|
カンボゥディアン
◇
2008.9.15
|
さて、世界遺産「アンコール・ワットとその周辺遺跡群」の感動は
前回の散文でお伝えしたとおりだが、今回はそのカンボジア旅行で気になったことをお伝えする。
まずは、アンコール・ワット観光の玄関口、シエム・リアップ空港でのこと。
私はシンガポールからふと思い立って来てしまった関係で、
カンボジアのビザを日本で申請していなかった。でも空港でも申請できるということで、
入国審査前のビザ申請カウンターに行って、ツーリストビザの申請をした。
カウンター越しには空港の制服をビシッと来た係官が10人ほどズラリと並んでいる。
ビザ申請の看板がある左端の係官に、パスポート、証明写真、20USドルを提出。
ほどなく20USドルの領収書がもらえるが、パスポートは返してもらえない。
あれ、パスポートは?と不思議に思い「Passport?」と尋ねると、その係官はカウンターの逆サイドを
指して、あっちへ行って待ってろって感じのことを言う。なるほど、
ビザができたらそこで受け取りなのか。
ってことで右端の係官の前でしばらく待つ。
5分ほど待つと名前を呼ばれ、ビザが記載されたパスポートを受け取れる。
果たして10人ほどいる係官のうち左端と右端の係官の仕事はわかったが、
その間にいる奴らはなんなんだと思って、その後見ていると・・・
あ、パスポートをバケツリレーの要領で流して右端の係官に渡しているぞ!
私がこのビザを見る限り、この申請から発給までは3人でまかなえる仕事だ、
なのに間の奴らはいったいどんな役割があるんだ!?確認か!?それにしても人数多すぎないか!?
バケツリレーするのにこの人数が必要で、しかも財政の余裕が無さそうなカンボジアであんな
立派な制服着せて、こりゃ絶対に人件費の無駄遣いだ・・・。
次に、観光地にはよくいる物売りの子供たち。
世界遺産レベルの観光地になると、必ずいる観光客の母国語でおみやげものを押し売りする人。
途上国では特に子供が多い。早速、私のところにも来た、アンコールの絵葉書を持った少女が、
「オネエサン!サンマイ、イチドル。ヤスイネー。」
あれ、「おじさん!」や「社長さん!」ならまだわかるが、
私に向かって「おネエさん!」は違うでしょう・・・。彼女はまだ売り子として経験が浅いのかな。
こんな感じで、観光している間あちこちで付きまとわれたわけだが、
彼らや彼女らをみていてあることに気づいた。3ヶ国語、4ヶ国語を使いこなしている!
遺跡観光に訪れた外国人客を見て瞬時に判断し、客の母国語で物を売るのだ。
小学生や中学生ぐらいの年齢なのに、すっかり各国語でビジネスしているわけだ。
蒸し暑い炎天下で観光を続けているとのどが渇いてくるので、ある売り子から
椰子の実ジュースを買ったのだが、その女の子は、母国語であるクメール語はもちろんのこと、
英語、日本語、韓国語、フランス語ができるそうだ。
もちろん売るための言葉しかできないわけだが・・・すごい。
ちなみにここの遺跡観光に訪れる外国人は、日本人が最も多いらしい。
ほんとにうんざりするくらい周囲から日本語が聞こえてくる。
観光客の半分以上は日本人じゃないかと思うくらいうじゃうじゃいる。
私の宿泊したホテルも、朝食時にみてみると8割は日本人という感じ。
同じホテルからアンコールワット日の出鑑賞ツアーに一緒に参加した大阪弁丸出しの母娘と、
ちょっと仲良くなってしまい、日本語全開でしゃべり、
その上、日本語ガイドのツアーにも参加したので、
カンボジアに来ているにも関わらず、ほとんど日本語全開で過ごした。
でも、あまりにも日本語が通じてしまうと、なんか緊張感なくなるというか、
遺跡観光の感動が3割減というか・・・。
ガイドさんの話によると、現在最も多い観光客は日本人らしい、
しかし以前は韓国人、そのまた前はフランス人だったらしい。
私が見る限り、やはり日本人とか中国人など、東アジア系の顔が多い。
来る前は、地雷が怖いとか貧困がひどいとか、気軽に来られないかなぁとも思ったが、
こんなに日本人多くて、ガイドツアーも充実してて、治安もそれほど悪くない、
アンコール・ワット周辺に限って言えば、けっこうお気軽な観光地なのかも・・・。
|
|
圧倒的存在感のカタチ
◇
2008.9.15
|
先刻降ったスコールのせいで、風は不快な湿り気を帯び、
カンボジア・シエムリアップの盆地を抜けていく。
雲が流れ、フラットな青空と鋭利な日差しが徐々に現れ、熱帯雨林の木々を縫って、
葉が蓄えた滴とともに、木漏れ日がその遺跡に落ちる。
かつての王国が悠久の歴史の中に遺した建造物に触れ、ぼくは時間軸を遡り、
驚くほど小さく些細な自分の人生を思い知らされた。
ぼくの経験したことや抱いている夢は、それなりに大きく広い空間を形成していると自負していた。
しかし、そんな自意識だけで築いたものは、とてもなにかを内包できるような空間ではなく、
もはやひとつの点にさえなれない微かな存在、1ビットの情報すら自分では表現できない存在なのかもしれない。
その遺跡群が、時間軸を含めた4軸に展開する圧倒的な大きさの前で、
小さなぼくの右手は、遺跡を構成するひとつの石を殴ってみた。
この無力な右手は、いつか世界になにかを遺すことができるだろうか。
ってな感じで、カンボジアにやってきた私は、
アンコール・ワットに代表される遺跡群を身近に見て触れて、圧倒されてしまった。
最も感動したのは、タ・プロームという遺跡。
遺跡の形状自体は他のアンコール・ワットなどと大差ないのだが、樹木が絡みついているのがすごい。
悠久の時を刻んでいる証としてカッコよすぎる!この遺跡となった建築物ができた後に、
樹の種を鳥が運んできたのかどうかわからないが、見事に根が遺跡に絡みつき、
遺跡を破壊しつつもあり、破壊をくい止めているともいえる。
とにかく人ひとりの些細な力ではどうにもできないような、この微動だにしない固さと重さ。
人工物のパワーと自然のパワーが作り出すカタチ。
そしてこのタ・プローム遺跡は森の中にあり、ただでさえ蒸し暑いカンボジアの気候の中で、
さらに湿度が高くなり苔むしている。苔の鮮やかな緑色がまたカッコいい!
このタ・プローム遺跡をはじめアンコール周辺の遺跡は、アンジェリーナ・ジョリー主演の
「トゥーム・レイダー」のロケ地になっているらしい。
この作品は以前観たのだが、そういえばこんな遺跡でてきたなぁ。
でも、撮影セットの一部と思ってあまり気にしてなかった・・・。
また「トゥーム・レイダー」を観たくなってきたぞ、
日本に帰ったら早速DVD借りなきゃ。
さてさて話は戻って、もちろん有名どころのアンコール・ワットやアンコール・トムはもちろん、
その周辺の諸々の遺跡も見てきたわけだが、
壮大ですばらしい遺跡なのだが、正直言って、見ていると徐々に飽きてくる気持ちは否めない。
10箇所ちかく遺跡をハシゴしてきたわけだが、
けっこうどれもこれも形状が同じような感じなのだ・・・。
形状だけで言えば、ジョグジャカルタのボロブドゥール遺跡のほうが断然カッコいい。
ヒンズー教より仏教のほうが丸みのあるデザインでカッコいいのだ。
アンコール・ワットなどは、基本はヒンズー教寺院なのでみんな一緒なのね。
正直言って、アンコール・ワットとタ・プロームのふたつを見ればもう満足かな。
あちこちの遺跡を急いで見るより、そのふたつをしゃぶり尽くすほうがいいかもしれない、または、
アンコール・ワットから近い、東南アジア最大の湖、トンレサップ湖(雨季には琵琶湖の10倍の大きさらしい)
を見たほうがよかったかもしれない。
アンコール・ワットとタ・プロームのふたつは一見の価値はあるので、見ていない人は是非!
あぁ、タ・プロームまた見たい・・・。
|
|
マレー マレー マレー
◇
2008.9.07
|
マレー熊のぬいぐるみ「マレーちゃん」に出会って以来、
すっかりマレー熊のファンになってしまった私は、きょうシンガポールから国境を越えて、
マレーちゃんのルーツである本場マレー半島のマレーシアにいるマレー熊に会いに行ってきた。
シンガポールとマレーシアのイミグレーションを越え、
ジョホール・バルから炎天下を徒歩で20分、汗だくでヘロヘロになりながら辿り着いた
ジョホール動物園。他の動物園のマレー熊というと、
他の動物たちが寝てばかりいてちっともおもしろくない中、
彼らマレー熊だけはいつも元気に仲間とじゃれあっているイメージがあり、
かなりのエンターテイナーな生物と認識いている、今回も期待して会いに行くと・・・
あれ、どうしちゃったのマレーくん!?
柵にもたれかかって元気がない、口でハァハァ息をして暑そう。
マレー育ちのマレーくんも、さすがにきょうの天気は暑いのかな!?
元気なマレー熊に会って癒されようと思って来たが、つらそうな表情で迎えられるとは・・・。
でも本場のマレー熊に会えたのは意義深い。つらいこともいろいろあるだろうが、
逆境に挫けずがんばってくれよ!
しばらくマレー熊と対面して撮影等を済まし、マレー熊の檻を去った私は、他の動物にも挨拶まわりをした、やっぱみんな暑そうだな、
きょうは特に暑いせいか人間のお客さんも少ないなぁ(暑さのせいかどうかはわからない)。
このジョホール動物園の入園料は、2リンギ(JPN\70)でかなり安いが、
内容も相応といった感じで、私の行ったことある動物園で勝手にランキングさせてもらうと、
ワースト1かな・・・。
ちなみにワースト2は「昆明動物園(中国雲南省)」、
ワースト3は「井の頭動物園(日本東京都)」
かなぁ、記憶も曖昧なので変動の可能性あり。
|