7月15日〜

ダイアリー目次            

 

 

7月20日(水)くもり 「ブラックストーン」

今日は午後から涼しい風も吹き何となく秋のような日にも思える。この頃朝起きてから数時間の庭仕事を終えて家の中に入るともう外には出る気がしなく、することは山のようにあるのにと思うと気持ちは焦る。今は庭仕事と言っても水やりをするのが精一杯で他の事は殆ど出来ないに等しい。紫陽花の鉢植えは去年は植え替えをしなかったものが多いのでこれから剪定を兼ねてせねばならない。

今日の画像もダリア。これは今年newマークの付いていたブラックストーンという品種。ダリアの世界も黒花流行りなのか、こんな品種はすぐに売り切れる。先日上京した折に「町田ダリア園」に行きいろいろな品種が見て来たがこんな色のものは殆ど植えられていなかった。最も参考になったのはダリアの支柱の立て方だ。皆どれも支柱にしっかりと結ばれ、ちょっとやそっとでは折れそうにもない。ダリアは球根を植えた時に支柱を立てておかないと球根を傷つけてしまう。花が咲いた頃に早くから支柱を立てておけば良かったと思っても後の祭り。

通販で買った時はたった1個の芋のような球根なのに次々と花が咲き長い間楽しめる。秋になって掘り起こせば倍以上に球根は増えているから高いようでも安くつく。しかし経験から言えば下手に掘り起こさないほうが良い。北陸地方では植えたままでも十分に冬越しできる。掘り起こす時にスコップで傷つけたり冬場の保存がうまくいかないと腐る場合もあるので私は植えっぱなしにする。

 

 

7月19日(火)曇り 「ミセスハロルドクーパー」

今年の夏はバラの蕾みを全部取ることにしたので今庭は何も咲いてないに等しい。が、ダリアがこの頃どんどん咲き始め庭を賑やかにしている。このダリアは今年通販で取り寄せたものだが、カタログの写真よりももっと美しい姿をみせてくれた。こんなダリアはどこにでもありそうで案外とないものだ。これを切り花にして飾るのは少々派手過ぎるが迫力という点ではダントツに違いない。

今日は風もあって庭仕事にはうってつけの日だったがこの頃は庭にばかり出ている気力が萎えてきた。やはり年々歳を感じるのは仕方のないことかも知れない。

 

 

7月18日(月)くもり 「パソコン」

6年間使っていたiMacというパソコンがついに壊れ新しいパソを買わざるを得なかった。前のはブラウン管が壊れ突然にうんともすんともいわなくなり焦ったってもんじゃない。直すのに6万5000円もかかると言われればどう考えても買った方がよい。今度のパソはiMacG5、出たばかりのものだ。ネットをしているとよく書き込みにパソが突然に壊れたなどというのを他人事のように聞いて同情をしていたがまさか我が身にふりかかるとは誰も思っていない。

考えてみれば娘とメールしたさに前のパソを買った。それまでは全くパソコンを買おうとも習おうとも思ったことがなかった。友達がパソコン教室に行くというのを聞いても「物好きな・・・」と冷笑していた。普通の主婦がエクセルやワードを習う必要がどこにあるのだろうと不思議で仕方がなかったのだ。その友達はどうやらパソコン教室に行ったようだが私は全く無関心。ワープロができれば十分と考えていたのもある。

ところが2000年の春に娘がノートパソコンを持って里帰りした。いったいどういうふうに便利なのか実演してもらったところ、こんな便利なものを今まで知らなかったとは無知に近いものがあると痛感した。娘が帰るなりすぐに翌日には電器店に走り、すぐにiMacを注文した。その頃は注文してから1ヶ月待ちという状態。友達が後から注文したのに私より早く手元に届き頭に来たのを覚えている。初めてのパソは何が何やらさっぱり分からず説明書を読みたくてもそんなものはついてない。ワープロは手取り足とりの分厚い説明書が山のように付いているというのに。ただただ娘とメールのやり取りとガーデニング関係のホームページを見るのが唯一の楽しみ。そして毎日タイピングソフトとの格闘。あれは結構面白くて毎日1時間ほどするとあっと言う間にブラインドタッチになった。(キーを見なくてもすぐに叩けるようになるのでお薦め)

その年の秋にホームページを作成を教えてくれる友達に出会い、約1ヶ月で出来上がった。初めて自分のページができた喜びは筆舌に尽くし難い。カウントが100を超した時は嬉しくて皆に言いたい程だった。(尤も自分が半分以上開いたページだろうが。)

私は朝起きるとすぐにパソの電源を入れ、夜寝るまで入れっぱなし。こんな生活をしていてよくぞ6年間もってくれたものだ。買った頃は接続料金も高くて頭を抱えていたものだが今やひと昔前の話のように聞こえる。今や新しいパソコンは今まで見ることのできなかったページも瞬時に開き、デザインも美しく厚さは超薄型の5cm。容量は160ギガもあり、今までの6ギガが嘘のようだ。このパソコンも5年後にはきっと古めかしいものになる時が来るに違いないが今は使いこなすのに四苦八苦。

 

 

7月16日(土)くもり

今日は曇っているがとても蒸し暑い。そろそろ来週あたり梅雨空けのニュースもちらほらと聞くようになった。

帰省してからのこの1週間子猫の件で何やら慌ただしく過ぎ、おまけに息子が東京から遊びに帰ってきた。息子が帰ってくると友だち達がすぐ沢山集まるので人の出入りも激しく、ネコ達もストレスがたまる。チンチラのエレは隠れてぱったりと出てこなくなり、家の中でも居場所を探すのに四苦八苦。ほかのネコ達も私が留守をするといつものパターンが崩れる為か情緒不安定になりどこにでもトイレをする。

エレは余りにも元気がないので医者に連れて行くと何やらお腹にしこりがあると言われびっくりした。レントゲンやら超音波やらで診断してもらうと何の事はない便秘でお腹にうんちがたまっていると言う。やはり私の留守の間、夫だと外に出してあげるタイミングと時間がいつもと違ってくるのでネコもおかしくなる。エレは血液検査もしてもらったら少し腎臓が悪くなっているので毎日注射に通うように言われ、時間とお金が飛んで行く。

3匹のネコが5匹に増えると言うことは餌代、トイレの世話、病院代、家に漂うネコの毛、もろもろのものが倍近くなると言うことになる。ネコに費やす時間とお金を考えると頭を抱えたくなるがこれもいたし方ない。

そう言えばあのAは先日亡くなったネコはアメショーだったと言っていた。そして去勢手術もしたというので病院名を聞いたら「いや、昔の事なので忘れました」と言っていた。どんなに昔の事でもネコの病院を忘れるはずはない。あの時にもうAの嘘には薄々勘付いていた。それなのに子猫を置いてきた自分が情けない。

 

7月15日(金)曇りのち雨 

いやはやパソコンが上京する前に壊れてしまい、長い間ダイアリーをアップする事ができずにいた。ブラウン管の故障で結局は修復不可能、今新しいものを注文中。これは息子が置いていったパソコンで書いている。しかしパソが余りにも古いため、画像が取り込めない。

上京する前に子猫を夫が拾い里親探しを中断しての上京だったので帰ってきてからも何かと忙しくてんやわんや。今日は3匹の子猫の里親探し顛末記を書いてみる。

3匹の子猫はミニヨン(オス)チェリン(メス)ユジン(メス)と冬ソナシリーズで名付けたがミニヨンは上京する前に難無くネコ好きな一家に引き取られて行った。前飼っていたネコがミニヨンにそっくりだったと言うことで可愛がってくれている様子が上京中も留守電に入っていてホッとした。残った黒の二匹はほんの少しの留守だったにも関わらずすくすくと大きくなっていた。

ポスターは3ケ所に貼り3人の方達から申し込みがあった。ひとり目はミニヨンを渡した人、そして二人目は男の人(A)、そして3人目は女の人で子猫を初めて飼うという人だった。

Aから電話を受けたのは上京中だったが電話での話し方が第一印象はあまり良いものではなかった。何か話し方が変なのだ。独身と聞いた時には躊躇したが、家族と一緒に暮らしているという事なので大丈夫だろうと思った。帰省したら私の家にネコを受け取りに来て欲しい旨を伝える。

東京には私の友だちの妹がネコボランティアをしている。ちょうど会う機会があり話を少し聞いてみたところネコを渡す時は必ず相手の家の環境を見た方が良いという事だった。それでAに再度電話をして急遽Aの家にネコを届ける旨を伝えた。

そして帰省した翌日子猫の目の上がなんだか毛が禿げているような気がし、何か皮膚病にでもかかっていたら渡す方に悪いので医者に連れ行き検査をしてもらう。幸い何もかかっておらず単に毛が薄いだけと言われホッとした。驚く事に子猫の体重はうちに来た時から比べると約二倍。生長の早さにはびっくりする。

そして一抹の不安を抱きながらも二匹のうちどちらかを選んでもらおうとケージに入れAの家に向かった。玄関のチャイムを鳴らすとAはにこやかに玄関から出てきた。しかし家の廊下で履いていたスリッパで外まで出てきて私の車のところに来て、またそのスリッパで家の中に戻りネコをこの部屋で育てるという仏間に入って行った。さっき外を歩いていたスリッパのまま仏間の畳の部屋を歩き回る。すごく不潔な感じがして嫌な感じを受けた。

話しを聞いてみると1週間前に15年飼っていたネコを亡くしたとのことだ。それには同情しさぞや辛いだろう事と気持ちを察した。しかしそのネコをどこの部屋で飼っていたのかと尋ねるとこの仏間だと言う。ここからは私とAとの対話にする。

ゆり 「そのネコをこの部屋で飼っていたんですか?」
A  「はい。」
ゆり 「それにしては全然汚れていませんね?」
A  「いや、亡くなってからきれいにしたんですよ。」

・・・・・1週間でふすまや柱など綺麗に出来るんだろうか・・・・・
そして隣の部屋からはやけに泣きっぱなしのネコの声が聞こえる。

ゆり 「あのネコはどうしたんですか?」
A  「友だちが旅行に行くというんで3日間で5000円で預かったんです。」
ゆり 「あ、環境が変わったからあんなに泣いてるのね、可哀想に。」
A  「今晩友だちが引き取りにくるからやっとホッとしますよ。何だったら見てみます?」
ゆり 「見せてもらえます?」

なるほど隣の部屋には大人の可愛いネコがいた。だっこしてあげると嬉しそうに泣き止んだ。しかし部屋には大きなテレビがデンと居座りその前には万年床。ビデオテープの山が見えた。そして又仏間の部屋に戻る。

ゆり 「しかしこの部屋、薄暗くてなんだか子猫には日光も当たりませんね。」
A  「あ、それなら二階に違う部屋があるからそっちを見てもらえませんか?」

と、二階の部屋に上がってみる。が、唖然とした。がらんどうの部屋で家具はひとつもない。あるのはエアコン一台だけ。まるで引っ越してしまったような感じだ。今度の部屋はサンルームみたいな雰囲気でこれじゃ真夏にネコはたまらない。やはり前の仏間の方がまだまし。家族がいてこんながらんどうの部屋があるという事に何か異常な感じを受ける。そして又仏間に戻る。

ゆり 「こっちの部屋の方が網戸もあるし涼しいかも知れないですね。」
A  「そうでしょ?この部屋でネコを飼いますよ。」
ゆり 「でもこの部屋だけに閉じ込めておく訳じゃないでしょ?ほかの部屋も入れてあげるんでしょ?」
A  「そりゃたまにはほかの部屋も連れて行きますよ。」

しかしひと間に閉じ込めて飼うのだろうか...その仏間も家具は一つも置いてなく、ただのがらんどうの部屋。ネコが上ったり降りたりするものもなし、隠れる場所もない。冬はさぞや寒い部屋と思われた。

A  「二匹持ってきてくれたみたいだけどどうして?」
ゆり 「1匹選んで戴こうと思ったんです。でも兄弟で飼ってくれればこの子達が幸せだと思ったんですが。」
A  「あ、じゃ二匹貰います」
ゆり 「一気に二匹増えても大丈夫でしょうか?」

A 「大丈夫ですよ。」
・・・・・ほんとにこの男に二匹飼えるんだろうか???そして聞いてもいないのに

A 「僕が勤めているのは○○です。(かなり大きな会社)今日は夜勤なので夜でかけるんです。」

そして私はネコの餌の銘柄やトイレのメーカーなど事細かに伝えた。餌は前からヒルズのサイエントダイエット子猫用と指定していたにも関わらずAは違う餌を用意していた。それも小さな袋でこんなものではすぐになくなると思うようなものだ。一応はメーカー品とはいうものの私だったらこんな餌は食べさせない。サイエントダイエットは外の餌に比べるとかなり高めの餌だが病院ではこれを使っているところが多い。しかしその餌でも尿道結石になった事があるのでうちではいまこの餌は使ってなくて病院からもらうウォルサムというメーカーのものだ。

そしてトイレは最近とても良いものが出たので私は買ったばかりのものを車に積んでいた。Aは車の中のトイレを見ると「とてもよさそうなものですね」と言った。「これが1980円で今日は買えたんですよ。」と言うとそんなお金はないから買うのは止めると言っていたのが少し気になった。動物を飼うからには多少の出費は覚悟してもらわねばならないと言うのに。。。。

話をしているとだんだん不安が募ってきてこの男に子猫二匹を渡しても大丈夫なんだろうかと心配になってくる。家族がいると言っていたにも関わらずA以外誰も出てこない。それでも今さら渡せないとも言えず最後に写真を撮らせて下さいとカメラを向ける。しかしここで驚いた。Aは二匹のネコをわし掴みにし、カメラの前にヌーっと出した。私はそんな写真を撮りたかったじゃない、そっと頬擦りして愛情を見せて欲しかったのだ。つらつら考えてみるとこのAは今迄子猫を1回も抱いていない。

ここまで読んだ方はなんでそんな男に子猫を渡したと思われるだろう。しかしこの言いたい放題の私でも「あなたが気に入らないからあげるのは止めます」とはなかなか言えないものだ。

後ろ髪引かれる思いで子猫とお別れをし家に帰ってきてから夫に事の次第を報告する。夫も不安を隠しきれない。夜中まで夫とどうする、どうすると悩み抜いた。

どう考えてもあの男に子猫は育てられないし、どうやら嘘だらけの男という事が納得できない。そして翌日子猫を取りかえす決断をし夫とAの家に向かった。ドアのチャイムを押すが誰も出てこない。どうしよう....すると前の庭で洗濯物を干しているおばさんがいたので聞いてみることにした。

ゆり 「あの〜〜昨日ここのお宅に二匹子猫を届けたんですがお留守のようで。。」
おば 「え=====っ、あの男にネコを!」

この異常な反応ぶりには私達もびっくりした。命が縮まるかと思ったほどだ。私は焦ってどもりながら

ゆり 「や、やはりあの男の人何かあるんですか?」
おば 「あんなにヘンな男はいないよ、ここらへんじゃ変わり者で通ってるんだよ。あんな男にネコなんか渡したら虐待するのは目に見えてるよ!」
ゆり 「えーーーっ! か、家族構成ってどうなってるんですか?」
おば 「すっごく複雑な家で今おばあちゃんと一緒に暮らしてるんだよ。両親はとっくに出て行っちゃった。」

と言うことは孫と祖母が住んでいるという事になるらしい。おばさん曰くそのお婆さんはAに年がら年中暴力を振るわれて青痣だらけだという。そして仕事の話もデタラメでいい年した男がぶらぶらしていて近所でもAの異常ぶりには困っているらしい。ある時その家の前で交通事故が起きた時、Aは怒って道路にブロックを敷き詰め車を通れなくしたそうだ。言っておくが私有地ではない。一般の道路だ。ネコを15年飼っていたというのもどうやら嘘のようでそんなネコは見た事がないと言う。近所でネコを飼っている家もその家にだけはネコを近付けないようにしている程だと言うのにはびっくりした。おばさんはネコを取り返しに来た私達の困っている様子を見ていつもおばあさんがいる部屋の窓をガラッと開けた。ところがお婆さんも留守のようでいない。私の目にはその部屋にあるドッグフードとも思えるような大袋の安物のネコの餌が見えた。私にはあんな小さな袋を見せ、この部屋にはあんな大きな袋のが買ってあったとは。よくホームセンターでネコの餌の信じられないような大きな袋を売っている。あんな餌をあげたらネコはすぐに病気になるのは目に見えているというのに買ってる人がいるのには驚いて見ていたがその大袋のキャットフードがその部屋には置いてあった。

おばさんは困っている私達を見兼ねて「私が取りかえして来てやるよっ!」と玄関のドアを開け(鍵はかかっていなかった)家に入って行った。私は「あそこの仏間にネコがいるはずです!」と悲鳴に近い声を出した。おばさんはつかつかと仏間に入り「いたいた!」と子猫二匹を連れて来てくれた。私は安堵のあまり涙ぐんでしまった。おばさんは「私が連れてきたとは絶対に言わないでよ」と言い私達も早々にその家を後にした。おばさんが連れ出した事を言えないのなら私が連れ出した事にしよう。そしてその足ですぐに警察に行き事の事情を話す。こちらは不法侵入になるからだ。そしてそんな異常な男に何を仕返しされるかわからない。一応警察に届けておけば何かの時には役に立つ事もあろう。

それからAの携帯に電話をし、子猫を連れ戻した旨伝えると意外と反応はなく「はい」の返事のみ。なにやら無気味だ。翌日夫は菓子箱を持って一応謝りに行ったが又留守。又向いのおばさんのところに行き言づてを頼んだがおばさんはAの異常ぶりを延々と語っていたと夫が言っていた。

子猫を無事二匹とも取り戻し私と夫はもうくたびれ果てた。こんな辛い思いをして渡した後の事まで心配するくらいならもうこの子達は家で育てよう。私の周りにはほんとにネコ好きの人達ばかりいるのでこんな人が存在すること事態予想できなかったのは迂闊な事だった。第一印象が悪かったと言うのに断れなかった自分のバカさに嫌気が射した。人間の直感というのは案外当たるものなのだ。

今2匹の子猫達は我が家の3匹のネコ達に囲まれぬくぬくと育っている。おかげで5匹のネコになってしまったが夫はもう誰がなんと言おうと渡さないと言っている。。。。