面取り鉋
木材の角を削り落とす時に使います。
角面の幅を自由に調節できるすぐれものです。
坊主面取り鉋
木材の角を丸く削ることができる。
角の丸みや形に応じて何種類もある。
今回は道具のお話です。
建具やさんの仕事場には、私たちが普段見慣れない道具や機械がたくさん
あります。少し馴染みのあるところでは、のこぎりやげんのうなどがあり
ますが、何と言っても目を引くのは、壁にずらりと並んだ大小さまざまな
鉋(かんな)です。
鉋は、するどく研いだ刃で、木材の表面をうすく削り取ってなめらかにす
る道具です。紙のようにうすく削ることができる鉋は、細かな木片を組み
合わせて美しい幾何学模様を作り上げていく組子の職人さんにとって、な
くてはならない大切な道具です。なかでも職人さんがよく使う鉋を、いく
つか紹介します。
仕上げ鉋
台が長く幅もあり、重さもあります。
台が長い分、削る時の誤差が少なくなります。
仕上げにこの鉋をかけて、表面を美しく滑らかにします。
壁にずらりと並ぶ大小さまざまな鉋
基本となる格子組み・菱組み
@千本格子 | A格子 | B一重菱 |
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鋸
鑿
きわ鉋
こま(模様を作り上げるひとつひとつの小さな木の部材)を作る時に使います。
作る図柄によって、こまの長さや両端の角度をかえます。
正確なこまを作らないと、枠におさまらなかったり、ゆがんでしまったり、美しい模様はできません。
こまを作る作業は、組子の職人さんにとって、最も重要にして基本となる作業です。
格子の中に組んでいく模様 | |
@麻の葉(格子) | A桐 |
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菱の中に組んでいく模様 | |
@麻の葉(一重菱) | A桜亀甲 |
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B桔梗亀甲 | C二重麻の葉 |
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D雪型亀甲 | ※模様の中の灰色の部分は、神代杉を用いたもの。 |
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数ある模様の中で、人気の模様は麻の葉です。 麻の葉の模様は、麻が丈夫で成長が早く、まっすぐ 伸びていくことから、古くより赤ちゃんの産着に 使われてきた親しみ深い模様です。 また、魔よけの効果があると言われ、災いを防ぐ お守りとしても親しまれています。 |
長野県木曽
治具