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−2003年5月(前半)−

2003.5.6 (Tue)

自宅からのADSL接続はまずまず許容できる程度のスピードが出るようだ、というわけで、Panasonic hi-hoの接続サービスと正式契約。その名の通り無料体験だけしておいて無料期間が終わったらあとはサヨウナラ、というYahoo!BBにとってはいい面の皮ではあるが、まあ世の中セールストークにつられてほいほい金を落としていく消費者ばかりじゃないよ、ということを認識するがよい。

で、同時にhi-hoのサーバに移転。これで広告のないページが実現。余計なスクロールの手間が省けて何より。せっかくなので日記のページだけちょこっとデザイン変更。今日のところは変更はここまで。掲示板についてはそこまで手が回らなかったので後日の課題、ということで。

このサーバのURLについて。実はこれだけで私のメールアドレスがバレバレなのだが、この辺もう少し工夫して欲しかったという気がしなくもない。他のプロバイダもこんなもんですか?

2003.5.7(Wed)

今まで作っていたデータ処理システムに、新たな処理系統を組み込み。今までとは質の違う処理なので、システム全体で見るとどうもプログラムに統一感がない。正直言って他人の目にも触れるシステムなのでもう少し美しいプログラムにしたいところなのだが、それ言ってるとキリないし。というわけでその辺には目をつぶる。

D3君に頼まれて、データ処理について少々ディスカッション。なんか処理方法について行き詰まってたらしいので、2、3アドバイスなど。いやなんか親切な先輩風情なことをやってしまったよ。私らしくもなく。
 このD3君については、ここしばらくの日記更新停滞中にネタになる出来事がありまして。少し前に彼がゼミ発表をやったのだが、これがまた非常にアレな出来で。観測しました→データ取れました→処理しました→こんな結果になりました→以上、という、要するに修士の頃からさっぱり進歩してねえという体たらくで。大事なのはそのあとの「処理したデータからどんな物理現象を読みとるか」だろうに。案の定、研究内容が最も近い私なんぞがツッコミ入れるまでもなく、新進気鋭のD1君だのぢょしゅ2氏だのボス2だのから集中砲火を浴びてヘロヘロになった挙げ句に、彼に対する救済策として中ボスその他が海外観測で取ってきたデータを「使えない」呼ばわりしたもんだから、当の中ボスの逆鱗に触れ、必殺の主砲一斉射であえなく撃沈。私が思わずフォローを入れてしまったことからも、かなりひどい戦況だったことがうかがえる(笑)。
 …ま、そんなことがあったので、最近は多少同情的なのである。いやまったく私らしくもない。

まあ要するに、普段穏和な人(中ボス)がいざ怒るのは、しょっちゅう怒っている人が怒るのよりずっと怖い、ということで。個人的には、件のゼミ発表中、うちのボスがひとっことも口をきかなかったというのも結構怖いものがあるが。ていうかちったあフォローしろよ指導教官、と思った。

2003.5.8(Thu)

のんびりとプログラム組み。他人が作った関数を、中身をちゃんと理解しないままにブラックボックスとして使っていたおかげで、とあるデータ処理部分でしばらくひっかかる。お手軽にすませていると、あとでしっぺ返しを食らうという例。

2003.5.9(Fri)

研究室の私の居室で、就職で人が出ていったおかげでそれなりのスペースが空いていたので、席の配置をどうしようか…、という話が少し前から出ていたのだが。当初は、面倒くさそうなので私は動かないつもりでいたのだが、仕事の合間にお茶を飲もうかとお湯が沸くのを待ちつつ世間話をしているうちに、何だか発作的に移動したくなったので移動ケテーイ。今までは、いわゆるブース状の席を確保するのと引き替えに、壁際にひっそり引きこもり状態であったのだが、今やそれなりに研究室内での地位も上がった(笑)ので、少々わがまま言って窓に近い場所にパーテーションを駆使してブース状の席を確保。とは言え、どうも私は他の人に比べると荷物が少ないらしいんで、あまり人の反感を買うほどのスペースは必要なく、逆に「こんな狭くていいんですか」などと言われたりして。大事なのは広さよりはロケーションなのである。新たな座席は、左手から窓の明かりが入っていい感じ。

2003.5.10(Sat)

来週から久々に再開の予備校バイトを控えて、授業の準備。今年度は国立医系の演習担当。国立の、しかも医系とくれば、生徒は秀才ばっかり、というのが理系の一般人から見たイメージなのであるが、実際のところどうなのやら。とりあえず、受講する生徒は予備校のトップクラスなのだろうから、難易度に関しては手加減無用ということで、難しいところをガンガンいかせてもらう所存。

2003.5.11(Sun)

自宅でPerl&CGIの勉強…と思ったのだが、CGIのテスト環境をローカルのPCに作る段階で引っかかる(なぜ)。どうもセキュリティソフトとサーバーソフトがガチンコ状態で、うまく動いてくれない。結局、今や半分休眠状態のノートPCを引っ張り出し、こちらをCGIテスト専用機とすることでようやくテスト環境構築。…というところで時間切れ。ていうか、あまりこれに時間を割けなかったのであって、実際のところそんなに手間取ったわけでもないのだが。ああ時間が欲しい。

2003.5.12(Mon)

今年度初の予備校バイト。演習の担当は初めてなのでどんな感じなのかと思っていたら、希望者4人+飛び入り1人也。少ないな。しかもしょっぱなから1人欠席。まあ、これならば去年結局できなかった(笑)生徒の顔と名前を一致させることができそう。ていうか一致させないとまずいだろ、さすがに。
 テストの出来の方は、手加減無用、とは言え、さすがにこの時期に解かせるにはちょっと難しかったかも。一応、うちの大学の入試問題なんだが。もう少し難易度を下げた方がいいか。といいつつ、既に作成してある次回の問題は、東工大の、しかも「(難)」などとマークの付いている問題だったりする。とりあえず解説を少し丁寧にしてフォローしておくことに。

2003.5.13(Tue)

学会発表が近いので内容をまとめなければならんのだが…。やはりこのネタで発表するのは無理があるよなあ、という状況。そうはいっても、その内容で予稿出してしまったので(← 完全に見切り発車。しかしいつもそんなもん)、無理矢理にでもオチをつけなければ。

2003.5.14(Wed)

データ処理システムの改造についてはようやく一段落。あとは出力結果を見ながら各パラメータを詰めていくだけだが。この辺は、専門外の人間が出力結果を見ても、いいんだか悪いんだかよくわからんので、データを出力するたびにお伺いをたてに行かなきゃならんところが結構めんどくさい。

最近うちのボスが取り組もうとしている新しい研究について、打ち合わせに参加。はっきり言って私の研究とはほとんど関係ない内容なのだが、観測手法とデータ処理方法については割と使い回しが効くので、「協力」という形で参加。よりにもよってこんな学会の直前の時期にやらんでも、という気は非常にするのだが。
 初めに話が出たときの感じだと、今年の冬に別件の観測でハワイに行った(に私が行ったやつと同じ観測ね)とき、ついでにやった試験観測のデータを解析するだけ、という話だったのだが、なんかいつの間にやら本格的な観測を実行決定、などという話になっているし(なんか、予算が付いたらしい)。しかも観測場所がペルーだのブラジルだの言ってるのでちょっとたじろぐ。「あそこら辺は電源の確保できなさそうだから現地で発電機でも調達しなきゃねえ」「あそこのアンテナ基地で電源使わせてもらうと楽なんだけどねえ。標高5000mだけど(常駐できんのかよそんなところ)」などという会話が飛び交っております。以前オーストラリアに観測に行ったときも思ったが、あれすら上回るゲリラ的観測になりそうな予感。ていうか、観測場所を決めるどころか、現地の状況すらさっぱりわかってないというのに、観測時期だけは2ヶ月後と確定しているところが何とも。毎度のことながら日程に余裕なさすぎ。
 まあ、実際のところ、今年のハワイ観測のからすると、私がこの観測にかり出される可能性は低そうだが。とは言え、南米での自炊生活、ってのも結構興味あるので行ってみてもいいような気がしなくもない。ってそっちかよ。

2003.5.15(Thu)

システムの改造が一段落、と思いきや、言葉で言うと微調整なんだけど実際のプログラム的には仕様大幅変更、な指令。そういうことは先に言って欲しいもの。

着手してからゆうに2年は経過している論文書きであるが、このたびボス(その他共著者陣の)チェックがようやく終了。今度は英文添削の会社に送って文章表現の最終チェック。正直言って、そこまでしないと投稿できんのか、という気もするのだが。世の(英語がネイティブでない)研究者はみんなやってることなのかね。A4用紙1ページにダブルスペースで約250語、これで1ページあたり2200円也。この体裁だと本文だけで30ページ強なので実はこれだけで結構な費用(校費払いだけど)。言語のハンディは大きい。手間はかかるし、金もかかるし。

最近、Web巡回の環境を自宅に移してしまったので、昼休みに弁当を食べている最中に見るものがなくなってしまって(おとなしく飯食うことに専念すりゃいいのだが)、その代わりに本を読むことに。左手で文庫本を支えながら右手で弁当を食べるというのは、端から見ると行儀の悪いことこの上ないが、まあ自分の席で食べていれば周りからはあまり見えないので気にしない。せっかくの休み時間を飯食うだけで終わらすのはもったいないと思わないか。こういう時間を有効利用しないと、本を読む時間がほとんどないし。

というわけで、森博嗣「月は幽咽のデバイス」読了。トリックの種類としてはのような印象だが。、というやつ。よくよく考えると、前半で出てきた本筋にあまり関係なさそうながちゃんと伏線になっているわけで、なかなか。
 しかし、このシリーズも3作目だが、1作目ではてっきり主役なのかと思っていた保呂草のキャラクターが未だに掴めんなあ()。狂言回し的な役どころなんだろうけど。読者の知らないところで暗躍してたり(で、それを紅子に看破されたり)、どうにもよくわからないキャラクター。

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