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−2002年4月(後半)−

2002.4.16(火)

予備校授業資料&テスト作り。前置きも終わったので本格的に物理の話をすることになる。高校物理の範囲では特に必要ないけど微積を使った話もする、とは言ったものの、テキストにある問題を解いてみると、実は微積を使わなくても解けてしまう、というか微積を使わないで公式丸暗記した方が解くのがはやい、という状況になってしまってちょっと困った。まあ当たり前といえば当たり前だが。あまり微積を前面に押し出すとまずいんだろうか。微積使った方が面白いんだけどね。

2002.4.17(水)

予備校バイト。今日はテストの日。「テスト中は試験監督。教材作りなどまかりならん」というお達しが一応あるので、はじめのうちくらいは生真面目に守っておくか、とは思ったものの、実際のところ試験監督なんて何をしてりゃいいのやら。自身の経験から言って、テスト中に机のまわりを歩き回られると気が散って仕方がないので、そういうことはやりたくないし。とりあえずテストの後にやる解説の確認などしつつ暇を潰す。
 まあ、この分だと、早晩テスト時間中は次週のテキスト作りに化けそうな気がしなくもないが。受験生も、こんな小テストもどきでカンニングしていい点数取ったって別にメリットはないことぐらい分かっているだろうし。

…え、わかってないですかそうですか。

そういや、受験生がテスト範囲について非常に気にすることにちょっと驚いた。まあ、試験を受ける側からすると当然の反応なんだろうけど、大学に入って以来、テスト範囲のある試験というものにはとんとご無沙汰だったもので、そういう感覚がすっかりなくなっていたな、と。つ〜かあんたら去年も高校で同じ内容やってるんだろうから、そんなにテスト範囲にこだわらなくてもいいだろうに、という気がしなくもなく。

2002.4.18(木)

論文書き。いつまでこれやってるんでしょうねわたしゃ。

2002.4.19(金)

せっかくゼミがなくて仕事日和、だというのに、何を成し遂げるでもなく一日が過ぎてしまった気が。ダメダメ感漂う一日。

2002.4.20(土)

夜中にTVをつけたら「コンタクト」をやっていたのでつい見てしまう。前半部がなかなかマニアックである。「ジャンスキー」なんて一般人は知らんよなあ(電波強度単位ね)とか、スペクトル解析ソフトが無意味にグラフィカルで、3Dでグリグリ回転してるよとか、ていうかあのスペクトルデータからどうやってTV放送のデータ取り出したのとか、なかなか見所満載(偏った見所)。しかし、空からの電波→神、というように直結してしまうところとか、人類の代表たるもの神を信じていなけりゃならんとか、無宗教の人間からすると少々理解しがたい点も。それと、後半で出てくる日本の船で、船内の装飾が思いっきり和風(床の間+掛け軸+何故か鏡餅)なのにはちょっと笑わせてもらった。
 地上波放送にしては珍しく字幕放送だったのだが、普段使っている専門用語がちょくちょく出て来たので結構聞き取れた…がしかし全体の文脈はあまり聞き取れてない。どうもリスニングに関してはあまり進歩していない様子(って特に何も訓練してないんだから当然だが)。

2002.4.21(日)

田中芳樹「銀河英雄伝説外伝2」読了。買ってきたその日に読んでしまうとは珍しい。やはりノベルス版と今回買ったデュアル文庫版は編集が違うようで、今回読んだのがノベルス版の外伝第1巻(の前半の半分)。もうちょっと厚くてもいいからいっぺんに出してくれんものか、と思うのだが。これで価格が500円+消費税であるから、ノベルス版に比べても割高。この辺が商売っ気丸出し、という感じである。
 ところで、この「デュアル」文庫、ってのはどういう意味なのだろうと考えていたのだが、もしかして「既存のシリーズの冊数を倍にして出版する」という意味ではなかろうか、と気付く。いや確かに、銀英伝の本編の方もデュアル文庫だと全20巻になってるし。そういえば普通の文庫本に比べてフォントサイズが微妙に大きいような。というわけでこの文庫は別名「水増し文庫」で決定。

2002.4.22(月)

少し前に話はあったのだが、今いる研究室で、非常勤の研究員みたいなことをやることになった。…と言っても身分は研究生のままであり、要するに研究室の予算から少し工面してバイト代を払うから研究室の仕事を何かやれ、ということらしい。予備校講師と小論文添削だけでは微妙に生活費が足りないような気がしなくもなかったので、まあありがたいことと言えるだろう。しかしまあ、うちのボスもオーバードクター3人も抱えて大変だ。他人事ながら同情を禁じ得ない。
 で、3月末まで参加していた研究室スタッフのミーティングに今日からまた参加することに。これからまた早起きせねばならない。眠。

予備校バイト。今回から本格的に物理の話に入ったが、どのくらいの難易度で話をしたものやら、と手探り状態。速度だの加速度だのの定義とか、基本的なところをあまりしつこく話しても仕方ないか、と思いつつ、いやこの辺をおろそかにしてると後々ツケがまわってきそう、という気もする。一度、テストをやらせて回収してみないと何とも言えんな。

論文書き。…やっと終わったよ。もうこんなもんでいいだろ。キリがない。

2002.4.23(火)

ようやく完成した論文をボスに提出したと思ったら、ものの数時間で呼び出される罠。イントロの書き方をもうすこし同業者向けにした方がいいのでは、とのこと。確かに我々は新参者だからもう少し先達のあの連中に気を使った方がいいのかも。ああいう連中は自分の成果を無視されると面白くないらしいし。いやまあああいう連中に限った話でもなく、私もだけど。しかしこれではいつまでたっても次の作業にとりかかれんな。来月末の学会のネタ、これから仕込まなきゃならんのだけど。

2002.4.24(水)

予備校バイト。生徒が解いた答案を回収して何の気なしに眺めていたら、自分の用意した解答と違うのがかなり多く出ていて、あれおかしいな、と思いつつ黒板で解説。その問題の解説にさしかかったところでようやく自分が勘違いしていたことに気付く。危ない危ない。恥をさらすところであった。これがあるからテスト作りって嫌。とりあえず次回から問題を作るときは解答付きの問題集から引っ張ってくることにしよう。って、その解答が間違っている可能性もたまにあるが。

つ〜かね、こういう「試験問題を解く能力」って、大学院に入った後は衰退する一方だと思うのだけどね。研究でそういうことってしないから。

たまたまニュースサイトで見つけたSleipnirというタブブラウザをインストールしてみたが、これが結構快適。カスタマイズ機能がかなり強力なので、自分の好きなようにボタンレイアウト等を割り振ることができて便利。今使っているノートPCが、タッチパッドのデバイスを無効にすることができなくて、ホイールマウスのデバイスとバッティングしてしまい、せっかく買ったホイールマウスがただのマウスと化していたのだが、おかげさまでホイールにも機能を割り振ることができて何より(とりあえずホイールクリックで「タブ閉じる」の機能を付けてみたりする)。しばらくメインで使う予定。
 ところで、IEコンポーネントブラウザってのは、ブラウズ機能はIEのをそのまま使っていて、セキュリティ等の問題点もそのまま引き継がれる、という理解でよろしいのか? だとすると未だに問題は残るわけだ。セキュリティホールが少なくて、我がロースペックマシンでも快適に動いて、スタイルシートの解釈もちゃんとしているブラウザはどこかにないものか。

2002.4.25(木)

小論文添削バイト。今年はなぜだか知らんが医学系中心のクラス担当に放り込まれてしまい、人の心の持ちようで答えがころころ変わる分野担当なんてまっぴら御免(偏見入りまくり)と、なんとなく嫌な予感はしていたのだが。第一回のお題がいきなり「これまで最も情熱を注いできたことについて自由に述べよ」。…え〜と、どうでもいいが、それ、小論文なんですか? 、という感じ。下手するとただの作文にしかならんよなあ(というかそういう答案だらけなんだろうなあ)、というお題。いきなり気が重い。とりあえずあまりやる気にならんので、週末まで放置。

今度の学会でうちの研究室が展示ブースを出すらしく、それに使うために観測結果の動画を作成。だいぶ前から、それこそ2、3年前に観測結果が出た頃からしつこく言われていたものの、どこで使うか定かでもないものに労力を割いていられるかい、とのらりくらりかわして来たが、具体的に使用用途を示されるとさすがに作らないわけにもいかない。ていうかたかだか十数枚のイメージを動画gifにするだけなんだから大した手間でもないのだが。
 とりあえずぱぱっと作ってみたが、動画にしてみると、データ処理時の問題がはっきり見えてきて多少鬱に。やっぱりデータ処理うまくいってないな、これ。

2002.4.26(金)

研究室ゼミ。某D2君の発表が相も変わらずアレなので、あまり口出ししたくはないのだがつい口を出してしまう。一応極力感情は抑えていたつもりであったが、まわりで聞いてると険がこもりまくりだったらしく、まだまだ修行がたりん。こういうふうに感情を露わにすることは美学に反するのだけど。人を非難するときはオーベルシュタイン@銀河英雄伝説のようにありたいもの(笑)。うわ嫌な奴だ。
 …ていうか、件の某D2君には、観測中にも同じ指摘をしていたような気もするのだが。同じこと何度も言わすなや。しかも相変わらず納得してないみたいだし。

いやまあ、「人を誉めるときは大きな声で。けなすときはより大きな声で」というビッテンフェルト氏@同じく銀英伝の家訓もなかなかに魅力的ではあるが。

2002.4.27(土)

なんか最近バイトばかりで研究がさっぱり進んでないような気がしなくもないが。今日のところは予備校バイト。水曜にやったテストの採点。はじめのうちは学習範囲が狭くてネタの作りようもなく、私が高校の頃使っていた問題集(古っ)から簡単そうなところを引っ張ってきていただけのせいか、満点もちらほら。まあこんなところだろうか。有効数字の扱いがなってない生徒が結構いたのが少々気になるが、物理の問題で実際に数値を代入して計算させる問題ってあまり多くないと思うのでまあいいか。むしろ気になるのは答案の書き方の方か。何の説明もなくいきなり数式を書き出して、答えがどれかも明記しない答案の多いこと。ちなみにそう言う奴に限って字も乱雑なことが多い(下手なのはしょうがないが、雑なのは勘弁してほしい)。こういうのは部分点をもらえるチャンスすら逸していることに気付かんかね。

2002.4.28(日)

天皇賞・春。ナリタトップロードキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!! (来てないっての)
 実は密かに応援していたのだが(いや、勝つことを、だよ)。まあ勝てないとするならば、次に望ましいのはこの着順だろう、というポジションに見事はまってくれた。前を行くマンハッタンカフェを追いかけつつ、更に内にいたボーンキングをかわしたと思ったら、外からジャングルポケットにかわされる、とゴール前の攻防が非常にスリリング。思わず「うまい!」と賞賛の言葉も出ようもの。これで春天3年連続3着。非常にどっかで聞いたことがある成績である。
 今年の京都記念とか、ここ2年の阪神大賞典とか、実力の片鱗は見せつつ、いざ本番となるとこれだし。私のツボつきまくりな成績である。これをもって、ナイスネイチャ、キングヘイローに続き我が心の名馬としてしっかりとナリタトップロードの名が刻まれた(笑)。
 あ、そうそう、このレースの中継(フジ系)で、1週目のホームストレッチで馬群に併せてカメラが移動していく映像があったな。これって日本のレース中継では初めて見たような気がするのだが。香港のレースあたりだとお馴染みだけど。できれば最後のゴール前の叩き合いでもこのアングルでやって欲しかった。安全上問題があるのか、やはり。

さていつまでも放っておくわけにもいかんので小論文添削をぼちぼち。答案をもらったときは、何と添削のしづらい設問だろう、と頭を抱えていたものだが、よくよく考えてみるとそうでもなかったりする。そもそもこの設問、添削基準がかなりあいまいで、「記述が具体的か」「設定した題材に対して自己表現できているか」「自分への問いかけができているか」程度のものしかない。で、この3つのうち、後ろの2つはそもそも「記述が具体的」でないとできるはずもなく、逆に記述が具体的ならばそれなりに達成できるものなのである。要するに「記述が具体的」かどうかだけ見て、できてなければそれを指摘し、できていれば誉めるだけ。あとはまあその場の判断で臨機応変にスペースを埋める、と。普段の半分くらいの時間で添削が進んで結構楽であった。

2002.4.29(月)

小論文添削の残りを消化しつつ、マターリと。

2002.4.30(火)

学会発表に向けてデータ解析。既に残り時間が1ヶ月を切っているにもかかわらず、ネタが全然揃ってない、というのはどういうことだ。

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