ハハコグサ VS チチコグサ

 

ふんわりと 柔らかく 優しそうなのが 母(ハハコグサ)

かたく 地味で 目立たないのが 父(チチコグサ)

父としては少し納得のいかない名前だが・・・ 

 

ハハコグサ

ハハコグサは春の七草のひとつでもあり「ゴギョウ」や「オギョウ」ともよばれます。(地方によっていろいろなよばれ方をしているようです。)

名前のいわれには,いろいろな説があるようですが,くきや葉が白い毛でおおわれている(ほうけている)様子から「ホウコグサ」とよばれ,それが変化して「ハハコグサ」になったという説が有力らしい。

柔らかく優しそうな姿から(なぜか?)「母」をイメージする人が多く,「ホウコグサ」よりも「ハハコグサ」が定着したようです。

花の形は独特。舌状花(いわいる花びら)はなく,筒状花だけがくきの先に集まってついています。

花は春咲きますが,夏から秋にかけて花を咲かす「アキノハハコグサ」という仲間があります。

 

チチコグサはとても地味な野草です。これでも一応,ハハコグサと同じ「キク科」ですが,キク科の中でもこれほど地味なものはないというぐらい地味です。

しかし,その正体は・・・・

何を隠そう,あの有名な「エーデルワイス」に近い仲間らしいのです(エーデルワイスは白い花をつけるそうですが)。そう思ってみると,地味な姿に,どことなく威厳が感じられませんか? ・・・ダメか?

花はハハコグサと同じで舌状花がなく,かっ色の筒状花だけをくきの先につけます。

チチコグサの仲間には「チチコグサモドキ」や「ウラジロチチコグサ」などがあり,これらのほうが道ばたなどでもよく見かけます。

チチコグサ