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−2003年8月(後半)−

2003.8.20(Wed)

ごぶさたしております。「西部警察」放送中止の報を受けて悲嘆にくれている(笑)筆者であります。皆様いかがお過ごしでしょうか。
 まあ、私見では、あれはしばらく冷却期間を置いた後に放送開始、と見るが、いかに。あの謝罪の手際の良さならそうそう反感は買わないと思うが。とりあえず(事故った)若造はいいからベテランを出せベテランを。
とりあえず、お盆前後は日記のネタになりそうな出来事がほとんどなく、マターリと過ごしていたとさ。ネタと言えば地元でOFF会やったぐらいか。久々に友人に会えたのはもちろんだが、心おきなく車を(実家のだが)乗り回せたのはなかなか収穫であった。地元民のくせに道に迷うのはどうかと思うが。しかも道を聞くために実家に電話をしたら、開口一番「ぶつけたの!?」とか詰問されるし。なんというか、いくらペーパーとは言え、もうちょっと信用して欲しいものである。
上司が今後の仕事の段取りをろくにつけないままどこぞに旅立たれてしまったので、相変わらずやることなし。…いや、ないわけではなく、ここは直すべきだ、というところは山のようにあるのだが、いかんせん上からの許可/指示がないと勝手に仕事を進められないので困ったもんである。こういうのは暇をもてあましている時期にやっておきたいのだが。学会直前にしわ寄せが来た日には目も当てられない。
DVD「キノの旅 III」購入。発売日にきっちりゲットしてくるあたり、ハマりっぷりがうかがえる。
 主人公キノの、拳銃の名手っぷりと、他者に対して傍若無人な振るまいをする者への容赦のなさが遺憾なく発揮される回。尺の関係上、オリジナルなエピソードを加えたところが、結果としてやや蛇足な気がしなくもないが、アクションシーンはきちんと描かれているのでまあよし。
森博嗣「夢・出逢い・魔性」読了。ぐあー騙されたー。しかも本筋とあんまり関係ない部分。衝撃の事実をたかだか1、2行であっさりばらしてくれるので目が点。

2003.8.21(Thu)

少し前に投稿した論文のレフェリーコメントが返ってきた。今回投稿したところは、審査の過程がWeb上で確認できるシステムで、数日前に見てみたところ"reject"などと素っ気なく書いてあってヲイヲイってな感じだったのだが、コメントを見ると要するに「まずいところはあるもののそこを直せばOK」、と前向きに読めばそう取れなくもない文脈だったので、気を取り直して修正に着手することに。
 実際のところ、ツッコミ入れられている部分というのは、自分でももしかしたらここはクレームつくかも、と思わなくもなかったところがほとんどで、ああようやく物事がわかっている人の目に触れた、ということでかえってやる気が出ていたりする。むしろ今までの、D論審査員を筆頭とする人々の見る目の節穴っぷりがはっきりしたというか。これだけツッコミどころがありながら何故に今まで指摘せんかなおまいら。…それがわかっていながら放っておく私も相当なもんだが。
「踊る大捜査線 THE MOVIE 2」の興行収入が実写の邦画の中で歴代1位に躍り出たから、というわけではなく、単に上映している映画館が毎週木曜メンズデーにつき一般1000円だったので、見に行ってきた。メンズデーだからまわりは男ばっかり、かと思いきや、普通に女性客も混じっていて、要するにたかだか数百円のために曜日を選ぶような人はそんなにいないということらしい。
 感想。観に行け。…だけでは話にならんので。とにかく「続編」が持つメリットというものを最大限に生かした作品ではないかと。劇中、小ネタの嵐。これを探すだけでも楽しい。それと、これまでの話で出てきた俳優が(かなりのチョイ役も含め)結構出てきているのだが、当時は大したことない役者でも今ではそれなりに売れっ子になっている人も多く、やたら配役が豪華に見える。シナリオの方も良い出来。本店対支店とか、キャリア対ノンキャリとか、押さえるところはちゃんと押さえてあるし。室井さん大活躍であります。
街に出たついでに「キノの旅 サウンドコレクション」、「ファントムオブインフェルノ オリジナルサウンドトラック」購入。相変わらずゲーム音楽が好きな奴。といっても両作品ともOP、EDのボーカル曲以外はあまり用無し、なのだが。やはり私は女性ボーカルのハモリに弱い、ということを再認識。いいなあ、これ。

2003.8.22(Fri)

久々に仕事の指令が下ったので、プログラム修正色々。あっさり簡単に終わるかと思いきや、プログラムのかなり根幹部分まで手を加えないといけないことがわかってげんなり。同じような結果を導くための方法がもうひとつあって、実はそれは上司の思惑と少々違うのだけど、そっちの方法だとたったの一行、パラメータを変えるだけで済むのに。…面倒なんでなんとかそっちで納得してもらえんものか。どっちでも結果は大して変わらんと思うんだが。
時雨沢恵一「アリソン」読了。最近どハマリ中の「キノの旅」と同じ著者による書き下ろし長編。1900年代前半のような感じの舞台設定の物語。この著者はアクションシーンを書くのが非常に巧い、という気がする。この物語のドッグファイトのシーンしかり、「キノの旅」の銃のアクションしかり。読んでいて思わず引き込まれる。ぐぐっ、と。

2003.8.23(Sat)

観測所のある村の子供会が、例の火星大接近に絡めて見学に来るというので、駆り出される。最近、私は観測所関係の仕事にはノータッチなのだが、どうも学生連中がことごとく都合が悪いらしくて。実際のところ「用事がある」とでも言えば断れたのだろうが、まあここは一つ恩を売っておくことにしよう。
 しかし。私は望遠鏡の制御担当で、火星が上がってくるのを待ってたのだが、東の地平線(ていうか、天頂付近以外ほぼ全天)曇り空でハイお約束ってな感じである。何しに行ったんだかわかりゃしませんな。とは言え、数時間ほど待てば、火星の高度も上がってきてそれなりに見えるようになったと思うのだが、なんせ子供会側の日程が午後8時あたりで早々に引き上げ、という状態だったので、残念ながらお目にかかれず。衝前後の天体を観ようというのにそんな早く帰るなんて、何て根性なし、と思わなくもないが。
※衝:地球より外側を公転する惑星について、太陽−地球−その惑星、の順に一直線に並ぶ状態。この時地球から観ると、この惑星は日没と共に東の空から上がり、真夜中に南中、夜明けと共に西の空に没する。要するに、衝の時期は観測可能時間が最も長い。
ところで。今回の火星大接近について。巷では「6万年ぶりの大接近」などと言われているようだが、これって実際のところどうなんだろう、と。
 地球の軌道がほぼ太陽を中心とした円軌道であるのに対して、火星軌道は太陽を焦点の一方に置いた楕円軌道である。つまり、地球軌道と火星軌道を比べると、軌道上の場所によって両軌道間距離が異なる。一方、地球は火星より公転周期が短く、約2年2ヶ月ごとに地球が火星を追い抜くこととなる(この時が上述の「衝」というやつ)。この追い抜きの地点が、両軌道間距離が最も短い/長い場所の近くであるときを、それぞれ大接近小接近などと呼んだりする。
 この「大接近」、15年か17年に一度は起こるわけであるが、今回の「大接近」はかなり近いらしく、前回、もしくは次回の「大接近」と比べると2万kmほど近く、まさに「大接近」の中の大接近、というのが今回世間で騒がれている理由、ということなのだろうけど。いや確かに、2万kmも近いのか、などと言われるとなんかすごく近づいているように聞こえそうなのだが、実際のところ、今回の大接近時の地球−火星間距離(5575万8000km)と比べると、オーダーで3桁も違う。このぐらいだとうちの業界ではもはや誤差の範囲なわけであるが、こんな小さな差で騒いでしまっていいもんかと。
 さらに話を続けると、この「大接近」時の地球−火星間距離、惑星間の微妙な重力の影響(らしい)により、だんだん距離が変化している。約6万年前、今回と同じくらいの距離だったのが、年々この距離が大きくなり(もちろん、もっと短い時間オーダーでは細かい増減を繰り返しながら、だが)、約3万5000年前にはおよそ5900万kmと最も大きくなり、その後はだんだん短くなって、今回6万年前の水準に戻った、ということだそうな。ということで、確かに「6万年ぶりの大接近」というのは間違っていないのだけど、それを言うならば、前回の「大接近」も(約6万−15)年ぶりの大接近だったのではないかと(今回よりはほんのちょっと遠いけど)。だったら前回の「大接近」で騒いでもよかったんでないの、と突っ込みたい気分である。
まあ、こういう些末なところにこだわって、世間のブームに水を差すと、専門知識をひけらかすスカした嫌な奴(笑)呼ばわりされそうなんで一応フォロー。
 実際の数値的には大変微妙な今回の火星ブーム。たぶん、「6万年ぶり」というレアさの言葉尻をとらえたマスコミあたりが火付け役なんだろう。聞くところによると、望遠鏡メーカー、火星の模型などを作っている教材メーカーなどは、ブームに乗っかってウッハウハらしい。誤差の範囲と言っていい数値差の現象で、あれだけ売り上げを増やしたりできる、などということを考えると、経済ってよくわからねえ、というのが結論。要するに世間の気分次第で結果がひっくり返ってしまうわけだもの。こういう、人々の感情などという曖昧なファクターが関係してくるものを、どうやって学問として成立させているんだろう、と世の経済学者に尋ねてみたい気分である。

2003.8.24(Sun)

寝っ転がって本を読んでいたら、いつの間にかそのまま眠り込んでしまって、目が覚めたらいつの間にか眼鏡が外れていて、体の下で見事にひん曲がってしまって

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…な日曜の朝。泡食って眼鏡屋に持っていったらかろうじて直ったのでとりあえず一息だが。メタルフレームは軽くていいけど、華奢でいかん。
 しかし、眼鏡屋に行くまでに昔の太いフレームの眼鏡をかけていったのだが、今の眼鏡にすっかり慣れてしまっていたので、昔の眼鏡が重くて煩わしいこと。ついでに言うとレンズでかすぎ。野暮ったすぎ。あんな眼鏡にはもう戻れそうにない。

2003.8.25(Mon)

プログラム修正をしつつ、上司からの指示のメールを読み直していたら、修正点についてなんか勘違いしていたんではなかろうか、ということに気づいて確認してみたらまさにその通りだった。がっくし。いやおかげで修正がめちゃくちゃ楽だったが。
 教訓:メールはちゃんと読もう。
予備校の夏休みが早くも終わって、講義再開。淡々とこなす。

2003.8.26(Tue)

昨日あたりから、今後の仕事の進め方についてグループ内で専門用語使いまくりのメールが飛び交っていて、こっちにもccでメールが舞い込んでくるのだが、基本的に専門外なのでわけわからん。とりあえず難しそうだ、ということと、最終的なコーディング作業はこっちに回ってくるんだろう、ということくらいしか。とりあえず専門用語の意味くらいは今のうちに聞いとかないといけませんな。
時雨沢恵一「アリソンII 真昼の夜の夢」読了。アクションは前回よりやや抑えめとは言え、相変わらず無茶しまくりなアリソン。飛行機の助走距離が足りなくて崖から垂直落下して重力加速で揚力を得る、とか。うわ無茶だ。

2003.8.27(Wed)

地味〜にプログラム修正。上からの指示がどうにもはっきりしないのでこちらとしては非常に動きにくいのだが。上の人はどうも人を使ってなんかすることに慣れていないご様子。ていうかいい加減慣れて欲しい。

2003.8.28(Thu)

何でだか知らんが、研究室のホームページの整備の担当になんぞなってたりするので、打ち合わせ。…などという書き方をしているところからして、この仕事に全く乗り気でないのは明らかであるから、貧乏くじを引かない程度に存在感を消しておく。
 とりまとめ役が、本ページでもたまに話題を提供するぢょしゅ2氏なのだが、やはりこの人の考えていることはたまによくわからない。仕事を分担する段になって、彼は英語版のページ作成を担当することだけは既に決まっていたのだが、その仕事があるので他の作業は受け持てない、とかなんとか。とは言え、日本語/英語バージョンを独立で作るならいざ知らず、基本的には日本語ページの形ができたところでそれを英訳する、という形になっているはず(と本人も言っている)なので、とりあえず日本語ページを仕上げないことには話にならないと思うのだが。ここらへん、議論が堂々巡りで、同席していたM2の学生が明らかにイラついてるのがわかったりして、なかなか面白い。私はと言えば、この人がこういう人であるというのは既に分かり切っていることであるし、さらに言うと、こういうゴタゴタが原因でこの仕事の完成が遅れてしまっても、あまつさえポシャってしまってもいっこうに構わない、という組織に対する忠誠心皆無な心境なので、あ〜またやってるよ、ぐらいの気分である。とりあえず、この人に極力関わらなくても自分の担当だけは進められる地位は確保したので、もういいです、はい。
余談だが、件のM2くん、普段からこのぢょしゅ2氏はなんかおかしいとあたりをはばからずに主張するし、本人に対してもそんな態度を隠すことをしないので、なかなか好感の持てる人物である(笑)。
仕事。今やってるのとは別ルートで依頼が回ってきた。とは言え、これまで使っているシステムを微調整するだけでおそらく大丈夫なので、そんな大仕事にはならんだろう。

2003.8.29(Fri)

新しいシステム構築。使うデータの仕様が違うので、今までの設定が使えないのだが、この辺の設定は適当でいいのかしらん。指示がないのでよくわからん。
学内でたまたま顔を合わせた中ボスから、「今晩、ヒマ?」などと突然聞かれて、なんか仕事を持ってこられるのか、などと思っていたら、何のことはない、研究室の望遠鏡を使って大接近中の火星でも見てみないか、などというお誘い。
 先日書いたとおり、「6万年ぶりの超大接近」などという煽りには異論反論オブジェクション、ではあるのだが、少なくとも15年ぶりの火星近日点付近会合なのは確かなので、まあ見てみるのも一興。年にほぼ1回の海外観測以外はほぼお蔵入りでほこりをかぶっているという、よくよく考えてみると不憫な境遇の望遠鏡で即席観望会。…しかし、空の状態がよくない、というか有り体に言って雲が多いので、猛烈に揺らいでいる赤い丸が見えた、という程度。まあ、そもそも最大で視直径25.1"であるから(木星の平均視径が24"程度だから、約半分ですよ)、たとえ晴れていたとしても、口径20〜30cmクラスの望遠鏡程度では、見栄えは非常にショボいわけであるが。「超」大接近、などという文句にあおられて、そこらで売っている10cm程度の小口径望遠鏡なんぞ買ってしまい(実際、このクラスの望遠鏡は売り切れ続出、らしい)、表面の模様や極冠すらわからない見栄えにがっかりしているお子さまやご両親が世の中に満ちあふれているんではないかと、非常に心配してません。騙される方が悪い。
まあ、この辺は、一昔前に「ハレー彗星大接近!!」などという煽り文句につられて6cm屈折望遠鏡なんぞ買ってもらってしまって、結局見られなかった私が言えた義理でもないのだが。
※: 彗星ってのは恒星や惑星のように形がかっきりと見えるわけでなく、割と広範囲にぼんやりと拡がって見えるタイプの天体のため、はっきり言って望遠鏡で見るのには向かない。何故かというと視野が狭すぎるから。もっと視野の広い双眼鏡の方がよろしい。また、この時(1986年)の地球接近時は、あまり彗星が明るくならず(最高で4等級程度)、しかも日本からの観測条件が悪く、望遠鏡をいじったこともない人間がおいそれと見ることのできる状況でなかったのも確か。…今にして思えばバカなことをしたもんである。

2003.8.30(Sat)

デパートの地下の総菜売り場、などというところを歩いていると、なんか色々食べたくなって散財してしまう罠。キッシュとタルト、おいしゅうございました。んで、肝心の目的のものは売ってないときたもんだ。

2003.8.31(Sun)

ここぞとばかりに浴びるように寝る。寝過ぎ。予備校の準備はすっぽかし。まあ、実際のところ来週の分だし。まだそんなに焦らずとも。
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