好天に恵まれたベルナーオーバーラントでの2泊3日を終って、今日はパノラマ急行とモンブラン急行でシャモニ・モンブランへの移動日。あいにくの雨模様で降ったり止んだりの一日でしたが、移動日ということでそれほど落胆はありません。
バスでホテルを出発。ツヴァイジンメン駅でパノラマ急行に乗車。この列車は景勝路線として人気が高いといいます。沿線では青空が見えたりして、牧歌的風景が流れるように移り変わる様が楽しめました。車内で弁当の昼食、そして喫茶コーナーに移りワインを飲みながらの展望もまた良く、2時間の乗車時間はすぐに過ぎてしまいました。

ツアーリーダーの才覚で予定にはなかったシオン城を見学することになりました。レマン湖畔のリゾート地モントルーで下車して小雨のけむる中、船でシオン城へ。湖水に浮かぶように見える城は、中世のヨーロッパを髣髴とさせる雰囲気があります。調度にいたるまで昔のままに復元保存されている城内を1時間ほどかけてくまなく見て歩きました。
ツヴァイジンメン駅で別れたバスが先回りしてこのシオン城で我々を待っていました。バスでマルティニ駅へ。今度の列車はモンブラン急行で、スイスからフランスのシャモニ・モンブランをつなぐ路線です。まずは国境の駅シャトラードまで行き、ここでフランス側の列車に乗り換えることになります。シャトラードで予想外のアクシデント、大雨のトラブルで我々の乗るべき列車は1時間の遅延になるとのこと。騒いだところでどうなるものでもない。とりあえず駅を出て国境の検問所付近を見学したりして時間つぶしです。小さな川にかかる橋の上が国境線ということでした。手を延ばせば隣国です。海に囲まれた国に住む日本人にはこうした国境に実感が持てません。
シャモニ方面からの列車が国境を越えて駅へ到着すると、ポリスが降りてくる乗客の荷物を検問したりしていました。

1時間の遅れでモンブラン急行は発車、我々は検問を受けることなく国境を通過、フランスへ入りました。急な登り坂を列車は悠揚せまらずのんびりと走ります。急行という代物ではなく、言ってみれば登山電車のようなものです。なぜかこの沿線風景はほとんどカメラに写してもいないし、どんな風景があったのか記憶も不明瞭、眠かったのかもしれません。
シャモニ・モンブラン駅に着いたときには雨は上がっていてモンブランが出迎えてくれたものの、どんよりと垂れ込めた雲は明日の天気を案じさせます。
シャワーを使う暇もなくホテルでの夕食。列車の遅れとともにホテル側の都合でシャモニではホテルアルピナに3連泊の予定が、1日目だけ予定外のこのプリオレホテルに変更になってしまいました。旅なれない我々二人には、大きなケースを開けたり閉めたりするのもひと仕事、そんな仕事が1回増えてしまったというわけです。
通貨はスイスフランからユーロに変わり、夕食時のワイン代がユーロでの初払いとなりました。

水に浮かぶシオン城

ここはツバイジンメン駅だったかマルティニ駅だったか?

ワインを飲みながらのパノラマ急行

モンブラン急行、丘の上に小さな砦が見える

シャモニの街、モンブランを指さす銅像。
1786年のモン・ブラン初登頂記念として後年建造されたそうです

我々を出迎えたモンブラン
   
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