんと9世紀よりも以前のこと。伝説では、ムーア人と戦うためにイベリア半島へ向かう途上だったシャルルマーニュが、直々に修道院を建立したしたのだとか。lagrasse修道院は、12世紀前半までには、多くの修道院を傘下に持つ大修道院へと発展を遂げ、13世紀前半に行われたアルビジョワ十字軍時には、カトリック教徒側である十字軍を助力したそうです。 修道院の一番古い部分は、北側の翼廊の先端にあるビューンと空に向かって突き出た鐘楼の基底部で、ロマネスク様式以前に作られたものだそうです。ということは、11世紀よりも以前の建造ということですかね。鐘楼の上部は16世紀に付け足されたもので、高さは42メートルもあります。南側の翼廊に設けられている3つの後陣は、11世紀の作だとか。本堂の修道院は13世紀に作られたものですが、内部は拍子抜けしてしまうほどシンプルな内装になっています。華美な装飾とかが無くて、かえって好感が持てました。中庭を望む回廊は、かなり新しくて18世紀に作られたものだそうです。その他にも、古いものと新しいものが混在する修道院となっています。 lagrasseの村には、12世紀に作られたという石橋がorbieu川にかかっており、村と修道院を結んでいます。また、かつての砦の名残が、川に面して立っています。14世紀頃のlagrasseの村は、市場が設けられ賑わっていたのだそうです。現在でも、村の中心に屋根付市場が残っています。また、村の中には、13〜15世紀に建てられたというmaison maynardがあります。玄関先では、15世紀に彫られたという石造を見ることが出来ますが、何よりも素晴らしいのはこちらに残る天井画なのです。天井板に何枚もの絵が描かれており、題材が修道士だったり、道化師だったり、動物だったりと、それぞれすべてが違うデザインなのです。表情もどことなくユーモラスな感じがします。時の経つのも忘れてぽか〜んと天井を見上げていた私は、かなり怪しい観光客だったはずです・・・。中世当時の人々と同じ絵を見上げている自分が、とても不思議な感じがしました。 laglasseには、歴史建造物だけでなく、近辺にワインセラーもたくさんあります。時間が無くて一つも訪ねることが出来なかったのが、とても残念でした。 |
![]() かつての砦跡 |
![]() 川に面した防壁 |
![]() 12世紀作の石橋 | |
![]() 木骨組の家その1 |
![]() 木骨組の家その2 |
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