シリカゲル乾燥剤

◎ はじめに
シリカゲルはケイ素を酸素中で加熱してできるケイ素酸化物(SiO2)純度99.5%以上の化学的に極めて安定的な多孔質物質です。pHは、中性に近く(5.0〜7.5),水溶性、潮解性、発熱性、毒素は全くありません。このため、水分を吸着しても溶けたり、べとついたりしませんので乾燥剤、湿度調整剤として最適です。安全無害な乾燥剤としてJISに適合する唯一の商品です。(沸酸を除く酸および弱アルカリにも侵されません。)
◎ シリカゲルの吸着
シリカゲルが水分などを吸着するメカニズムには二通りあります。
1. 化学吸着 湿度が極めて低い状態においては、多孔質の表面に吸着します。
2. 物理吸着 湿度が高い状態においては、多孔質の穴の中に毛細管現象(例えば吸取紙が水を吸うように)によって吸着します。
◎ シリカゲルの種類
次の2種類のシリカゲルを用意しております。
1.A型シリカゲル
非常に微細で多孔質な毛細管構造になっていますので吸い込む力も強く、低い湿度に対しても強い吸着力があります。一般的に、精密電子部品の輸送梱包、クッキー、お菓子など食品の保存に使用されております。

2.B型シリカゲル
A型に比べ毛細管の孔が大きいので湿度が高いときに大きな吸着能力を発揮します。 また、孔が大きいため吸着した水分は空気が乾燥するとこんどは水分を放出する働きをし、吸脱着が自然に行われます。海外向け大型梱包などに使用されております。

3.青ゲルの役割
シリカゲルは湿度を吸っても外観からは何も変化がないため判断できません。そこで、シリカゲルを塩化コバルトのきわめて薄い溶液で染めて青粒として混入させます。水分の吸収度合いによって色の変化があり、吸着能力の有無の判断を行います。青粒がピンク粒になれば吸着能力はなくなります。
吸収前吸収後
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