去年今年 (こぞことし) A
 

 

          





  《 雨太市○○○町◇◇で不審火。連続放火の疑いも。》


 真夏の宵に花火を見に来た時と同じように、煌々と明かりを灯した夜店の屋台がにぎやかに居並ぶ参道を、それぞれに少々着膨れた人々の波に押されながら登り詰め。境内に入って、神社でのお参りも無事に済ませて、さて。やはり帰りもまた、人の流れに素直に乗っかって降りて来た二人であったのだが、
"………え?"
 遠く近く聞こえる様々な声が絡まり合っていて、どこか素っ気ない雑踏のざわめきの中、屋台のどこやらかで点けっ放しにされていたらしきラジオからだろう、そんなアナウンサーさんの単調なお声がやけにすんなりと耳に飛び込んで来て、瀬那がハッとした。
"雨太市○○○町◇◇って…。"
 今日のつい昼間まで自分がいた、自宅のすぐ近場の地名ではないか。番地違いの同じ町内も同然というほどのご近所であり、
"放火って…。"
 家人がどんなに用心していても関係なく、向こうから勝手にやって来る忌まわしき災禍なだけに、
"…えっと。"
 何だか…胸の奥底でドキドキして来て止まらない。まさかとは思うけれど、自分のお家にも何か被害が出てはいないだろうか。進さんのところにお邪魔するからという事情は、ちゃんと両親へも電話して伝えてはあるけれど、それでもね。お留守番を任された身なのにと思うと、いやいや、それ以上に…帰るお家が無くなっていたらどうしようかと。ご近所の顔見知りの方が被害に遭ったんだよなとか。そんなこんなと思うと、何だか何だかとっても怖くなって来て。口許にゆるく握った小さな拳を引き寄せて、落ち着かないお顔になって立ち尽くすセナには、進さんの方でも気がついて。
「様子を見に行くか?」
 それは短く、そうと訊いてくれたのだった。





 何だか思わぬ事態になって、もうすぐ年が明けるというのに最後まで忙しないことだなと、とほほんと小さな肩を落としたセナだったが。
"…でも。"
 進さんがいてくれて。ううん。お家にって誘ってもらってて良かったなって、ほうと溜息が零れる。お家に一人ぼっちで居たならば、今頃どうなっていたことか。例えお家は無事だって、放火魔が近所をウロウロと徘徊してるだなんて絶対に落ち着けないだろし、そんな中でたった一人で夜明かしだなんて、あまりにも悲しすぎる大晦日だもの。
"一人、か。"
 電車の窓の外を流れる町の灯を眺めながら、去年の大晦日はどうやって過ごしてたかなって思い出してみた。クリスマスは進さんに誘われて、Qタウンのイルミネーションとか観に行って。年末の大晦日は…別々に過ごしたんだっけかな? 確かモン太くんと一緒に栗田さんの実家のお寺にお手伝いに行ったんだった。そうそう、そいで年が明けてからの遅くにお家に帰って少し寝て。それから改めて、まもりお姉ちゃんと初詣でに出掛けたんだった。外が暗くて鏡みたいになってる窓。そこに映ってた進さんが、こちらを見下ろしてるのに気がついて。さっきまでいた神社の参道。足早に駅へと向かいながら何とは無しに交わした会話を思い出す。進さんは去年の大晦日はどうしてました?って先に訊いたの。そしたらね、
『…そうだな。去年もその前も今夜とさして変わらなかったかな?』
 そんなに考え込むこともなくそうと言ってから、だが初詣でには行かなかったな、いつも陽が出てからの元旦に出掛けるからと、そう付け足した。
『あ…じゃあ、今年は…。』
 ボクがいたから、ですか? あやや、今日は一日お忙しかったのに。力仕事もいっぱいしてたから早く休ませてあげなくてはいけない人なのに。初詣でだけじゃない、こんなしてセナのお家にまでついて来てもらってて。どしよ、どしよと困ったようなお顔になったセナくんへ、ふかふかの前髪をぽふぽふと撫でてくれて、
『そんな顔をしないでくれ。』
 優しい声でそうと言い、
『ここ何年も代わり映えしなかったものが違うことが出来て、しかも小早川と過ごせて。これで結構楽しんでいるんだから。』
 そうは見えないかも知れないがと付け足して、小さくほこりと口許をほころばせた進さんで。大人びた男らしいお顔にふわりと、たいそう自然に暖かく滲んだ笑みであり。見通しの悪い夜陰の中で、それを自分だけへと注がれた至福へ、
『…あややvv ////////』
 小さなセナくん、お顔を真っ赤に染め上げたのだった。

  "…ホント、やさしいもんな、進さんたら。////////"

 再び頬が染まりかかり、だがだが。お家が無事かどうかを確かめに行く身でありながら、何だか…ついつい浮ついたこと、考えてる自分にハッとする。
"い、いけない、いけない。"
 自分が立っているこの空間自体が、どこか現実味の薄い雰囲気のせいかも知れない。こんなにも遅い時間に電車に乗るなんて滅多に経験しないこと。だというのに、車内は結構な数の人で埋まっていて。さすがに けたたましくはないまでも、若い世代の乗客たちは"くすくす・きゃっきゃ"と楽しげに笑いさざめいていたりするものだから…何だか夢の中の世界みたいで。暖房に火照ったお顔の頬が、でも手のひらで触れてみるとまだ冷たい、そんなアンバランス。
"うっと…。"
 そろぉっと見上げた進さんは…というと、やっぱり真摯な真顔のままでいて、一体誰のお家の心配をして戻っている彼らなのやら。そんな冷静さに、ああやはり頼りになる人だと。セナくん、少しばかり俯いたままにて…こそこそとにじり寄ると、進さんのコートに ぴとりとその身をくっつけたのだった。





 学校のある泥門を越えると雨太市までは あっと言う間で。駅に近づくにつれ、こんな夜更けだというにも関わらず、少なくはない人の姿が街路の辻々に立っているのが車窓からも見受けられ、やっぱり何だか異様な雰囲気。この駅近くには寺院や神社はないから、初詣での人出とは思えなく、
「なになに?」
「火事?」
「みたいよ。あ、ほら。消防車の音。」
 車内の人々の間にもそんな会話がさわさわと広まった。ホームに滑り込んですぐにもドアが開くと、
「急ごう。」
「あ、はいっ。」
 頷き合った二人の韋駄天。ご本人さんたちにはさほどの違和感も無かったらしいが、二人でダッと…まるで競走するかのように凄まじい初速で駆け出したのへは、同じ車両に乗ってた人たちも、ホームに居合わせた数人の乗客も、何事かとビックリしていたらしいが…それはさておいて。さして賑やかでもない小さな駅前から直結しているような住宅街へと入ってゆくと、あちこちに人が出ていて。いかにも"寝入りばなを起こされた"という雰囲気で、パジャマの上へ綿入れやらコートやらを羽織っただけという格好で、数人ずつにて固まって何やら言葉を交わし合っている。
「…だそうだよ。」
「いやぁねぇ。」
「お気の毒よねぇ。」
 被害に遭ったお家の話だろう。こんなにも年も押し迫った晩に、まさか放火されようとは誰だって思わない。いくら寺社仏閣が遠い新興住宅地でも、それならそれで、年越しのイベントなどへと出掛ける人の行き来があろうから、普段の晩よりも人通りも多くて目撃者にだって多くかち会うというもので。そんな…発覚しやすい晩をわざわざ犯行に選ぶものとも思えないのだが、
"…でも、そんなことをする人に常識なんて当てはまらないのかも。"
 足早に自宅への道を進む。気のせいだろうか、つるんと冷たい夜気の中に、何だかどんどんと焦げ臭い匂いが滲み出して来たような。道に出ている人も増えたご近所までやって来ると、
「あら、セナちゃん。」
「あ…おばさん。」
 すぐ数軒ほど先のお宅の奥さんが、化粧っ気のないお顔で表に出ていたのに呼び止められた。
「出掛けてたのね、良かったよ。明かりが消えてたから、もしかしてこの騒ぎにも気づかずに寝てるのかって心配しちゃった。」
 何だか妙な言いようだが、こんな騒動にも起き出さないなんて、別口の何かがあったのかしらと思ったと、そう言いたいおばさまなのだろう。
「放火…らしいって聞きました。」
「そうなんだよ、怖いよねぇ。」
 ぶるるっと肩を震わせて、
「でもね、何か、捕まったらしいって聞いたけどもね。」
「犯人が、ですか?」
「うん。さっきもパトカーが連なって走ってったからさ。怪しいのを追っかけてたのは間違いないよ。」
 これで安心して寝られるってもんだと、おばさまは にこりと笑い、セナの傍らに立っていた背の高い青年に初めて気がついて。あらあら…とここで初めて慌て、少し小さなサイズらしきジャンパーの前、パジャマが丸見えになっていたところを掻き合わせて見せたのだった。






            



 とりあえず、今年のお仕事は全部終わったぞという微妙な達成感を抱いたまま、乗り込んだタクシー。独特の匂いと温度の暖房が効いた車内で、去年はどうやって過ごしてたかなって思い出してみてた。クリスマスはやっぱり仕事してなかったかな? 進の奴はセナくんと過ごすからって言ってて、何か楽しませることの出来そうなイベントはないかって訊かれたんだっけ。そうそう、あの頃はサ、こいつが色恋沙汰に嵌まるとはなぁって、何だか感動めいた感慨もあって、色々と親身になってアドバイスとかしてやってたんだっけ。年末の大晦日は…ああ、カウントダウン番組の司会をやったんだ。凄いな、結構大きなお仕事だったのに忘れてるなんてさ。物凄く昔のことみたいな気がするのと、支度に手が掛かって仰々しい割に、あんまり楽しい仕事じゃなかったんだな、うん。歌手の子たちにはその後のステージで歌えばそれで終しまいで。でも司会はそうもいかない。情報番組とかバラエティにも出て"マルチタレント"なんて言ってた頃ならそうでもなかったんだろけどサ。俳優の方の仕事が軌道に乗り出した頃だったから余計に、何か場違いな感触が拭えなくて、居心地が悪かった。今夜のは少しは慣れて来てたから何とかこなせたけど、やっぱり苦手には違いない。

  『去年? そうさな。実家でキング相手にぼ〜〜〜っとしてたかな。』

 去年の大晦日はどうやって過ごしていたかと、昨夜の電話で訊いてみたらば。クリスマスボウルも終わって、実戦的には高校生としてのアメフトは、事実上 終わったようなもんだったから。日頃の晩と変わらなかったなんてけろりと言ってた妖一さんで。

  "………そっか、その頃はまだ。"

 妖一はボクにとって、デビルバッツのQBの蛭魔でしかなくって。妖一の側からは尚のこと、ボクなんて…女の子を操縦出来る美味しい写真の被写体っていう"アイテム"でしかなかったんだろうな。

  "まさかね。こういう間柄になろうとはねvv"

 名前を思い出すだけで、胸がほわんと温かくなる。金色の髪、虹彩の薄い、淡いグレーの瞳に、白い額や線の細い頬。肉づきの薄い口唇に細い顎。薄い肩を捕まえると、いつだってまずは ふいって眸を逸らして見せる照れ屋さんで、ああもう、早く逢いたいっての。うぅ〜〜〜っと胸の裡で唸りながら、車窓の外を流れゆく乾いた明るさを眺めやった。今夜だけは遅くまで目映い、街路沿いの店々の白々と乾いた照明の色。こんなものが束になったって敵わない、自分を待っている唯一の暖かな灯火を目指して、う〜う〜と気の逸る春人くんであり、
「…あ、此処で良いです。」
 いつもみたいに手前の公園で降りて、そこからマンションへと駆け足で急ぐ。今夜はいつもみたいに公園までのお出迎えをしないでねとクギを刺しておいた。言った途端に、
『…そんなこと してねぇよっ。』
 怒ったみたいな声で言い返して来たのを、あれれ? そうだったの?と、ちょっと惚けて躱してから、風邪ひいちゃうと詰まんないもんねと言い置いてある。気づいてたんだよんvv なんて言い方になっちゃったから、これからは"お出迎え"なくなっちゃうかも知んないけれど、寒い中で待っててもらうのは気が引けるから丁度いい切っ掛けになったかも。あああ、そんなこんな言ってるうちにも、愛しいマンションが見えて来たvv ………いや、マンションが愛しいんじゃないんだよ?(…判ってるって。)


  「妖一、ただいま〜〜〜vvv」
  【…ウチはいつからお前んチになったんだ。】


 インタフォンでそんな言いようをして下さった彼をリビングで捕まえて。スリムな上体を腕で作った輪の中に封じ込め、まずは…うなじへと回した手で首に下げてたプラチナのチェーンの輪環を外す。それから、片方だけを高く差し上げ、チェーンに通されてた指環を手のひらへとすべり落とし、
「ん…。」
 差し出された愛しい人の左手薬指へそれをそっと嵌めてあげるのが、このフラットに来るとまず最初に手掛けるご挨拶。細いシンプルなリングではなく、妙に目立つ指環なものだから。それと、唯一グローブを使わないクォーターバックという"投擲"ポジションの彼なので、パスの練習には…やはり支障も出るがため。普段はこうやって首から掛けている妖一で。落とす心配もないしと、桜庭としても納得済み。それにね、こうやって毎回捧げる儀式みたいなことをするのって、好きとか浮ついたこと言ったり、自分から抱きついて来たりするのがまだちょっと照れ臭いらしい蛭魔くんにしてみれば、物凄い譲歩なんだろなって判るから。そんなところがまた、擽ったいくらいに嬉しい桜庭くんで。
「何か食うか? 加藤さんが蕎麦持って来てくれてるけど。」
「あ、食べたいvv」
 今日は朝からロクなもん食べてなくってさ。コートを脱ぎながら"お腹空いた"というお顔をして見せると、判ったと応じて…キッチンへ向かった妖一さんだったのだけれど。

  "………ちょっと待て。"

 あまりに自然な流れだったから、大きめのコートをハンガーに掛け終えてから…ハッとしてその場で立ち尽くした桜庭だった。それから、
「よ、妖一っ?!」
 慌ててキッチンへ駆け込むと、
「何だ。」
 ガスコンロの前に立つ妖一さんのお姿が。
"うわ〜〜〜。初めて見たよ、ボク。"
 お湯くらいなら沸かしもするだろう、オーブントースターでパンくらいなら焼くだろう。電子レンジで…という程度にしか、彼が何かを"調理している"ところを見たことがなかったもんだから。長い菜箸を片手にコンロにかけられた鍋と向かい合う彼という構図は、なかなかに新鮮である。
「…大丈夫なの?」
「何が。」
 いえ、あのそのと言葉を濁す。傍らの配膳台にはザルに入った蕎麦やら重ねられた丼やらが見えたので、調理と言ってもどうやら暖めているだけならしいけれど、
"お願いだから火傷とかしないでよね。"
 家事なんて覚えなくたって良いと、いつだって言ってる。自分がやるから、妖一はパソコンに向かってて良いって、いつもだったらそう運ぶ。お陰様でここのキッチンに関しては、何がどこにあるとかガスや水道の元栓の閉め方とか、自慢じゃないが妖一よりも詳しいくらいだ。そんなところから発した心配をしているというのが珍しくもすんなりと届いたのか、
「良いから あっちで待ってな。」
 たかだか暖め直しくらいで大騒ぎすんじゃねぇよと、言われてみればごもっともなお言葉を投げつけ、ギロリと睨んで来る美人さんには逆らえない。仕方なくリビングに戻ってそわそわと待つこと…数分後。トレイに載せた2つの丼と、2つのコップ、ミネラルウォーターのペットボトルを抱えて"料理長様"が姿を現した。
「ちょっと茹で過ぎたかもしれない。」
 先にお断りを入れてから、どうぞとテーブルに並べられた鉢からは、元気なまでの湯気とともにカツオのお出しの良い匂いが立ちのぼり。寒かった外から帰って来たばかりな桜庭には、これ以上はない御馳走である。
「いただきます♪」
 誰かさんとの昼食という機会が多かったがために身についてしまったらしき"合掌"をしてから、おもむろに箸を取り、最初の一房を宙へと手繰り上げ、ふうふう冷ましてから まずは一口。
「…ううう、美味しいよう。」
 サンドイッチとかコンビニおにぎりとか、果てはクッキーやビスケット。打ち合わせをしながら、音合わせをしながらといった感じで、どうかすると朝も昼も早めの夕食も立ったままで食べてた一日だったので、やっと口に出来たまともな食べ物に、感激もひとしおなアイドルさんであるらしい。
「妖一が作ってくれたから、なお美味しい♪」
「…あのな。」
 温めただけだっつうの、と。こちらさんもテーブルについて箸を動かしているのへ、
「それでも何か違うんだってばvv」
 くっきりと言い切った桜庭くんであり、
「そういや、年越し蕎麦なんて何年振りに食べたんだろ。」
 いつも何やかやバタバタしてたからなぁと感慨深げな顔をする。それを"年寄りみてぇだな"と混ぜっ返されて、何だようと唇を尖らせ、でもすぐに吹き出して。
"あああ、こんな大晦日自体が久し振りなんだ。"
 別に、家族と団欒しないのが寂しいなんてトコまでの感傷は感じはしない。忙しいながらも結構きちんと顔合わせてる家族だし。でも何か、ここ数年は異様に忙しかったから、仕方ないよねって諦め半分、時節に合ったこういうことに、触れないままで通り過ぎて来た。それでなくたってタレント業は、そういう雰囲気とか季節感を表現して与える側だ。サービス業の人がバカンスほど忙しいように、飲食業の人が ご飯時ほど大変なように、ああお正月だね夏休みだねって言ってる場合じゃないのが、ずっとずっと当たり前だったし。
"…しかもvv"
 ちょろっと顔を上げれば、斜(はす)向かいには大好きな人が…vv
"幸せだなぁ〜〜〜vv"
 すすり上げたお蕎麦にもほのかな甘さが加わるというもの。嬉しいようと感慨に浸っていると、
「…お。」
 その美人さんが壁を見上げてからテレビのリモコンを手にした。同じように視線を辿れば、そろそろ日付の変わるタイミング。ぱつんと光を取り戻した大きめの画面には、降りしきる雪の中、厳かに鐘を撞く僧侶の姿があって。京都のどこやらとかいう、有名なお寺からの中継画面らしい。年季の入ったアナウンサーの声が、淡々と静かに新しい年を迎えようとしております云々と、静かな語りを続けていたが、そんな画面に軽やかな音とともに速報テロップがかぶさって、
「へぇ〜、放火犯が捕まったんだってさ。」
 今、観ているのはケーブルテレビのチャンネルではないのだが、それでも重大な事件だからか、関東地方向けの情報として送られて来た速報であり、
「どらどら。」
 2行ほどの情報が切り替わるのを待っていると…、




  「「…え?」」


  ――― え? どしたの?
おいこら





 


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