なぜなに part3
04/10/27

ネタがない時はこれに限る。(べつにない事はないが)

なぜなに part1なぜなに part2を書かせてもらい、各所方々からのお便り、ツッコミを頂き、

この「なぜなにシリーズ」のパワーを再確認し、今回も図に乗ってpart3を記する事にしました。

古い本のバカレビューなので軽くツッコミを入れながら昭和40年代の味わいみたいなモノを感じてくだされば幸いです。

 

今回のレビューはシリーズ第5巻目

「なぜなに学習図鑑5 大昔の人間」昭和45年11月10日第二版

言うまでもなく僕などが生まれる前の本で、日本が高度経済成長のピークを迎えようとしていた時代にあり、まだまだ日本の子供が自分達の未来に夢を持てた時代だと言える。

そんな時代背景を見事に反影した象徴・産物である(と、僕は思っている)この学習図鑑のスタイルは一貫して子供の疑問・質問をイラストや文章で答えて行く写 真イラスト図鑑なのである。

恒例の表紙ツッコミだが、、、

なるほど、中央には原始人風の人間、上中央にはマンモス、左上には、、、なぜUFOが?

表紙の時点でオチてるので、これはレビューしにくいな。なんて思いながら最初のページを開くと、

「しつもん:人間は神様が創ったのですか?」

と宗教問題に発展しそうな深いテーマにのっけから取り組んでおります。

イラストでは「こうして日本はできた」とし、嵐の半島に古代日本人が舞い降りる様子が描かれてます。(しかも邪馬台国風?)

ままま、天下の小学館さんの事。まだまだメトロダウンには早い!ってところでしょう。

 

今回の「なぜなに学習図鑑」は安心して読んで行く事ができます。

親御さん達もそう思ったに違いありません。

読み進めて行くと「サルが人間になるまで(絵に描かれた現代人に少しツッコミを入れたくなるが)」とか

「火の発見(近くで火山が爆発してんだから逃げた方が賢明とは思うが)」 とか、

なるほど我々の祖先の事、生活の移り変りの様子が解りやすく描かれてます。

この時点では「表紙のUFO」の事はすっかり忘れています。。。

 

が!! !

軽くこの辺から小学館の溶鉱炉が溶け出してきます。。。

質問「原始人が今いたら、どんな仕事につけますか?」

なるほど、興味をそそられる質問だ。

ありえない話だけど今、原始人がいたらどうなるのか?

まあ、今いたらどんな人であれレオナルド熊(古い!)であれ現代人は現代人である。

そこを過剰な解釈、見事な視点で捕らえる我らがなぜなに学習図鑑です。

プロやきゅうの選手、、、だよね、これ・・・

どうやら、原始人はスポーツ選手に向いているみたいです。。。

力が強くて、脚力もあるのでプロ野球選手に向いているそうです。

イラストを見る限り、 どうやら阪神VS巨人の試合に原始人が紛れ込んでいるらしいのですが、

原始人選手には球団からユニフォームなどが支給されていません

仕方なく原始人は自らの胸に「HANSHIN・GIANTS」の球団名を書き込むという涙ぐましい行動をとってまで試合に臨んでいます。

つまり小学館さんが言いたいのは、現代に原始人がいたら職場内差別が起り得るだろう。

って事なのでしょうか?

ツッコミついでに言わせてもらうと、サードランナー(左端の阪神選手)の位 置からして、

これはスクイズのサインが出てたのではないだろうか?

だとすると、当然ファーストライナーのゲッツーでチャンスを潰した事になります。

サインプレーもできない原始人が野球選手に向いているのかどうか、、、

 

その他の職業ではガードマンだそうです。イラストがすべてです(いわゆる絵オチ)。

これはもう向いてるとか向いてないとかの問題じゃない様な気も。。。

左の原始人ガードマンは金庫に入ってきた銀行強盗を取り押え(て言うか殺してる?)

強盗の持っていた(と思われる)猟銃を腕力だけで折り曲げてますし

右の原始人ガードマンは逃げ惑う強盗を捕まえ

今まさに強盗めがけて石斧を振り下ろそうとする瞬間です。

これは恐い話です。

て言うか、そもそも原始人に、強盗と銀行員の違いが判るのでしょうか?

 

やはりと言うか、ついに小学館さんは前回前々回に引き続きメトロダウンしてしまいました。。。

もう既にこのページに行き着く頃には、表紙にUFOとかもうどうでもええわ状態ですが、

一応本文中にUFO絡みのページがありましたので、、、

って最初の方のページで人間の祖先はサルって言ってませんでしたっけ?

さらには「地球を襲ったワニ人間」です。。。

毎度この本(シリーズ)で思うんですけど、この本のタイトルって「大昔の人間」でしたよね???

 

僕も一応おもしろネタのレビューとして書かしてもらってるわけで、

オモシロページをピックアップしていますが、

下のような昔の人々の生活を子供に解りやすく紹介するページもたくさんあります。

ま、このページの大昔の子供の1日

「1日と言うか、ただの昼下がりちゃうか?」なんてツッコミも入れたくなる訳で、、、

昔の人は基本的には裸で生活、川で魚を採ったり、動物の肉を食べて、革で衣類や敷物を作る生活でした。

どっかで見た事あるな〜って思ったら「ウルルン滞在記」でした。。。(涙)

 

このレビューを始め、このページを読んでくれている方々、特に20代前半の若い方からは

「ホントに楽しそうな本ですね。私も読んでみたい!」

「こんな感じの本は私達が子供の頃にはなかった。くやしい!」

という内容のメールを頂きます。

確かに表現が誇張されてたり飛躍しすぎたりするけど、こんなに子供の心を掴む本なんてそうそうないよね。

現代社会において、こういった本を創るのは難しい事なんだろうけど、

もし自分に子供ができるならこういう夢を持てる本を読ませたい。

そう思える素晴しい本だった。

と言う事を言いたい伝えたい・・・自分はその一念で書してるのだ。