頻発する干ばつや洪水、砂漠化など、アフリカの水問題は特に深刻だと言われます。 今回の報告会では、世界水フォーラム参加のため来日するタンザニアNGO「HELP」のベネディクト・チャチャ氏を招いて、ビクトリア湖の水質汚染と農業の関係、その地に住む人々による水質浄化の取組みに関して、お話をうかがいます。 ビクトリア湖の汚染の原因ではないかと言われている農薬・化学肥料の存在。日本はアフリカを含む途上国へ「食糧増産援助(*)」として、大量の農薬・化学肥料を供与しており、タンザニアもその供与国のうちの一つです。 私たちと無縁でないアフリカの水問題について、皆様と一緒に考えてみたいと思います。 チャチャ氏は、環境活動家として貧困削減、持続可能な開発を目指したコミュニティベースの活動に携わっており、今月16日から23日まで京都・大阪・滋賀で開催される第3回世界水フォーラムにアフリカのNGOとして招待されています。 ※食糧増産援助とは?ODA無償資金協力のひとつで、アジア・アフリカ・中南米等に農薬・化学肥料、大型農業機械を無償供与している。1970年代に日本の化学業界の要請により始まったこの援助は、現地の農業の実情を十分に考慮せず、多くの場合は事前調査すら行わず大量の農業資機材を供与してきた。その結果、本来の受益者である現地農民の食糧増産には結びつかず、過剰に供与された農薬は配布されないまま使用期限切れになり、深刻な環境汚染を招いて国際的な批判を浴びている。 外務省は昨年末に農薬供与中止、予算減額などを発表したが、援助制度そのものは見直されることなく、化学肥料を中心に継続されている。
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