Little AngelPretty devil 〜ルイヒル年の差パラレル

    “日々是好日”B
 



          




 ここいらは確かに“人里離れた”比較的閑静な土地で、都会の素っ気なくもささくれだった雑音や、人いきれの充満した雑踏などとは縁のない場所…という環境条件だけなら恵まれているものの、だからと言って、金満家の別荘や隠れ里の料亭旅館なんぞが風流に佇んでいるというような、閑静なリゾート地ではなく。歴史や由緒があるのだろう、そういう土地というよりも、どちらかと言えば新規に山野や丘陵を切り開かれた開拓地。都心に程近い郊外という立地条件から企業の所謂“保養所”や“研修所”が多い土地柄であり、それも一般社員向けで、使い勝手のいい…どちらかと言えば“合宿所”という雰囲気の施設が多い。
「慰労を兼ねて ゆったり休養っていうよりも、新入社員研修みたいな“短期集中型一括研修”とか、実業団チームを持ってる企業の、チーム合宿なんかに使われてるって感じのばっかでしょ?」
 ウチもそうだしネと付け足したメグさんが視線を投げたのに促されるようにして、ミーティングルームに使ってる会議室の窓から見渡したすぐお外には。今日は夜間練習をしなかったのでそろそろ宵闇に埋まりかかっていて見えにくいものの、確かに…小学校の校庭みたいな広大さのクレー仕様のグラウンドが、フェンスで囲われた敷地一杯に広がっている。ここは総長さんの父上、葉柱都議の後援会の伝手で貸してもらった某企業の研修所で、その会社には多くのマラソンランナーを輩出したことでとっても有名な陸上部があったりするのだが、今は在籍選手全員が海外での合宿中。何でも“高地トレーニング”というのを敢行中なのだという話だが、まま それはさておいて。
「何たって春だから、新人研修だの何だのってのも多いじゃない。」
 今日びは不景気だから、常勤の管理人さんを“住み込み”って格好で置いとかないで、申請があって使う時にだけ、賄いさんと管理人さんを派遣するって形のトコもザラらしくってね。そういう研修所が、冬場は封鎖されてたのを“じゃあ使えるように準備しましょう”って事になって、派遣された担当者が鍵を開けて入ってみたらば…、
「事務所が荒らされてたり、備品がごっそり消えてたりってことがあちこちであったらしくてね。」
 誰もいなかった無防備な間に賊に侵入されて、良いように荒らされたのがやっと発覚ということだろう。
「まだ閉鎖状態になってる保養所も実はやられているのかもしれないからって、ここの警察から連絡を受けたっていう各社の福利厚生担当の方々が、確認しにって随分とやって来てたらしいわよ?」
「ふ〜ん。」
 幸いにして此処は何の被害もなかったから、マネさんが今日の騒動を聞くまでは、そんな状況だったなんて誰も知らなかった訳だけれど、
「………で?」
 会議室なんて仰々しい名前がドアに掲げてあったくらいの部屋で、どこかのガッコの講義室のような、Pタイルの床に組立式の長テーブルとパイプ椅子…なんてな ちゃちいもんじゃあない。床には足音を吸い込むほどの分厚い絨毯が敷かれ、テーブルは特注の円卓亜種。部屋の中央を向いて着席者たちが向かい合える、ドでかい楕円のドーナツ型ので、しかもマホガニー、かっこ 各席にモバイル端末用のジャック、通訳ブース直通のヘッドフォン・コネクタ用ジャックつき かっこ閉じる。椅子は高名な工芸作家の手になる古風なスプリング式のクッションのついた代物で、3年に一度メンテナンスするという契約つきの高級品だし、部屋の一角には…今はコーヒーやお茶、ミネラルウォーターにサプリメント系のドリンクしか常備はされていないものの、カウンターバーまで設置されているというから、正に“VIP会議仕様”の贅沢な優れもの。そんな室内のふかふかなお椅子に、お兄さんの後をついて来た 蛭魔さんチの坊やをちょこりと座らせ、自分はでっかいテーブルの上へ行儀悪くも腰掛けて。総長さんが、先の短い一言にて…話の先を促した。不法な家宅侵入者(しかも常習らしき窃盗犯)の出没とは、確かに穏やかならぬ話ではあるけれど、とはいえ“空き巣”の仕業なら、此処の現状のように使用中で人が出入りしている施設は大丈夫じゃないのか?と。暗に“ウチは関係ねぇだろよ”と言いたいらしき葉柱だったのだが、

  「だから。人がいても押し入られたトコがあるっつってんのよ。」

 あたしだってそんくらいの理屈は判るわよと、少々口許を引きつらせていたメグさんが少しばかり伝法な口利きになる。言い終わりに今は手ぶらなその白い手で“だんっ”とテーブルを叩いたのへ、坊やがついつい小さな肩をすぼめたので、ああごめんと我に返って下さったが、日頃持ち歩いているあの竹刀を持ってないから腕力的には非力かと言えばさにあらず。平手打ちなんてお上品なもんじゃあない、必殺のストレートや無敵のテンプルアッパーなどなどという、合気道有段者の無制御なテクニカルパンチを、それも反射的にという“安全装置解除状態”のまんまにて繰り出して来かねない強者であり、早い話が…素手の方が怖い人。当然、坊やもそれっくらいは知っているので、怯んで見せて彼なりに“まあまあ”と場を宥めたのだが、
「押し入られても、俺らが負けるわきゃなかろうがよ。」
 そんなこそこそとした手口の“こそ泥”ならきっと単独犯だろうから。こんだけの人数もいる俺らが太刀打ちで来ねぇ筈がないと、そんな言い分を重ねたもんだから、
“…ルイの馬鹿やろー。”
 あちゃ〜と肩をすくめた坊やのその傍らから、ひゅんっと…春物のカーディガンに包まれた撓やかな腕が伸びて来て、すぱこーんっと…それでも咄嗟にスリッパを手にしたらしいメグさんからの一発が、それはお見事にも総長さんの横っ面へと炸裂した。
「何しやがるっ!」
「うっさいよ。」
 これへはさすがに咬みつこうとした葉柱の、その出端を挫くように。たたみかけるように“黙って聞きなっ”と迫力満点の鋭く吊り上がった目顔で凄まれて、
“それで黙っちゃうくらいなら、最初から良い子でいりゃあいいのにな。”
 うっと口ごもったお兄さんを横目で見やって、やっぱルイっておバカだよなと、その要領の悪さへ内心で溜息をつきつつも。良い子の坊やはお姉様の方へとお顔を向ける。ここでお兄さんを“よしよし”と撫でてあげては、メグさんばかりが悪者になってしまって、尚のこと…総長さんの立場が悪くなるだろうと思ってのことであり、
「そっちの賊は、冬場にこの辺を荒らしたらしい奴と同一犯なのかはっきりしてないんだ。それに………。」
 これが大事なんだよと、小さく咳払いしたお姉さん、
「確かに、大金持ちの屋敷への押し込み強盗みたいな“大所帯の窃盗団”じゃあないみたいなんだけど。そうなると、あんたやウチの連中みたいに血の気の多い奴ら、鉢合わせたらどうなるね。」
「そりゃあ…。」
 自分の拳を思わずのこと、胸元まで持ち上げた葉柱であり。それを見やって、皆まで言わさず、
「ほ〜ら。自分たちで何とかしようとするんだろうが。」
 咎めるように目許を眇めたメグさんだったが、
“…物は言いようだよな。”
 そだねぇ。きっと“全員がかりでボコってしまうのでは?”というのが、もっと分かりやすくて的確な言い回しであるに違いなく。そして、そんなことになったらば、
「そんなことになったらば、過剰防衛、ううん、悪くすれば単なる傷害事件って運びにだってなりかねないって言ってんのよ、このタコがっ!」
「うう…。」
 泥門市内のみならず、黒美嵯川から連なるJR沿いの複数の歓楽街と、国道◎◎線沿いの結構広いエリアを一手に統率している若き総長さんを捕まえて“タコ”呼ばわり出来るお姉さんなんて そうはいない。とはいえ、お言いようは正しいのと、口で敵う筈がないと重々分かっているもんだから、今度こそ言い返しもしないでいるヘッドへと、
「良いかい? 勝手に退治しようなんて言い出す奴が現れないように、殊に大人数でかかろうなんてなお馬鹿なことを計画するようなお調子者が出ないように、あんたからも気をつけとくれ。」
 良いねと言いつつぐんとお顔を近づけて来て、お鼻の先を押し潰すようにぐいいと指先で押されもって念まで押されて。迫力負けしたまま…ただただ頷くしかなかった総長さん。勿論、メグさんの男勝りで鉄火肌なところに、ただただ迫力負けしたんじゃあなく、
“そもそもからして、女に威張り散らしたり、腕力を笠に来て咬みつくような腐ったタマじゃあないからなんだろけどもサ。”
 これまた そのっくらいは判ってる坊やとしては。ふんっと鼻息も荒いままにメグさんが部屋から出てったのを見送ってから、ぐぐいと詰め寄られた拍子、腰掛けてたテーブルの上で後ろ手を突いて逃げ腰態勢になってしまったがために、こっちの間近に寄って来ていた葉柱のお兄さんを見上げると。お椅子から立ち上がり、お行儀は悪いが自分もテーブルの上へ ぴょいっと身軽に飛び乗って、
「…るい。」
 膝立ちになってにじり寄りながら、お兄さんのお顔を覗き込む。総長さんは腰掛けているので、今だけは坊やの方が見下ろす格好。真っ白なTシャツの上へ愛らしい緋色のパーカーを羽織っている、その小さな肩からすんなりした腕が伸びて来て、半分ほどが袖口に埋まっていた白い手が…撫で撫でとお兄さんの頬を撫でてくれる。さっきメグさんから叩かれたところ。しかもスリッパでだなんて、中途半端な見えっ張り坊主だったならカッと来て殴り返しているだろうことだったのにね。こんなして坊やが慰めるのだって、考えようによっちゃあ、馬鹿にしてんじゃねぇよと振り払われちゃうところだろうに、
「…もう痛くはねぇよ。」
 眸を細めてのしょっぱそうな苦笑混じり、大丈夫だからよと反対に宥めてくれる、懐ろの深い優しい人。大方、こんな間近での口喧嘩を見ちゃった坊やが、険悪に尖った空気に触れてびっくりしたのだろうとか怖い想いをしたのだろうとか、そんな見当違いなところを案じている彼なのだろうけど。そんな風にとんちんかんな、不器用というか単純というか、なトコロが、
“………しょうがねぇんだからよ、ルイってば。///////
 如才がなくて小器用な坊やには却って…無性に愛おしいものとして、いじらしく思えてしょうがないらしい。……………って、それってやっぱ、そうと思い思われる立場が逆だと思うんですけれど。
(苦笑)
「…ん。」
 響きの良いお声でのお兄さんからのお言葉へ、こちらからも小さく頷いて…それからね。睫毛を伏せて、息を止めて。

  ――― そぉっとそぉっとキスをした。

 トレーナーにスポーツウェアっていう、ある意味 薄着でいたお兄さんの懐ろは、良い匂いが普段よりも濃くしてて暖かで。ちょっぴり肉薄な口許から伝わって来る微熱に頬を染めつつ、大きな肩へぽそんと凭れかかれば。余裕の片手で受け止めてくれて、ふわりとそのまま胸元へ掻い込んでくれる。大好きな匂いにくるみ込まれるとうっとりするvv あ、何かちょっと胸板が堅いぞ。お腹も前より堅いしな。凄いなぁ、鍛えてんのが こやって形になってるんだなぁ。ますますと男臭くなり、精悍さが増して頼もしいのが我がことのように嬉しくって。ここもそこも俺んだからなって、匂いつけするように…やわらかな頬っぺをこしこしってトレーナー越しに擦りつければ。甘えているには違いないけれど、
「? 何だ、眠いのか?」
 やっぱりとんちんかんなことを思ってるらしい、無粋な野暮天だけれども。髪を梳くように撫でてくれる大きな手のひらが、じんわり温ったかいから“まあ・いっか”と。仔猫みたいに眸を細めて、こくこくと頷いた愛らしい坊やでございます。












            ◇



 さてとて。合宿も半ばを通過して、そろそろ新入部員たちの適性も見えて来て、新入生たちの側でもチームの空気に馴染んで来て。
「………あれ?」
 毎日の基礎トレの中へと組み込まれている、宿舎の敷地の外周を1周して来るランニングから戻って来た組の中、これも新米のレシーバー候補がそんな声を上げながら辺りを見回しているのへ、
「? どうした?」
 タイムを計っていた先輩さんが問いただせば、
「あのチビさん、いませんね。」
「………お?」
 言われてみれば。この合宿中は、自分もコーチ気取りになっていて、メンバーたちの間を駆け回ったり新入生たちをしごいたりして、軽やかに笑っては はしゃいでた坊やだったものが、バインダーを覗き込みつつスケジュールの確認をしているらしき総長さんやマネさんの傍らにも、スケルトンパスの練習をしているグループや 当たり
(クラッシュ)のトレーニング中のラインの面々の傍らにも姿がない。
「あいつに限っては、小さいから紛れ込んだってのは通用しないんだがな。」
 さすがにタッパはちんまいが、それを埋めて余りあるほど妙に存在感がある男の子なので、そこにいることへ気がつかないなんてのは訝しいと、ここにいる誰もが判っていること。でも、だったら。一体、いつの間に居なくなってたんだろか?

  「………あれ?」

 選りにも選って、葉柱キャプテンも気がついていなかったらしくって。宿舎の中にも見当たらず、そんなおかげで、午前の部の途中から、坊やはどこだという“迷子捜し”が始まってしまったのだが。そうとは露知らぬご本人がほてほてと戻って来たグラウンドで、
「何してんだ? 草刈りか?」
 茂みの奥を覗き込んでた一人へお暢気にも声をかけたその途端、

    「居たぞーっっ!!」
    「なんだとーっ!!」
    「何処だっ、何処に居たっっ!!」

 缶蹴りオニみたいにメンバー全員が坊や目掛けて一気に駆けて来た図は、なかなか壮観だったそうである。

「黙ってどこへ行ってやがったっ!」
「皆に心配かけやがってっ。」

  「ちゃんとルイに言ってったもんっ!」

「……………はい?」

  「ちょっとそこまで行って来るぞって、言ってったもんっ!」

「…いつ。」

  「資源ゴミ回収のトラックが来たオルゴールがしてたから、10時頃だ。
   ルイもちゃんと“ああ判った”って返事したもんっ。」

「…総長。」
「ヘッド〜〜〜。」


  「あ〜、そろそろ昼飯にしよっか?」


   ……………何やってんだかですね、相変わらず。





            ◇



 まあ無事だったんだから善しとしましょうよと、主務さんが割って入ってその場を収めて。賄いのおばちゃんとメグさんやチア部員の手になる、豚キムチ炒飯とハムカツとサラダとお味噌汁というお昼ご飯を平らげて。
「…で? 何処へ行って来てたんだ、お前。」
 何とか頑張って“行ってくるぞ”“おう”と交わした会話があったことを思い出したらしき総長さんだったが、でもやっぱりそのやり取りの中に“どこへ”というフレーズはなかった。だから、この敷地内のどこかだろうと思い込んでもいた訳で。少しずつ花が開き始めてた桜の樹の下、手入れの良い青々とした芝へ直に座っての食休みと洒落込んだルイさんへ、当然顔でそのお膝へと馬乗りになった小悪魔坊やは、
「裏っ側のハス向かいの、○○○電子の研修所。」
 けろりと答えて、それからね?
「一昨日の朝からハンドボール部のお姉さんたちが合宿してるんだって。」
「…お前はな〜〜〜。」
 何たってそりゃあ可愛らしい見目をしている坊やだからね。ふわふわな金髪に、真っ白な肌。ぱっちりとした金茶の眸に、つんと通った小鼻と、バラの蕾みたいに形の立った、でもやわらかな緋色の唇。華奢で小柄で、小鳥みたいな声をしていて、しかもしかも。外面がいいというか、お姉様方へは究極の猫かぶりっ子を披露できる“演技派”だから。
『あ、ごめんなさいですぅ。』
 迷子が紛れ込んだ様子を装って紛れ込み、可愛い可愛いともてはやされつつ…情報を得て来たに違いない。実業団の1部と2部があるリーグの結構上位のチームなんだって、国際大会にも出てるってよ。ただ、すぐお隣りの韓国が世界で一,二を争うってレベルの強さなもんだから。アジア代表っていう地区予選を勝ち上がるのが難しい。いきなり優勝候補とのガチンコになるんだもんね。それでなかなかオリンピックとかワールドカップには出られないんで、ヨーロッパではプロリーグがあるほどのハンドボールなのに、日本では今ひとつメジャーじゃないんでしょうねって、そんなお話をしてきたんだよと説明したが、
「…そんだけじゃあなかろうよ。」
 お兄さんから指摘されると、
「ピンポ〜ンvv
 にししと笑って胸を張り、
「昨夜メグさんが話してた、人がいるのに被害に遭ったトコってのが、その研修所のことだったんだって。」
 単なる食休めだからと、腹心クラスのお友達が周囲にいる状況。そこでと、ちょっこし言葉を濁した言いようをした坊やであり、それよりもっと声を低めて付け足したのが、
「あんな? お姉さんたち、下着も取られてたんだって。」
「…下着って。」
「それに、それを調べに来たお巡りさんが言うにはさ、風呂場の窓の傍に足跡があったんだって。」
 すぐ間近にブロック塀が迫ってるような狭いトコなのにって。
「それって…。」
 そう。使ってる人がいるのに現れたクチの“泥棒”は、ただの事務所荒らしとかこそ泥じゃあないみたいで。
「ウチも今回は、メグさんだけじゃなく女の子たちが何人か参加してるだろ?」
 だから狙われる恐れは高いけど、でもね。昨夜わざわざ釘を刺した時にメグさんが言ってたように、派手な暴力沙汰になって注目されるような運びになってはもっと困る。これまでの蓄積もあってのお灸代わり、いよいよの“対外試合禁止”なんてな憂き目にだって遭いかねないからで、
「そっか。それで…。」
 今になってやっとのこと、メグさんがなんでまた先回りしてあんなことを言い置いたのか。深いトコまで判った総長さんであるらしい。いくら気が強くたって、得体の知れない奴に覗かれてたり下着を盗られたりは気持ちが悪かろうに、それでもそうとは言わないで、あくまでも“喧嘩はダメだぞ”とだけ言い置いた。いくら気丈でも差し出がましいことまではしない。男の顔を立てるって基本はちゃんと判ってる筈なメグさんが、何でまたあんな言いようをしたのかが気になって。そんな彼女だったんだよと、こちらもまた気を回して調べてきてくれた坊やであり、

  「…で。何か企んでねぇか? お前。」

 そういうとこまで察しがつくようになった自分の適応に、だがまだ気がついてはいないらしき総長さん。何かしら含むところが大有りらしくて、くふふvvと楽しそうに笑った坊やに溜息をついて見せたものの、さりとて目を離すわけにもいかないだろなと、早々と諦めて協力体制に入りましょうと頭を切り替えた辺り。ある意味で呼吸の合った名コンビといえなくもないのかも。いよいよの春にぐんぐんと、空の青みも甘さを増してる春休み真っ盛りの昼下がり。はてさて、一体どんな騒動を起こすつもりの坊やなんだか。続きは…しばしお待ちください。










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  *まあ、答えは既に出ているんですがね。(苦笑)
   一体どんな小細工をしたのか、次の章までちとお待ちをvv