風色疾風スキャンダル D
 

 

          




 黒いセダンが乗りつけたのは、平日の昼間だからか人の姿もまばらな緑地公園の一角。もっともっと人気のないところをと思っていたのだが、今日はまた妙にあちこちで工事中の通行止めや迂回の指示とぶつかって。単なる規制なら、こっちは大型車だし、アシのつかない盗難車、誘導係の警備員なぞ強引に突っ切れなくもなかったが、大きな特殊車輛がでんと道を塞いでいては、強行突破も出来なくて。それで渋々、避けて避けて此処へと道を選んだ彼であり。
"間が悪いよな。"
 散歩する人のための遊歩道や、ジョギングする人、自転車での快走を楽しむ人など、用途別の道がカラー・アスファルトで色分けされていて、緑地や芝生、遊具の置かれた広場などの縁を巡っている広々とした公園であり、この奥向きにはちょっと寂れた競技場跡もある。…そう。昨年の晩秋から冬場にかけて、誰かさんたちがジョギングデートを楽しんでいた、あの公園だ。
「…降りな。」
 顎をしゃくるようにして指示を出す男は、その手に大きく厳
いかついナイフを握っている。そこいらの不良少年が振り回す、華奢なバタフライナイフなんて比ではない。サバイバルナイフよりも大きくてごつい大型ナイフ。マリンスポーツのその途中、万が一、サメなどに襲われた時に、これ一本で格闘出来るという"シーナイフ"という名の、何とも大きくて物騒な凶器であり。しかも、
「…あ……。」
 その凶器には重々覚えがあるがため、少女の可憐なお顔も堅く引きつっている。そこを急かして車から降ろし、まるきり居ない訳ではない人の目を避けるように、サイクリング用の舗道とジョギング用の舗道とが立体交差している下の側、半分"地下道"のように下がってゆく ゆるやかなスロープの奥へと、彼女を追い立てる。
「…ったく、妙な騒ぎを起こしやがってよ。」
 ここならまずは誰にも見られはしなかろうと見越したか、巧妙に腕の陰に隠していたナイフをしっかと握り直して見せて、
「まさか芸能人だとは思わなかったから焦ったぜ。何をぶちまけられるかってな。」
 相手はか弱くも華奢で、何の抵抗も出来なかろう少女が一人だ。完全優位だと思ってか、男は忌ま忌ましげな口調で独白を続けた。
「だから、早いトコ鳬
ケリをつけようと思ったんだが、あん時に顔出した野郎がもっとメジャーな有名人だったとは、俺もツイてなかったよ。」
 それって…もしかして、桜庭くんのことを言ってるのでしょうか。
「こっちの話を表沙汰にしなかったのは、熱愛だの何だのっていうこの大騒ぎのせいなのか? まあ、俺としては隙を伺うチャンスが出来て助かったがな。」
 くくく…と笑い、
「一丁前にオーバーな警備つけたりしていたが、まあ所詮はアマチュアだよな。」
 結果として こうやって出し抜かれていてはなと、嘲笑って見せた怪しい男へ、だが。


   「失敬な奴だな、ウチの警備部の精鋭つかまえてよ。
    そこいらの警備会社からわざわざ研修に来るほど優秀なんだぜ?」


 それはそれはよく通る、そんな尊大な声がいきなり投げかけられたもんだから。
「な…っ。」
 唐突なこと、ハッと慌てて肩越しに振り返った男の視野を、
「うわ…っ!」
 形があったのではなかろうかと思ったほどに強烈な、目映い光が勢いよく襲い掛かって、真っ白に染め上げてしまう。
「旧式のマグネシウム・フラッシュだ。結構効いただろ。」
 最新式の照明器具と違って、構造が簡単な分だけ お手軽だし、と。くくく…と、今度はこちらの声が低く笑い、堅い靴音を響かせて誰かが近づいて来る気配。足音の主は、こちらの持つ殺気立った雰囲気にも何の気負いも見せないままに、悠然とすぐ傍らを過ぎ行きて。
「間に合ったな。発信機もサングラスも、打ち合わせ通り、ちゃんと持ってたな。」
「はい。」
 まだかすかに震えつつも、安堵の色に温められつつある少女の声が、そんな言葉を返すところから察するに、

  "まさか…?"

 今日のこの日の自分の動き、きっちりと予測されたものだったというのだろうか? 咄嗟に腕を上げたので、さして強力に目を焼かれた訳でなく、少しずつ周囲が見えて来たものの、高架下という場所がまた悪い。陽当たりの良いところから薄暗い中へ飛び込んだようなもので、なかなか視覚が回復しない。やや屈み込んだ男の正面辺り。からんと乾いた堅い音させて、手にしていたフラッシュ装置を放り捨てた蛭魔が、
「最近の携帯電話の撮影機能を知ってるか? デジカメ並みの何百万画素ってのもあるんだぜ。だから、十分、これがあんただって見極められる。」
 手元に掲げて見せたのは、スマートなデザインの最新機種の携帯電話。先程のフラッシュの中で撮ったというなら、こんな薄暗がりでも成程、ディティールすっきり、それはそれは鮮明に写ってもいるのだろうし、
「デカいナイフ構えて繚香ちゃんへと振りかざしてる。このナイフの画像も、拡大すりゃあ型番の確認は簡単だ。だから…。」
 思わせ振りに言葉を区切って、


   「連続殺人事件に使われてた、輸入ものの特殊な代物だってのは、
    すぐにも割れるってもんだろうよな。」

   「くっ!」


 勝ち誇ったように言い放った蛭魔の方へと、腕を伸ばしてしゃにむに掴み掛かって来た男だったが、
「蛭魔さんっ!」
 地下道への入り口、丁度蛭魔の背後から、仄かに幼いトーンの声が投げられて。
「何して…。」
 るんですかと言いかけたのは。昨日、あれほど切なげに涙していた瀬那くんである。実にタイミングよく現れた制服姿の彼へと、ポーーーイッと投げられたものがあって。結構距離があったのに、絶妙なコントロールで届いたそれは…携帯電話。
「え?」
 所謂"条件反射"で、ついついナイスキャッチとばかり、受け取ってしまったセナへ、

  「行けっ!」
  「え?」
  「走れっ。それ持ったまま、そっちへ真っ直ぐ思い切り走るんだよっ!」
  「あ、はいっ!」

 これもまた一種の条件反射か。クォーターバックにして頼れる司令塔だった蛭魔からの指示には、いまだに体が勝手に反応するらしい。脱兎のごとく、砂煙が上がりかねない勢いにて、来た方、背後へ駆け出したセナであり、
「待てっっ!」
 翻弄され続けで頭に血が上っていたのか、すかさず少年を追おうとした犯人へ、通りすぎざま、
「…っ。」
 細身の上体が伸びやかに撓
しなう。一分の無駄もない、空気抵抗さえ遠慮したようななめらかな所作。その延長として宙に伸ばされた腕の先から、何かが ひゅんっと投擲されて、
「あがっ!」
 絶妙なコントロールで充電用小型バッテリーを投げて、大きく振られていた男の腕の先、手元から…蛭魔が叩
はたき落としたのは問題のシーナイフ。男の足元から弾かれたそれを、コントロールがめちゃくちゃだが飛びはするキック(笑)で、わざわざ通路の端まで一気に蹴り飛ばす周到さ。しかも、
「てめっ!」
 威嚇的に唸りつつ振り返りかかった男のその鼻先で、
「あ〜あ、いいのかな。証拠写真がどんどん遠ざかってくぜ。」
 怖じけるどころか、余裕で唄うようにそんなことを言い放ったものだから、
「くっ!」
 判断力がよほどのこと低下していたんだねぇ。黒づくめの中年男は、歯噛みをしながらも踵を返すと、小さくなりつつあるセナの白いシャツ姿の方を追い駆け出した。それを見送り、
「馬鹿だよなぁ。今んとこ、デジタル画像ってのは細工や偽造がしやすいから、証拠能力は認められてないってのに。」
 くつくつと笑う蛭魔であって。余裕を見せる彼とは違い、
「あの。あの子は大丈夫なんでしょうか。」
 繚香ちゃんは追われたセナを案じたが、
「心配はいらねぇ。」
 応じたと同時に、
「蛭魔っ、小早川は何処だっ!」
 やはり背後からの勇ましい声が投げ掛けられたから。今日はなかなか人気者な先輩さんであることよ。
(笑) 冗談はともかく。
「今、ちらりと姿が見えたが。」
 真剣そのもの、怖いくらいの真摯な顔つきになっている、こちらも別な制服姿の大柄な青年へ、
「ああ。向こうへ突っ走ってったぜ。不審者に追われてる。まあ奴の足なら逃げ切れると…。」
 思うんだがな。最後までちゃんと聞いてたとは思えないほどの勢いで、彼らの傍らを疾風のように通り過ぎ、こちらも駆け出した偉丈夫さん。あっと言う間、まだ見えてる視野の中にて、犯人の方へと追いついていて。合気道というよりも、試合中の本気もかくやという気魄の籠もった引き倒しの大技で、あっと言う間にがっちり押さえつけ、相手の腕を後ろ手に捻
ひねり上げながら地べたへ伏せさせるまでにかかった時間は…30秒もなかったような。
「う〜ん、さすがは音速の男の"スピア・タックル"。」
 ホントだねぇ。警察の機動隊に入ってもいきなり現場に立てるぞ、あれは。自分とは進学希望先が違うので、大学の関東学生リーグでも敵対関係になってしまう相手だが、
"こりゃあ、糞チビの方はこっちのガッコに進学させた方が良いのかなぁ。"
 そうすることが…チームの実力強化になるとか、双方がしのぎを削り会う結果が先々の全日本チームの実力アップに繋がる…だとか言う以前に、

  "面白くなりそうだし♪"

 ………と。何ともお気楽なことを蛭魔が思ったのも、これで"一件落着"したからだろう。腰が抜けでもしたのか、フレアスカートをお花のように広げて、地面へと座り込んだままでいる繚香の傍らまであらためて歩み寄り、

  「よく我慢したな。」

 片膝をついて顔を覗き込んでやると、
「う………。」
 愛らしい柔らかな面差しがくしゃっと歪み、たちまちの内にも嗚咽を漏らしながら、こちらの胸板へとしがみつく。普通の女の子なのだ、あんな恐ろしい目に遭って、平気な筈はなく。
"この数日はずっと、気を張り詰めさせ続けていたんだしな。"
 素直に心から。よく頑張ったと いたわってやりたくなる。そこへ、ぱたぱた…という足音がして、
「妖一っ! 繚香ちゃんっ!」
 前髪を一房だけ立てた、見慣れたお顔のアイドルさんが駆けて来た。こちらさんもまた、アメフトで鍛えた足腰をしているだけに。軽やか 且つ速やかに、大して息も上がらないまま、結構奥向きにあったこの通路までを一気に駆けて来た模様。
「無事だったんだね、良かった。」
 何だか暴走族みたいな人が、ここまで案内してくれたそうで。蛭魔に倣うように自分も傍らへとしゃがみ込むと、
「あのね、加藤さんからの良い知らせ。山篠さんの意識が戻ったって。」
「………え?」
「これで峠は越したから、もう大丈夫だってさ。」
 朗らかな声が告げる事実が、だが、すぐには飲み込めないのか、
「………え?」
 繚香は瞳を大きく見開いたまま、同じ声を繰り返す。優しい笑顔に見守られ、片やには、ほんのついさっき、それは頼もしい手腕を披露してくれていた青年の笑顔。もう何にも案じることはないんだよと、悪夢は全て去ったのだと、やっと実感出来たらしい。声もなくただポロポロと、人魚がこぼす真珠玉のような涙を頬に落として泣き続ける。そんな彼女を、ふと、桜庭の懐ろへと預けて立ち上がった蛭魔であり、
「おい。携帯持ってるか?」
「え? あ、ああ。」
 差し出された携帯電話。実は案外覚えていない、自分のところへと掛ける番号を、思い出しつつ入力し、もう姿さえ見えないセナへ…彼の手にある携帯へと電話して。
「もう良いぞ、帰って来い。」
【あ…はい。】
 まるきり呼吸が上がっていないらしき相手の声に"さすがだな"と苦笑をしつつ、通話を切ると携帯を桜庭にぽいと返して寄越す。通路の隅を顎で示して、
「そこのナイフ、証拠だから刑事さんに言っとけよ?」
 そしてそのまま、トンネル状になっていた通路から出て。進の駆けてった後をなぞるように、ジャケットの裾をはためかせながら、たかたか軽快に足を運んで。高校最強の男が見事な羽交い締めにした格好で、黒づくめの賊を地べたへ押さえつけているところへと追いついた。昨夕の曇天と打って変わって、風も陽射しも透き通るほど爽やかに晴れ上がった秋空の下。どこからともなく聞こえて来るのは、一台や二台ではなさそうなパトカーのサイレンの音の群れ。歓喜と称賛を込めたファンファーレのように聞こえるのは、コトの事情を全て知っている蛭魔や桜庭、繚香嬢だけへの話であって、
「よぉ。さすがだな、スピアタックルの威力はよ。」
 路上へ賊を押さえ込んだままの態勢でいる"鬼神"様あたりには、何が何だか今ひとつ状況が分かっていまい。そんな彼のすぐ傍らまで辿り着き、ズボンのポケットに手を突っ込んで見下ろすという、何とも不遜な態度を取った金髪の悪魔さんを、こちらもじろりと睨み上げ、
「この人は?」
 進が訊いた。………って、その訊き方の一応の丁寧さから察するに、怪しい人かどうかさえ分からないのに、そこまで徹底的な羽交い締めにしたのかね、君は。
(笑) それへと、
「殺人事件の犯人だ。」
 それはあっさり応じてやる蛭魔さんだったりするから。
「…殺人事件?」
「ああ。他は知らねぇが、一人殺していて、もう一人…いや二人か、殺し損ねてる。」



   「……………………………………。」(しばらくお待ち下さ…。)



「貴様っ、そんな奴に小早川を追わせたのかっ!」
 おおうっ☆ 筆者がのけ反るほど唐突に、フリーズ状態からいきなり起動した進ではあったが、
「…進さん、微妙に日本語が変ですよ。」
 やっと戻って来たセナくんが、遠慮がちに注意した。そだね。何も蛭魔くんが猟犬
ケルベロスみたいに解き放った訳でなし。そんな風に窘めはしたものの、こちらもまた状況は分からないままな点では同んなじであって。
「でも。どうしてまた、そんな大事
おおごとに関わってるんですか?」
 さっき投げて寄越された携帯電話を、元の持ち主に返しながら、大きな瞳が見上げて来る。それへとにんまり笑って見せて、
「聞きたいか?」
 わざわざ訊くところが、いつもの少々大人げない彼にきっちり戻っているらしい。お騒がせな人なのはいつものことだが、今日のはまたちょっと尋常では無さ過ぎるようなと、
「…えと?」
 キョトンとする後輩さんの顔を見下ろして、だが。ふと、
「…っ。」
 何かに気づいた蛭魔であり。その、やわらかな頬へそっと手を伸ばして来る。
「…眸、赤いぞ。」
「あ…。」
 眸の縁、そっと指の腹で擦ってくれる暖かい感触。
「昨日。あれから…泣いたのか?」
 蛭魔の言う"あれから"とは、昨日彼がセナを廊下へと放り出してから、の事を差しているのだろう。
「えと…。」
 確かに そうなのだけれど。いっぱいいっぱい泣いてしまって、心配した進さんに結局は家まで送ってもらったくらいだったのだけれど。でもね、あんな風に別れたのに、

  【 話がある。】

 今日になって蛭魔さんがメールくれたの、やっぱり凄い嬉しかったから。此処に来てみたら、蛭魔さん、元通り元気そうですっかりと覇気が戻ってたみたいだったから。だったら もう良いって思えたし。
「…。/////
 ちょこっともじもじしつつ、何とも応じず黙ったままでいるセナへ。先輩さんは愛おしむように、その目許を柔らかく細めて微笑って見せると、
「痛かったろうに。」
 静かな声で囁きながら、おでこに手を入れ、前髪を梳き上げてくれる。昨日やっぱりきつく引っ張られた髪。忘れないでいてくれた。もしかして…気に病んでた?
「もう平気です。」
 ふりふりって、ゆっくりかぶりを振ると、長い腕がきゅうって…セナの肩から腕を巻き込んで背中まで、薄い上体、抱きしめてくれて。
「え? え? え?」
 ふかふかの髪へと頬擦りしてくれた。温かい懐ろは大人っぽいミントの匂いがして、意外にふんわりと優しかったけれど。
"な、なんか…。/////"
 この人の場合は、こうまで優しいとそれもまた何か怖いかもと。セナがちょびっと堅くなっていると、

  「お〜いvv

 警察と一緒に救急車も来たので、疲弊していた繚香ちゃんを任せて来たらしき桜庭が、それはそれは屈託のない笑顔でもってこちらへと駆けて来る。こちらさんもまた…あれほどの渦中にあった人とは思えないくらいに随分と朗らかだったものが、
「あ〜〜〜っ! 何してんだよっ、妖一っ!」
 セナのことを しっかと胸に抱いている彼に気づいたのだろう、急に大声を張り上げてしまうのが、何とも判りやすい。
(笑)
「見て判らんのか。」
 これが"ハグ"ってやつだ、進も覚えとけと、妙にご機嫌そうな蛭魔であり、
「セナくんには進がいるだろーっ! 進も進だっ。何をボーッてしてんだよっ。」
 それは分かりやすく"キィ〜っ"と怒って見せる桜庭と一緒にこちらへ足を運んで来た警官たちが、押さえ付けていた容疑者を確保してくれたので。やっと自由に動いてよくなったラインバッカーさんが、
「言われるまでもないことだ。」
 ようやっと立ち上がり、セナの肩を掴んであっさりと奪還。…人前で何をやっとる人たちなんだか。
(笑) 蛭魔の次は進の懐ろ。さすがに抱きしめられはしなかったが、それでもゆるく輪にした長い腕の中に取り込まれ、
"あやや…。/////"
 今度は素直に頬を染めたセナが、
「でも、本当に何があったんですか?」
 自分に比べて大きな人揃いな面々を幼
いとけない仕草で真っ直ぐに見上げて、あらためて訊いた。こちらの二人には、依然として何が何やらさっぱり判ってはいない状態。しかも昨日の今日だ。頼り(あて)にされたことへの尽力は一応尽くしたものの、実のところはまだ困惑も大きい。何しろ、仲たがいでもしたのだろうかと、あれほどまでに気を揉んだその二人が、妙にあっけらかんとしているのだから…これはちょっと混乱もするところ。だというのに、
「警察からの報告を待たないと何とも言えんのだがな。」
 口外しても良いことなのか、だとしても"どこまで"なのか。そういった"刷り合わせ"を待たないとと、そんな言い方をした上で、

  「ま、とりあえずは"ご苦労さん"ってことだ。」

 今言えるのは、そんなところかと。どうやら"凶悪殺人犯捕獲大作戦"とやらが構えられていたらしく、その参謀様が"一件落着"を告げたところで。




     ババの話はこれまでじゃ。
こらこら









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 *ふはははは…vv
  いや、笑ってる場合ではございませんね。
  後半になって、なんか物凄くお話が引っ繰り返ってしまって、
  もしかしてリンクミスかしらとか、
  ご心配されてらっさる方もおいでかもしれませんが、
  この流れに間違いはございません。はい。
  種明かしは次の章にて…vv